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15日以来中断していた「昆陽池の水鳥」シリーズを再開しよう。 今日は「ヒドリガモ」と「キンクロハジロ」だ。 「ヒドリガモ」は、学名を Anas penelope と言い、体長40〜0cm、翼開長70〜80cmの中型のカモ科の水鳥で、ユーラシア大陸の亜寒帯から寒帯で繁殖し、日本には冬鳥として飛来する。 和名の「ヒドリ」は「緋鳥」の意味で、オスの頭の羽色から来ていて、光の当たり方がよければ美しい緋色に見える。 比較的短い嘴と強い顎を持っていて、水草や海苔などを引きちぎって食べるが、時に大群で養殖海苔を食べて漁業被害を与えることもあるという。 ヒドリガモ ヒドリガモのつがい(左がオス) ヒドリガモのメス キンクロハジロは、学名を Aythya fuligula と言い、全長が40〜45cm、翼開長65〜75cmのカモ科の水鳥で、ユーラシア大陸の亜寒帯で繁殖し、日本には主に冬鳥として飛来するが、北海道では少数だが繁殖しているという。 潜水は上手で、水中に潜って貝や小魚、水草などを食べる。 キンクロハジロの名は、金色の目、黒い上半身、白い腹部のオスの羽色から来ていて、明快だが、メスは全体に黒褐色で腹部の羽色は灰褐色である。 手前に泳いでいるのがキンクロハジロのメス。 奥はハシビロガモのオス 金色の目と冠毛が可愛いキンクロハジロのメス。 オスは冠毛がさらに長く、腹部が白い。 カモの仲間は種類が多く、羽色に特徴のあるオスはともかくメスは良く似ていて慣れないと識別が難しい。
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「ひるぜんリザーブ」の草原部の中央に樹高15mくらいの大きなヤマガキの樹が自生している。 毎年秋になると、小さいながらもたくさんの実をつけ、雪の降り積もる時期まで残って、熟して落ちた果実はタヌキやキツネの冬場のご馳走になる。 一面雪に覆われた無彩色の景色の中に真っ赤に熟した小さな果実が無数に浮かび上がる様子は冬の「ひるぜんリザーブ」の美しい景観のひとつである。 今年のヤマガキは、夏の長雨で落果してしまったものも多く、例年ほどの数が見られないのが残念だが、見上げると可愛い実が美しく色づいている。 ヤマガキの果実 「ひるぜんリザーブ」の庭をつくリ始めた年のちょうど今頃に驟雨があって、雨上がりの庭をふと眺めると、このヤマガキの樹の向こうに綺麗な虹が架かったのが見えた。 虹は数分で消えてしまうので、撮れるかなと思いながら、大急ぎでカメラを持って外へ飛び出した。 その時撮った写真を紹介しよう。 「ひるぜんリザーブ」に架かった虹 現れた虹は上蒜山を背景にきれいなアーチを描き、虹の下側はスポットライトを浴びたように明るく輝いて見えた。 この明るい虹(主虹)の外側にもう一本七色の色彩が反転した少し暗い虹(副虹)が見え、その間は一段と暗い暗帯が見えた。 太陽の光が雨滴の中で一回反射したものが主虹となって見え、二回反射したものが副虹として見える。 またこの二つの虹にはさまれた部分は反射光が現れないので、もっとも暗くなり暗帯と呼ばれる。 良いカメラアングルを探しながら、急いで池の方に移動してさらに2カット撮った。 池と築山の上に架かる虹 三枚目を撮り終えたころには虹は急速に色を失って、四枚目はもう撮れなかった。 自然が見せてくれた、わずか5分足らずの「光のショー」だったが、鮮烈な記憶となって残り、葉を落とした枝先についたヤマガキの実を見ると、いつもこの時の美しい虹を思い出す。 「ひるぜんリザーブ」の素敵な仲間、「ヤマガキ」と「美しい虹」。
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21日の午後2時頃から米子の水鳥公園へ出かけた。 米子水鳥公園は中海の東端にある広さ27.8haの汽水湖で、水鳥のサンクチュアリ(保護区)である。 公園のある中海の周辺は、日本国内で確認された野鳥のうちおよそ42%の種類が記録されている山陰屈指の野鳥の生息地となっており、また宍道湖・中海はラムサール条約登録地となっていて、米子水鳥公園もその一部である。 蒜山高原から米子へ向かう途中の峠から雪を被った大山(だいせん)と烏ヶ山(からすがせん)が見えるが、大山の頂上付近は厚い雲に覆われていてその全容は見えなかった。
雪を被った大山(左)と烏ヶ山(右)
