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先日大山の紅葉を見に出かけたとき*に、たまたま南大山大橋の下の深い谷底を流れる川でチラリとオシドリを数羽見かけた。 ここにいるなら、近辺にも飛来しているのではないかと思って調べてみると、少し南西の日野川には毎年800羽くらい飛来していて、江府町には観察小屋まであると言うことがわかったので、13日の午後、小雨がぱらつく雨模様の中、日野川へオシドリを見に出かけた。 オシドリは、学名を 学名Aix galericulata と言い、体長がオス約50cm、メス約40cm、翼開長70〜80cmのカモ科の水鳥で、日本へは冬鳥として飛来し越冬する。 江府駅近くのオシドリ観察小屋では、ボランティアの人たちが待機していて、親切すぎるくらい丁寧にガイドをしてくれる。 みやげ物屋やレストランなどもあって、「オシドリで町興し」ということらしい。 ボランティアガイドの女性の話によると、今年はようやく飛来し始めたところでまだ最多で80羽くらいしか確認できていないが、もうしばらくすると800羽くらいまでその数が増え、彼らが餌として大量のどんぐりを撒く中洲では芋の子を洗うようになるという。 文字通り、手取り足取り教えてくれる話好きのガイドさんとは、少し距離を置いて日野川に目をやると、川の中央あたりの岩場などにマガモの群れに混じってオシドリが数十羽いた。 岩場に群れるオシドリ 観察小屋近くの河岸にも数羽のオシドリがやってきたので、とりあえずオスから撮り始めるが、ズームアップしてみると、その美しさに目を奪われた。 まるでつくりもののような体型と鮮やかな羽色のオシドリ(オス) 後姿 羽づくろい 後にマガモのオスとメスが見える。 小さな岩の上でこちらを振り返った姿も絵になる。 羽色の微妙なグラデーションも美しい。 派手なオスについ目を奪われるが、メスもどうして白いアイラインなどなかなか美しい。 オシドリのオスはその羽色の美しさでつとに有名だが、私は間近でじっくり眺めるのは今回が最初だった。 じっくり眺めてみると、その形と配色、それに色の濃淡のつけ方の見事さには、ただただ感嘆するばかりだった。 しかしその細部に至るまで完璧にキメた姿を見せられると、女性の「バッチリ!メイク」のようで、いささかやりすぎの感がある。 完璧な化粧をした女性たちがその化粧を落として、「スッピン」になったときのように、オシドリのオスも換羽のときは、さぞかし恥ずかしい思いをするのではないだろうか。 次回は、オシドリたちの別の姿を。
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野鳥
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ハシビロガモは、学名を Anas clypeata と言い、カモ目カモ科の水鳥で、体長オス約50cm、メス約45cm翼開長70〜85cmの中型のカモである。 マガモに似ているが嘴がシャベル状に広がっていることから識別できる。 種名の clypeata は「楯(たて)」の意味で、嘴の形からつけられているが、和名のハシビロ(嘴広)も嘴が広がっていることから、また英名の Northern Shoveler もシャベルから来ている。 日本では冬鳥として全国に渡来し、湿地帯、湖沼、河川などに生息するが、北海道では少数である。 食性は、水面近くに浮遊する有機物を食べるが、水面でクチバシを左右に動かして、集めたプランクトンや植物を水ごと丸飲みして嘴にあるブラシ状のもので漉して食べる。 ハシビロガモ(オス) ハシビロガモ(メス) カモ類などのオスは非繁殖期には換羽し、メスの羽色によく似た地味な羽色になる。 これをエクリプス羽というが、これは非繁殖期に他のオスからの攻撃から身を守るためだと言われている。 秋から冬になるにつれ、標準的なオスの羽色になってゆくが、今の時期は混在しているので、色々な羽色のオスを見ることができる。 ハシビロガモ(オス)のエクリプス ハシビロガモ(オス)のエクリプス 胸の辺りのウロコ模様が美しいハシビロガモ(オス)。 この日見た中では一番のダンディだった。 明日は気分転換にため、別の話題を。
