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例の長男と三男の相続を巡り争っていた訴訟が一応最高裁決定まで下され、三男の社長に復帰したことに伴い、方向性を模索するため当面休業するという。
まぁ兄弟で会社を経営をしていて仲違いをするなんて、どこにでもある話である。
零細企業であるが、うちの父親も京都で きもの関係の仕事を叔父と共同経営していたが、ぼくが社会人2年目になったある日 机を蹴って突然会社を辞めてきた。
それまでいろいろ伏線があったようであるが、息子が一応独立したのでそれまで鬱積したものが爆発したのだろう。
丁度ぼくも入社間もなく上との折り合いが悪く“辞めてやる!”なんて思っていたが、“親子揃って失業者はあかんやろ”と急に醒めたのをよく覚えている。
さておき 20年来の一澤ユーザーで渦中の三男信三郎氏とは実は話をしたことがある。
今でこそ一般顧客がオーダーで鞄は作ってくれないが、当時は“こんな感じのデザインでこんな生地を使って”なんて結構柔軟に対応してくれた。
当時そのオーダーを聞いてくれたのが信三郎氏である。
ぼくとしては既製の様式に少し手を加える程度の簡単なもので、そう大袈裟な話ではないと思っていたが、その使用目的とかなんでそれが必要なのか延々説明したのを覚えている。
自分が納得するまで仕事には掛かれないそんな感じで、氏は余り納得がいっていないようでした。
最近あまり使ってないが、恐らく世界にふたつとない一澤鞄である。
でも氏が別の道を歩み信三郎帆布としてリリースしている鞄は正直あまり好きでない。
一澤の鞄の良さは無骨なところにあり、ひと目で判る機能美であり、基本なにも変わらないというところにある。
再開してもつまらないコラボ商品・不可解なプリント帆布で鞄を作るのはやめてほしい。
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