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 私は相葉夕美。アイドルをやっているんだ。忙しくてあまり休みの日はなかったけど、とても充実はしていたよ。大きなライブを開いて、成功させたこともあった。だけど、それはこの間まで、最近はファンが離れていったからなのか、来る仕事の量が少なくなってきた。休みの日もぽつぽつと出てきたんだ。私はこのまま仕事がなくなって、消えちゃうのかななんて不安に思ってきた。

 3月下旬のある日、私は1日の休みを使って近くの公園に行ってきた。桜が満開になってるし晴れてるから、散歩ついでに花見をしにいった。本当は仲のいいアイドル仲間のみんなを誘って桜の下で楽しく花見したかったけど、ほとんどが生放送とかの仕事が入っちゃって来れなかった。
 公園に着いて中を散策する。ほとんど変装していないようなものだったけど、みんな私に気づいていなくて桜を見ている。前までは街中を変装して歩いても、気づかれて話しかけられることがあったのに。
私はふと視線を人から上に移す。そうだよね、今日みんなは私じゃなくてこの桜を見にきたからね。私なんかもう……。
「あら、あなたは相葉夕美じゃないかしら。」
突然、私の名前を言うような声がした。視線を下ろすと、目の前に女性がいる。
「相葉夕美、そうでしょ。」
さっきの声の主はこの人みたい。
「はい、そうですけど、何でしょうか。」
年齢は20代後半か30代前半だと思うけど、とても綺麗な人だ。
「いや、特にこれといった用はないけど、同業者を見かけたからつい声かけちゃった。」
同業者?同じ芸能界の人ということなのかな。そう思って改めて顔を見てやっと気づく。
「あ、もしかしてあなたはあの伝説の……。」
「おっと、今は一児の母よ。」
私は驚きで思わず大きな声で言いそうになった。
女性は人差し指を口の前に出して静かにするジェスチャーをしたので、声を飲み込むように黙る。けど、この人は10年以上前の元トップアイドルの日高舞さんでこの間、芸能界に復帰してとても話題になった人だ。それにしても、こんなところで会うとはとても思わなかった。バレたら大騒ぎになるの間違いないのに、さっきの静かにさせるジェスチャーはどこか余裕があるように感じた。幸い、周りは花見で騒がしいから気づかれてなかったみたい。
「それで、こんな日なのに浮かない顔をしているけど、何か悩み事?」
「え、えっと……。」
「テレビじゃずっと笑顔で明るいのに、あなたらしくないんじゃない?アイドルの悩みだったら先輩の私に聞かせて。」
「い、いえ、あの、大丈夫です。」
「遠慮はしなくてもいいよ、悩みは吐いてスッキリした方がいいわよ。」
私は言おうか迷っている。アイドルに返り咲いたこの人ならきっと……。
「どうしたの?静かになっちゃったけど、本当に大丈夫なの?」
私に問いかける大先輩はどんなことでも受け入れてくれそうな笑顔をしてる。
「あ、あの、言っても大丈夫ですか。」
「聞くだけなら何でも大丈夫よ、相談に乗れるかどうかは別だけどね。」
意を決して言おう。
「私、実はここのところ仕事が減ってきて、このままアイドルの世界から消えちゃうのかなと思っています。それがとても不安で、不安で……。私はもう、アイドルとして輝けないのでしょうか。どうすれば……。」
漠然と考えていた不安だったことを言葉にして言っていくうちに、だんだん胸が苦しくなっていく感じがした。後半は声を絞り出すように言った。
「ふーん、なるほどね……。」
舞さんは目を閉じて考えている様子だった。だけど、考えていた時間はとても短く、すぐ目を開けて私に言う。
「上を向いてみて。」
私はどうしてそう言ったのか疑問を持ったけど、言うとおりに上を見た。上には桜の花が咲いていた。風が出てきたのか、風に揺られた木々から花びらが少し舞ってきた。
「この桜は今はこうして咲いている。」
舞さんが語りだした。舞さんを見ると、同じように上を向いていた。
「でもね、散って夏秋と過ごし、厳しい冬を乗り越えて春にはまたこうして咲いて人を魅了させるの。」
ここで、舞さんが私の目を見る。
「アイドルもそう、今は辛いときかもしれないけど、意思と努力があればまた輝けるわ。」
私はそう聞いて、どこか安心する。私も頑張ればまた輝けるときが来るかもしれない。そんな気がするから。
「ママー、どこー。」
どこかで女の子の声がしてくる。
「おっと、娘がトイレから戻ってきたみたいだからもう行かないと。ごめんね、あまり相談に乗れなくて。」
「いえ、大丈夫です。おかげでスッキリしました。ありがとうございます。」
「そう、頑張ってね。今度は仕事で会えるといいわね。またね。」
舞さんはそう言うと、振り返り歩いていった。その後ろ姿はとても美しく感じる。
「桜の花言葉は『優れた美人』。まさに舞さんはそんな人だったなぁ……。」
私はそう言いながら、最後まで見とれていた。
「私もまた輝けるように、頑張ろう。いつかは桜のようになりたいな。」
気持ちを改めて、アイドル活動をしていこう。


以下、あとがき
この小説は1,2年前に大まかな話としては頭の中ではできていました。
シンデレラガールズのサービスが終わったら出そうかなとは考えていましたが、アニメ化されてこの間まで1クール分の前半が放送されてましたのでしばらくは終わることはないとは思いますし、夕美ちゃんの花見関係の新SRが出ましたので、今年公開しなかったらもう機会がないだろうと思い、こうして書きました。
アニメの後半は秋ごろに放送されますので、私は前半に引き続いて見ようと思います。
夕美ちゃんの登場マダー?

それと、ブログの更新がすっぱり止めてしまい、それまで楽しんでいた方々に申し訳ございません。
今後もおそらく、ブログ更新はあまりないかと思います。
私の近況報告を致します。
大学4年生になり、卒業研究や就職活動に精を出すつもりでした。
ですが、卒研は早速壁にぶち当たり、就活は状況が今年ガラッと変わっている状態なのでどう動けばいいのか手探り状態です。
また、趣味の方面はアイ○スにはまっています。
○に入る言葉は「マ」じゃなくて「ギ」なのが、ちょっと悲しい気もしますけどね。
ちなみに、モバゲーのシンデレラガールズの方は引退しました。
アイマス以外のコンテンツに注目したいと思ったからでしょうか。
とはいえ、デレマスは今でも少なからず興味はあります。
この間の第4回総選挙ではガチャの影響があったとはいえ、中間発表で2位になってとてもうれしかったです。
アニメに出たキャラが上位に食い込むだろうと考えてましたので、良くて10位台かなと思っていましたので、2位を聞いた瞬間驚きました。
この後はガチャも終わっているとは思っているので、大きく落ちないことを願っています。
次回の更新は未定です。では。

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