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愛車のミニクーパーの車検があったので、久しぶりに関西の自宅へ戻ってきた。 関西の紅葉はどうだろうかと、さっそく近くの山へ散歩に出かけたが、こちらの紅葉はまだ始まったばかりで、まだ緑の濃い樹木が多い。 緑の濃い林の中でひときわ目を引く紅葉を見せている樹があり近づいてみると、紅葉し始めたイロハモミジだった。 イロハモミジは学名を Acer palmatum と言い、カエデ科カエデ属の落葉高木で、本州、四国、九州の平地から山野に自生する日本の代表的カエデの一種である。 小振りの葉と美しい紅葉のため、庭園樹としてもよく利用されていて、「ひるぜんリザーブ」には数本、自宅の和庭にも一本植栽しているが、日本の庭園には欠かせない樹だ。 澄んだ秋の空に色づき始めたイロハモミジが美しい。 赤く紅葉した葉も まだ黄色味が残っている葉もあるが、 黄緑色から赤色へと移り変わってゆくそれぞれの葉色が交じり合った景色がとても美しい。 無数の小さなモミジ葉が優しい印象を与える。 シルエットになった姿も素敵で 秋の柔らかな光を透して見える、色鮮やかな黄色とオレンジ色のグラデーションは、そのまま着物の柄模様にしたいような美しさだ。 世界を旅して見て、日本の自然や樹木はほんとうに素晴らしいと思う。 この日のイロハモミジとの邂逅は、そのような自然の中に身をおけることの幸せをしみじみ感じさせるひと時だった。 日本の自然は、四季折々にその姿や表情を変え、私たちの目を楽しませ、心を和ませてくれる。 この素晴らしい自然が次世代に引き継がれてゆくよう、私たちは心しなければならない。
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エコガーデニング
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さて最終回の今回は、枡水高原から南大山大橋を経て蒜山高原の「ひるぜんリザーブ」へと戻るコースでの紅葉の様子を紹介する。 高度がどんどん下がってゆくので、紅葉の度合いは低くなってゆくが、先日(10月12日)同じコースを辿ったときに比べると、一段と秋の気配が深まっていた。 刈り入れの終わった田の向こうに見える大山 南大山大橋の紅葉したブナの樹越しに見た大山 南大山大橋から望む大山南壁 南大山大橋を歩いていると遥か数十メートル下の深い谷底から「クワッ。クワッ。」という鳥の声が聞こえた。 ひょっとしてオシドリかと覗き込んでみるが、河岸を覆う樹木の暗い陰に入っていて、肉眼ではまったく確認できなかった。 水鳥のものらしい水面を鋭角に切る波紋が見えたので、とりあえずズームを最大にしてそこへピントを合わせてシャッターを切っておいた。 その日の夜PCに落として確認してみると、対象から遠く離れていて、しかも暗い陰にいたので、鮮明には捉えられていなかったが、図鑑などでしか見たことのなかったあの美しい姿と羽色のオシドリたちがそこにいた。 オシドリのカップルたち 姿と羽色が美しいオシドリのオス 橋の袂に設けられた展望所の紅葉したブナの樹の傍を歩いている時に、たくさんのブナの実が落ちているのに気が付いた。 ブナの堅果は柄が短く全面にトゲ状の突起があり、赤褐色で10〜11月に熟す。 熟すと殻斗が4裂し、3陵のある卵形の種子が、2個たまに3個出てくる。 種子には毒が無く、マツやオニグルミの実に次いでカロリーが高いので、山の動物たちの格好の食料となる。 ブナは数年に一度、広い地域で一斉に結実するという繁殖戦略をとっていて、結実年には野生動物たちが食べ遺すほど大量の実を落とすことによって、種の維持と生息範囲の拡大を図っている。 このため、広大なブナ林帯を持つ地域では、ブナが豊作の翌年は野生動物の出産が増えるといわれている。 今年の大山のブナ林では豊作なのだろうか。 ブナの種を少し拾ったので、来春播種して「ひるぜんリザーブ」で育ててみようと思う。 ブナの堅果と種子 南大山大橋付近の紅葉はまだまだと言った感じだ。 南大山大橋からは下蚊屋ダムを通って蒜山高原に戻る。 陽が翳り始めた下蚊屋ダムの湖では、真っ赤に紅葉したドウダンツツジと白い花穂のススキの向こうに紅葉した湖岸の潅木が見えた。 下蚊屋ダムの紅葉 三平山の裾野を抜けて蒜山高原に戻るが、途中いつも傍を通るときに気になっていた美しい樹形のカエデの紅葉をチェックして行くことにした。 このカエデのある空き地は、もともと何かの商業施設があったところのようで、このカエデも当時植栽されたものだと思われるが、見事な球形の樹形を保っていて、毎年素晴らしい新緑と紅葉を見せてくれる。 と言ってもこの空き地が、上り坂の途中にあり車を止めにくい場所なので、いつも車窓からチラリと眺めているばかりで、傍でじっくり眺めたことがなかったのだ。 