|
さてと、久々のユル〜いネタです。
前口上は前回の記事「笑っちゃいけない…でもオモロイ」書いたんで、いきなりイクわよ。
あれは去年だったか…。
快晴の日の午後3時くらい。
東京・新宿でのクライアントとの打ち合わせを済ませ、仕事場に戻るために、山手線外回りに乗り込んだ。
相変わらず電車の中は、ドブネズミ色のスーツを着用したサラリーマンでいっぱい。
なんだか、彼らを見ているだけで、こちらの気持ちまで暗くなる。
眉間に皺を寄せて、難しい顔して眠っている、かなり禿げ上がったオッサンの斜め前に立った。
…なんでこんな苦しそうな顔して眠っているんだろう…
…この人って死に顔もこんな顔になっちまうんじゃ…
苦悶の表情を浮かべて眠っている人を見ると、そういう不謹慎なことをいつも想像してしまう。
海外の経験はそんなにないけど、ベトナムから帰ってきて久々に日本の電車に乗ったとき、「うわー、日本人て人相悪っ」と思った。自分もその一人だけど ^^;
ベトナムの人たちは、みんな笑顔やほほ笑みが美しかった(今はどうなんだろうね)。
昨今、あんなきれいな笑顔は、日本では子供ですら見せなくなってきているというのに。
それに「ほほ笑み」なんて、なかなかお目にかかれない。死語かもしれない。
…オレらも、子供の頃はこんな顔して笑えてたハズなのに…
…いつの間にか、笑顔まで忘れちゃったのか…
…こういうのを、アルカイック・スマイルっていうのかな…
そんなふうに、ちょっと感傷にひたった記憶がある。
その時の違和感は、今でも残っている。
だから、今、自分の斜め前で、険しい表情で眠っているようなオッサンを見るにつけ、「こんな苦しい顔したオヤジにはなりたくないなー」と、改めて自戒。
ボケーっと、そんなことを考えていたら、すぐ渋谷に着いた。
若いモンが、続々乗り込んでくる。
僕の隣に立ったのは、20歳そこそこの、結構カワイイ女の子。
よっしゃ! ラッキー♡♡♡
こんなカワイイ子がいるのに、その目の前にいる険しい顔をしたオッサンは、相変わらずZzz…。
もったいない。
女の子は、まずはケータイメールをやりだす。定番ですな。
ムシャクシャしてんのかなんなのか、キータッチがやたら力強い感じ。
マニキュアごしに見える親指のツメは、あっちゅー間に真っ白に。
…もっとやさしくあつかってね♡ ツメは立てないでね♡♡
とか思ってみたりみなかったり…ダメだ…完全にオヤジモード全開だ、自分 ^^;
力強くも正確なキータッチで、メールはソッコー完了した模様。
上着のポケットへケータイをしまいこむ。
ブランド物ではないバッグの中から、オレンジ色の丸いアメ玉をとりだし、ほお張る。
ふいに慌てて、しまいこんだばかりのケータイを取り出す。どうやら新着メールが来たようだ。
メールの内容がオモロかったのか、思わず「プッ」と小さい声ながら吹きだす。
しかし。
「プッ」と吹きだしたとき、不覚にも、女の子の口から、アメ玉が飛び出した。
アメ玉は、女の子の目の前で眠っているオッサンのスーツの太もも部分に、スキーのジャンプよろしく、きれいな放物線を描いて着地。
女の子、急いでアメ玉を拾おうと手を延ばす。
「あっ! す、すみませ……………(!!!!!)」
しかし…ここで女の子絶句。
アメ玉は、まだ唾液が十分でなかったらしい。
オッサンの太ももに着地したはずのアメ玉は、「おむすびころりん」のように転がって…
…オッサンの…股間にご到着。
オッサン、全然気づかず、眠ったまま。
隣で見ていた僕は、思わず「ブッ」と吹きだす。
先ほどの女の子の声で事態に気づいた乗客は、懸命にせき払いなどで笑いをごまかそうとしている…でも、みんな肩が不自然にふるえている…しかしオッサンは気づかず。
アメ玉はもはや微動をだにしない。
まるで股間に定着しているかのよう…もはや股間の新しいアクセサリーみたいにも見える…
もう、そういう様子自体がなんだかおかしくて、僕もマフラーで口の部分を隠したが、どう抑えても、クスクスと笑い声が漏れる。ってか、なんでそんなに都合よく、アメ玉がオッサンの股間に…クスクス…
女の子、アメ玉を拾おうと試みるも…
なんだか下手なUFOキャッチャーを見ている感じ。
彼女の手は、オッサンの股間上空を延々と空回り。目的地にたどり着けず。
でもまたリトライ…。
その、彼女のキマジメさが、余計におかしくて、乗客はそこかしこで「クスクスクス…」
気づけば、彼女の顔は真っ赤。
「目黒。目黒。東急目蒲線はお乗り換えください…」
電車が停車すると、彼女は車内の雰囲気に耐え兼ねたのか、一目散に下車。
もしかしたら、自分の降りるべき駅ではなかったかも…
「あのアクシデントが私を変えた。もーよりによってなんであんなトコにアメが落ちんのヨ! 」
とか彼女は思っているのかなと思うと、残された僕ら乗客はさらにおかしく、いまだ目覚めぬオッサンの股間に、半透明のオレンジ色の、ややウェットなアメ玉が残ったままになっていることも、さらにさらにおかしく…
僕もなんだか耐え兼ねて、次の駅で下車。まだ仕事場までは遠いのに。
一人で笑っているのもなんなんで、とりあえずヒマそうな友達に電話して、そのことを話して、やっと大笑いできました、とさ。
(知人から聞いた話を、主語を「僕」に差し替えて投稿。なお、プロローグ〜途中のセクハラ的描写までは、昨日僕が見たことを、勝手に妄想してみました。失礼しました ^^;)
|