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8月に入ると、「ひるぜんリザーブ」の森の周縁部や用水路沿い、それに草原のあちこちでオレンジ色の花が咲き始め、お盆ころにはピークを迎え、「ひるぜんリザーブ」の草原をオレンジに染める。 これはキツネノカミソリという、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の花で、学名を Lycoris sanguinea と言い、北海道から九州の山野に生える多年草で、8月から9月にかけて花を咲かせる。 春にスイセンに似た葉を展開するが夏前には地上部は姿を消し、8月ころから花茎だけを伸ばして花を咲かせる。 草原のあちこちで群落をつくって咲く、キツネノカミソリ 群落も良いが、ユリに似た一輪一輪も美しい。 ウバユリの咲く、森の周縁部でも一斉に開花する。 「ひるぜんリザーブ」の素敵な仲間 「キツネノカミソリ」。
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「ひるぜんリザーブ」の近くの湿地へ野の花を見に出かけた。 先回行った時には、ノハナショウブやクサレダマ、トリアシショウマの群落に出会え、その上カキランやササユリにも逢えた。 8月に入ったと言うのに、未だに梅雨明け宣言の聞かれぬ蒜山高原だが、曇り空の中で私たちを待っていたのは、全山を埋め尽くさんばかりに、無数に咲いているオオバギボウシだった。 伸びたススキなどの野草に覆われて、遠くからは葉はまったく見えないが、長く伸ばした花穂の先端をあちこちで覗かせている。 白っぽく見えるのがすべてオオバギボウシの花 オオバギボウシやコバギボウシの他には、ユウスゲが咲いているのだが、すでに咲き終わっていたり、時間的に遅いために閉じていたりして、花数は少なかった。 淡紅紫色の花を元気に咲かせているのは、「ひるぜんリザーブ」の草原でも生育しているサワヒヨドリで、山すそのあちこちに見られる。 サワヒヨドリは、学名を Eupatorium lindelyanum と言い、キク科フジバカマ属の多年草で、全国各地の日当たりのよい湿地に自生して、8〜10月ころに白〜淡紅紫色の花を咲かせる。 そのサワヒヨドリの花の上に派手なトラ縞のボディの昆虫が飛び回っているのが見えた。 近づいて見ると、羽も派手な白い鹿の子模様をしている。 カノコガだ。 サワヒヨドリとカノコガ カノコガは、細長い羽に白い鹿の子模様をもった美しい蛾で、昼間に活動する蛾として知られている。 日本では蛾というと、蝶と差別されて、なんとなく毛嫌いされているが、現在では生物学的には「蝶」と「蛾」を分けること自体も排除されるようになっているようだ。 英語では「Butterfly」とは別に衣類・穀類を食害するイガ・コクガ等を含む屋内害虫を指す言葉として「moth」という言葉が存在するが、一般的にはすべて「Butterfly」と呼んでいるし、ドイツ語やフランス語では蝶と蛾を区別する固別の単語はない。 日本でも、そろそろ蛾にも正当な評価をしてあげる時期にきているのではないだろうか。 蝶に素敵な蝶がいるように、蛾にも素敵な蛾がたくさんいる。 「ひるぜんリザーブ」の素敵な仲間 「サワヒヨドリ」と「カノコガ」
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「ひるぜんリザーブ」の森でナツエビネの花が開いた。 今年は、春に森のエビネたちが立派な花茎を数本も立ち上げていたのに、霜にあたって結局開花できずに終わってしまっていたので、ナツエビネの開花を楽しみに待っていた。 ナツエビネは、学名を Calanyhe reflexa と言い、ラン科エビネ属の多年草で、本州、四国、九州の山地の湿気のある林床に生育している。 二日ほど前に森へ見に行くと、真っ白な花茎を伸ばし始めていたので、そろそろ咲いているころかと今朝見に行った。 今「ひるぜんリザーブ」の森では、ウバユリとキツネノカミソリが開花数を増やしていて、これらの花は、お盆ころに最盛期を迎えるのだが、ナツエビネは、森の中の大きなコブシの樹の下のホウチャクソウの葉陰にひっそりと薄紫色の花を開き始めていた。 開花し始めたナツエビネ
純白のつぼみが開いて、中から薄紫の気品のある花が現れていた。
蝶の翅のような側花弁の中央に先端にフリルの付いたデリケートな形をした唇弁が伸びていて、その上部には蕊柱がある。 その形といい、薄紫の色合いといい、いつまでも眺めていたい美しさだ。 ラン科の花はそれぞれに独自の形状を持っていて、それぞれに美しい。 ラン科植物は、種類が多く、世界で15000種以上、日本でも230種くらいある。 その多くが美しさの故に乱獲に遭い、絶滅の危機にあるのは、残念なことだ。 日本の美しい植物を次世代へ遺す義務が私たちにはある。 日本人の心や文化を育んできた花々をもっと大切にしてゆきたいものである。 「ひるぜんリザーブ」の素敵な仲間 「ナツエビネ」
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