近づいて良く見てみると、樹高10数mの立派なイロハモミジで、しかも二本が近接して植わっていた。 傍に樹高2.5mくらいのイロハモミジがあるが、おそらくこの高木の実生が育ったものだと思う。 見事な球形の樹形をした双幹のイロハモミジは全体が黄葉していて、その中にほんの少し朱をさした葉が混じっていて、折からの夕陽を背に受けて妖艶な輝きを見せていた。 球形の樹形が美しい双幹のイロハモミジ 樹冠の薄いピンクが美しく艶かしい。 薄い黄色になった葉に枝先の葉から少しずつ赤く染まってゆく。 午後5時前に帰着した私を迎えてくれたのは、「ひるぜんリザーブ」の美しく紅葉した木々と上蒜山だった。 紅葉の「ひるぜんリザーブ」と上蒜山 早朝の「三平山の雲海と紅葉」見物から始まった私の10月28日の「蒜山〜大山紅葉狩り」ドライブ紀行は、今回をもってようやく終了しました。 同じテーマでさぞ退屈されたことと思います。 長い間お付き合いいただいてありがとうございました。
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「一の沢」を過ぎてしばらく大山寺方向へ走ると、「枡水高原」に着く。 枡水高原は大山の中腹にある標高700〜900mの斜面に広がる草原である。 大山は、西北方向から眺めると富士山に似たなだらかな裾野の広がるやさしく流麗な姿を見せる。 大山が古くから「伯耆富士」と呼ばれている所以である。 枡水高原から見る大山は、優しい佇まいだ。 大山の裾野の紅葉 10月12日に秋の大山を巡った*ときに比べ、この日(10月28日)の枡水高原の草原では花数はぐんと減っていたが、まだマツムシソウやリンドウの花が見られた。 *「秋の大山を巡る。」 - 2 http://blogs.yahoo.co.jp/mr_ecogardening/8256507.html 花もめっきり少なくなった枡水高原の草原 なにか新しい花が咲いていないかと、草原を歩いてみると、黄色い色の花が一箇所で咲いているのを見つけた。 コウゾリナだった。 コウゾリナは、学名を Picris hieracioides var. glabrescens と言い、北海道から九州までの各地の山野に自生するキク科の越年草で、茎や葉に剛毛があり、それが顔を剃るカミソリを連想させることから「顔剃菜(コウゾリナ)」という和名がついている。 コウゾリナ この後、枡水高原から帰路につくことにして、南大山大橋経由で蒜山高原へ戻った。 この間の走行中に見られた紅葉の様子は次回に。
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鍵掛け峠を大山寺方向へ向かって少し下ってゆくと、崩落防止堰堤のある三の沢、二の沢、一の沢に至る。 大山は、180万〜50万年前にかけて噴火形成された巨大な成層火山である古期大山のカルデラ上に、5万〜1万年前にかけて成長した巨大な溶岩ドームである新期大山から成っている。 溶岩ドームの山頂部が日本海に面した厳しい環境のため、はげしい崩落が続いている。 最近では2000年(平成12年)の10月に発生した鳥取県西部地震以降、縦走路などの崩壊が進み、最高峰である剣が峰への登山道は通行禁止となっている。 毎年200万人以上の登山者があり、夏山登山道はオーバーユース気味で、山頂付近の荒廃に拍車をかけていたが、「一木一石運動」などの自然保護活動が地道に行われた結果、徐々に自然を回復しつつあるという。
「三の沢」の紅葉
「二の沢」の紅葉 崩落の白い山肌を見せる二の沢 「一の沢」の紅葉 「一の沢」を過ぎるとまもなく「枡水高原」に着く。 枡水高原から見上げる大山は、これまでの荒々しい南壁の表情とはまったく異なる優美な姿だ。 枡水高原の紅葉の様子は、次回に。
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美しく黄葉したブナ林のトンネルを潜り抜けて、さらに上ってゆくと、標高910mの「鍵掛け峠展望台」に着く。 ここは、大山屈指のビューポイントなので、いつも観光客であふれ、また三脚を構えたアマチュア・カメラマンたちが傑作をものにしようと、腰を据えてシャッターチャンスを待っているところでもある。 鍵掛け峠から見た大山 色鮮やかな裾模様に彩られた大山 鍵掛け峠付近の山の紅葉 スギ、ヒノキの緑と紅葉した木々のコントラストが美しい 印象派の絵画のような大山の裾野の紅葉 「鍵掛け峠」からさらに大山に向かって進んでゆくと、沢崩れのある「三の沢」、「二の沢」、「一の沢」に至る。 このあたりの紅葉の様子は、次回に。
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