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ハンターの死亡事故

 春熊猟について書いたとたんに、ほぼ時を同じくして青森県でハンターが逆襲されて死亡するという事故が発生してしまいました。
 5月5日の毎日新聞の記事です。
<クマ>65歳の男性襲われ死亡か 青森・深浦町
5月5日21時2分配信 毎日新聞

 5日午後0時20分ごろ、青森県深浦町の杉林で、クマの駆除に出ていた同町深浦蓙野(ござの)、無職、【中略。被害者名】さん(65)が顔などから血を流して死亡しているのを捜索中の県警鰺ケ沢署員らが見つけた。顔や手足にクマのつめで引っかかれたような傷が多数あり、同署はクマに襲われた可能性が高いとみている。

 同署によると、【中略。被害者名】さんは県猟友会深浦支部長で、農作物や人への被害を防ぐため、2日朝にライフル銃を持って山へ入った。夜になっても帰宅せず、家族が3日に通報し、警察や消防などが捜索していた。銃は遺体の近くに落ちていた。

 同町によると、例年、農作物をクマが食い荒らす被害が出ており、この時期に駆除している。

 現場は世界自然遺産登録区域の白神山地の北約3キロ。【鈴木久美】
 こういう事故が報道されると、大きく2パターンの反応があって、1つは「人を襲った熊は許されない。徹底的に追い詰めて殺さなければならない」というかたき討ち的駆除派。もう1方は、「何もしていないで無計画に駆除をしに行こうとした被害者側が悪い。熊は悪くない」という熊擁護派です。

 私は命を重んじておるつもりですし、その中でも熊の命よりは人の命を当然優先すべきと思っております。ですので、過剰に熊を弁護して死亡者を批判するような意見をこういう事故の場合はたまに見られますが、それは到底同調できません。

 しかし、それとは別に農作物被害防止のための予防(予察)駆除としての春熊猟の必要性についてはそもそも私は大いに疑問に思っていますし、厳密な計画や熊と人双方の安全対策など、熊と人との関わりをどう真剣に取り組んでいたのか?と言う意味で、予防保全的予察駆除を行うのが県の方針であれば、その方針と対策は合わせて考えるべき義務があるわけです。

 この事故の場合、故人がどういう動機・経緯でこの猟をするに至ったのかわからないですが、もし記事中にあるように、一定の公益性や義務感・責任感などを背負っての駆除という精神で赴かれてのことであったならば、その意味では、この事故は青森県にも責任の一端・遠因はあると言えるのではないでしょうか?

 本来人を恐れているはずのところがこうも攻撃(防衛)がうまくいってしまった経験から、今後は人を恐れなくなってしまわないか?ということが気になります。
 「慣れ」「学習」により、人はそう恐れるべきものではないなどとこの熊が思ってしまったのであれば、今後は人にも熊にも悲劇の連鎖になりかねません。
 その意味では、故人を悪く言うつもりは毛頭ありませんが、結果的に「ハンターとしての責任」は重いと言わざるを得ません。
 そういう恐れがあるという可能性が無きにしもあらず、という以上は、とりあえずこの関係した熊を捕獲しなければならないでしょう。そして、その熊が人間にどう反応するか。慣れて逃げないとか積極的に襲ってくるような性質になっていないかなどを見極めて、今後の駆除を検討する際の検討材料とすべきではないかと思います。

 故人の遺族などにはこの熊は憎んでも憎み足りない猛獣でしょうし、そう感じるのが人として当然の感覚だと私は思い、我ながらこう、他人の死をどうこう言う自分が卑劣な冷血漢だと嫌になる部分もあるのですが、一方で、野生動物を駆除・捕獲するというのは、ともすれば自分も命を落としたり大けがをしたりというのは本来当然のことで、この亡くなられた方はハンターという職業というか趣味というかその道を選んだ時点で、それは起こる可能性を自ら招き寄せたという言い方もできます。
 言ってみれば自動車で、運転を誤って事故により死亡した運転手は、免許を取り、車を購入した時点でそういう亡くなられ方をする可能性を新たに自ら招き寄せたわけで、それが嫌なら免許や車を得るべきではないのですし、ご家族も免許や車の購入を止めるべきで、許諾・黙認するというのは、最悪、そういうことがありうるというのを覚悟しておくべきではないかと思います。