烏ヶ山の険しい山容 4時前には水鳥公園に着いたが、陽の傾きかけた公園のネイチャーセンターには10人程度の見学者しかおらず、数人がゆったりとフィールドスコープを覗いていた。 水鳥公園に飛来する野鳥の数はピーク時には10000羽を越えると言うが、現在すでに6000羽を越え、20日にはクロツラヘラサギも一羽やってきているという。 日暮れの近づいた湖面では、眠りを前にした水鳥たちがのんびりとくつろぐ姿が見られた。 フィールドスコープで覗くと、コハクチョウや、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カワアイサ、マガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、マガン、カイツブリなどが確認できたが、光量不足で遠くにいる鳥の撮影は無理だった。
眠りに就く前の水鳥たちのくつろぎのひと時
日中は近くの田園地帯へ餌を求めて出かけていたコハクチョウたちが次々とねぐらに戻ってきた。 カモたちの着水 浅瀬で餌を探すダイサギ こちらは集団で夕食を摂るオナガガモの群れ オナガガモの群れの飛翔 晩秋の日の没するのは早く、やがて水鳥たちのざわめきも消え、静かな闇が迫ってきた。 バードウォッチングには、無理な時間帯になってきたので、公園の周辺を散策したが、このあたりはとても雰囲気のよいところで、公園の周辺では、散歩やジョッギングをする人、岸から釣竿を出す人などがいて、それぞれに秋の夕暮れを楽しんでいた。
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15日の朝から蒜山高原の山道を紅葉を求めて走った私たちは、さらに足を伸ばして、峠を下り湯原湖まで行った。 湯原湖は昭和30年に完成した中国地方最大のダム湖で、周囲50km、面積455ha、最大貯水量約一億㎥の大人造湖である。 建設時には、この湖底には住宅や学校、農協、郵便局などが沈み、住民800名以上が移住したという。 静かな湖面と湖岸の紅葉が美しい湯原湖 湖上にはマガモたちが遊び 道路脇に小さな祠があり、 露出した巨岩に不動明王が描かれていた。 小高い丘に登ると、紅葉した木々の間から 静かな湖面と湖岸の紅葉が見えた。 山道で見つけたミヤマフユイチゴの赤い果実 湯原湖は、入り組んだ汀線を持っているので、湖面と湖岸の木々がつくるさまざまな景観が楽しめる。 湯原湖には、湖岸を巡る道路が整備されていて、途中には公園もあり、展望台もあったりするのだが、 湖岸や展望台周辺には木々が生い茂っていて視界を妨げられ、折角の湖岸の美しい風景を見ることができない。 この日湖岸を走っていたのは、私たち以外には工事や管理の作業者のものとおもわれる車しかなく、貸切状態で湖岸の紅葉を楽しんだ。 適当な数箇所の樹木を剪定し、見晴らしを良くしてやれば、この素晴らしい景観をもっと多くの人が楽しめる場所になるだろう。 管理者の配慮が欲しいところだ。 大山の裾野、蒜山高原の周辺部、湯原湖と紅葉を求めて、山から里へと巡った一日だったが、さまざまな形の美しい紅葉を楽しんだ。
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15日は、朝から蒜山(ひるぜん)高原には青空が広がった。 北の大山方面を眺めると少し雲がかかっていて怪しい雲行きだったが、とりあえず大山へ向かって紅葉を見に出かけた。 案の定、鬼女台あたりで既に上空は厚い雲に覆われてきたので、大山行きは早々にあきらめて、ここで折り返し、蒜山高原内の山道を走ってみることにした。 晩秋の蒜山三座。 左から上蒜山、中蒜山、下蒜山 「ひるぜんリザーブ」の裏山。 上蒜山。 左側に大山があるが、少し曇っている。 蒜山・大山ドライブウエイを少し登ってゆくと鬼女台に至るが、その途中に見える山々は、コナラ、ミズナラなどが黄葉、褐葉していて、時折雲の切れ目から射し込む光を受けると、明るく輝いて美しかった。 大方の人は、大山の紅葉はもう盛りを過ぎたと言うのだが、私はこれからが美しくなるのだと思っている。 それはヤマザクラやカエデ類の紅葉も美しいが、黄葉や褐葉した木々が陽の光を受けてつくりだすあの輝く姿がとても美しいと思うからである。 光の射すところだけ明るく輝く黄葉した山肌 山の谷筋に白っぽく見える箇所があって、肉眼で見たときには崩落した岩肌に見えたが、 ズームアップしてみると、落葉して白い木肌を見せるダケカンバの林で、 明るく輝く黄葉した森に囲まれた暗い闇の中で、白骨樹のように真っ白になった幹と枝を美しく浮かび上がらせていた。 大山の裾野の山々は、既に葉を落としたもの、色の抜けた葉をわずかに身につけているもの、褐葉したもの、黄葉したもの、それにまだわずかに緑を残しているものが混じり合って、美しい景観をつくりだしている。 晩秋の柔らかな日差しの中でくつろぐ山間の牧場のジャージー牛 このあと私たちはさらに紅葉を求めて、湯原湖へ向かったが、その様子は次回に。
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