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その夢を見た日は雨が降っていた。
夢の中で私は魔法使いを父に持つ娘だった。
ざあざあと降りしきる雨の日。
自分の家の前に一人の虫の息の少年兵が倒れていた。
その少年兵は大きな剣を携えていた。
年端も行かない少年がこんなに大きな剣を振り回してガチムチのオッサンどもと渡り合っていたのか。
と思うと、その少年がとてつもなく精悍に、逞しく見えてきた。
ざあざあと降る雨は残酷にも彼の体温と血液を奪っていく。
「からだをあたためてあげなさい。」
とパパは言った。
その言葉どおり、私は少年を家に入れ、彼の体を拭き、自分の体温で彼の体を温めた。
よく漫画であるじゃありませんか。
滝つぼに落ちた主人公の体を温めるために村娘が自分の体の体温であっためるってやつ。
おわり。
こんな夢を見るのは多分、欲求不満。
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