 昔、狩猟免許などを取ろうと思ったときに、相談したハンターからは「相当な覚悟と責任と、プレッシャーや危険、全てをしょい込むならば、がんばりなさい」と言われたことがあります。
 私の両親は、私が成人してもなお、バイクの免許とバイクの購入には危険極まりないと断固反対だったものでした。
 自動車免許を取るときにも、父には「これは人も自分も殺すこともある道具、ということを忘れないで運転しなさい」というようなことを言われました。

 別に亡くなったことをどう、というのではなく、ハンティングも車の運転も、自分自身(あるいはそれに加えて他人)の命や健康の危険と隣り合わせであるという当たり前の事実を忘れようとして、日々それを行っているところがあって、いざ、それが起きてしまった場合にその対象だけを恨んだりするのは、しゃくし定規にだけ言えば間違っているのではないか?と思うというだけのことです。
 銃も車も、他人の命を奪える道具でもあり、まして、熊は人間を殺傷する能力を有している動物。それを相手にするということを自ら選択なさったのであれば、それはそういう運命も隣り合わせである、ということは、ご家族もきちんとわきまえて、それでもなお、その狩猟をすべしというのであれば、その結果を受け入れなければならず、それができないならば熊猟を全力で止めるのが、ご本人やご家族のためであると思います。
 熊も命を奪われるわけで、そういう命のやりとりをするには、自分の命のやり取りにもなるという厳然たる事実があるわけで、私は一個の命が亡くなり、それで悲しむご家族があるであろうことを想像すれば悲痛な思いはしますが、それは雪山での遭難死亡事故と同じように、やむを得ないものと思います。

 かくいう私も、ツキノワグマやスズメバチの観察を今や趣味にしていますので、安全には十分に配慮しつつも、両親には、もし自分がそれらで命を落としても、それは自分の選んだ道だから、覚悟して諦めてほしいと言っています。自分が自らそれらに近づいて行っておきながら事故を発生させておいて、それでもってその対象をせん滅させるようなことは本末転倒ですから。
 独身で、ある意味家族に責任が無いためそんな趣味ができますが、もし将来結婚して、妻や子を養う(古い?)ことになれば、これらの趣味は止めるつもりです。バイク仲間にも、結婚を機にバイクを降りたり、お子さんが独立したら再び乗るという方がいらっしゃるのは、同じような気持ちではないかと思います。

 ところでこの事故ですが、どういうふうに発生したのでしょう?
 ライフルは至近距離での戦闘には銃身が長すぎるので、不意をつかれたのか、あるいは突進してくる熊に慌てて外してしまったのか。青森はさすがにまだ寒く、茂みなども少ないと思うのですが、こういう事故を詳細に伝えることが、次なる事故を防ぐという意味では非常に有効なのですが、このテの報道は「熊によって死亡事故が起きた」くらいで終わり、読者に有用な情報にはなり得ていないというのは非常に残念です。
 少なくとも、「ほら、見ろ。熊は危険極まりない。だから駆除が必要なのだ。熊なんて、別にいなければいないでいいべさ」などという感想やら認識に、なっていただきたくはないです。

 同時に、有害鳥獣駆除をボランティアハンターに依頼をするのであれば、行政はその安全や行動の責任、もしも事故が発生してしまった場合の保証など、ハンターが安心してその任に就くことができる環境を整えてから依頼すべきでしょう。そうでなければ、故人は浮かばれません。

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月輪熊、ヒグマともに、iucn=国際自然保護連合(ユネスコ世界自然遺産諮問機関、日本政府環境省加盟、奄美大島自然遺産登録申請済み)レッどリスト絶滅危惧2種(vu)なんだな。熊マタギ文化継承:春熊予察駆除たるは、国民全体名誉誇りへの棄損:裏切り行為なんだな。

2018/5/7(月) 午後 0:14 [ 大久保 ]

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日本政府環境省自体、独自に下北:紀伊半島、四国、中国地域での月輪熊レッドリスト指てい済み。

2018/5/7(月) 午後 0:17 [ 大久保 ]

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