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オナガガモは、学名を Anas acuta と言うカモ目カモ科の鳥で、カモ類の中ではマガモ、コガモ、ハシビロガモに並んで分布域が広く、北半球に広く分布する大型のカモである。 日本には冬鳥として全国に多数渡来し、主に本州から九州にかけての各地の湖沼、河川、海岸などで越冬をする。 全長はオスで約75cm、メスは約55cm、翼開長は80〜95cmで、マガモよりもわずかに大きい。 名前は、オスの尾羽が長いことから付いた。 オナガガモの食性は雑食性で、植物の種子や水草、貝類などを食べるが、他のカモ類同様に潜水は不得手で、上半身だけ水中に潜らせて餌を採る。 オナガガモのオス オナガガモのメス 遊泳するオナガガモのオス 遊泳するオナガガモのメス 首筋の白いラインがおしゃれなオナガガモのオス 「頭隠して、尻隠さず。」― カモ類はこんな風に逆立ちして上半身だけ水中に入れて餌を採る。 潜った後、盛大な身震いであたり一面に水しぶきを飛ばすオナガガモ(ハシビロガモ?)のメス 次回に続く。
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昆陽池で見られるもう一種の大型の鳥は、ダイサギである。 ダイサギは、学名を Egretta aliba と言い、全長約90cm、翼開長約140cmの大型のサギ科の鳥で、中国東北部で繁殖し冬に日本へ渡来し、田や川、湖沼などで、魚、両生類、ザリガニ、昆虫などを捕食しながら越冬する。 日本で見られるシラサギにはダイサギ、チュウサギ、コサギなどがいるがこの三種は名前の順に小さくなる。 ちなみにシラサギというのは、サギ科のうちほぼ全身が白いサギ類の総称で、シラサギという名前のサギは存在しない。 ダイサギは、長い脚、首、そして嘴が特徴で、チュウサギに似ているが、チュウサギより大きくまた嘴も長い。 眼下にある口角の切れ込みが眼より後ろまで深く食い込んでいる(チュウサギの場合は目より前までしかない)ことでも判別できる。 ダイサギ 長い脚、長い首、長い嘴が特徴のダイサギ。 やせすぎのファッションモデルのような超スリムな体型だ。 こちらがチュウサギ(4月下旬に「ひるぜんリザーブ」前の河原で撮影したもの) ダイサギは眼下にある口角の切れ込みが目の後まで食い込む。 飛ぶ時にはアオサギと同様長い首をS字に折りたたんで飛ぶ。 次回はカモ科の水鳥たちを。
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池の岸辺で羽繕いをしているのは、コブハクチョウだ。 コブハクチョウは、学名を Cygnus olor と言うカモ科の白鳥の仲間である。 全長約150cmの大型の水鳥で、扁平なオレンジ色の嘴とその名の由来となった嘴上部の付け根にある黒いコブのような裸出部が特徴である。 ヨーロッパおよび中央アジアを中心に生息するが、繁殖のために渡りをする。 ハクチョウの中でも優雅な姿は古くから人気があり、古代ローマの頃から飼育が始まっていたらしく、中世では「王の鳥」と呼ばれた。 羽繕いに余念がないコブハクチョウたち。 美しくあるためには、それなりの努力が必要? 名の由来となった、嘴の上の黒いコブが見える。 さながらステージを闊歩するモデルのような自信にあふれた身のこなし。 水面に浮かぶその姿は「王の鳥」の名に恥じず、あくまでも優雅である。 「王の鳥」コブハクチョウは水面を滑るようにあくまでも優雅に進んでゆくが、実は水面下では両脚の水かきをせわしなく動かしているのだ。 人とておなじで、優雅な暮らしをしているように見える人たちも、実は陰で相応の努力をしていることを、他者は見逃し勝ちだ。 次回へ続く。
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