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昨日、京都大学をはじめとした大学受験の問題を、試験時間中に「Yahoo!知恵袋」に投稿した人物がいるという話題を書きました。 それがカンニングでも単なる愉快犯でも関係無く、人騒がせで卑劣極まりないことですが、過熱気味の報道を見聞きするにつけ、「そこまでの重大事件かいな?」と疑問にも思ったり。 私としては犯人の人物像はどうでもよく、再発防止に手口は知られて欲しいものの、そんなことよりも、京都大学という国内最難関校の1つの入試問題を、知恵袋に掲載されてからそれほど間を置かずに回答したという方の知性の方に興味がありますね。いったい普段、どんなことをされているすごい方なのだろう?と。 さて、これらの一連の記事を見ていて思うのは、「カンニングは悪いこと」「カンニングは卑怯」などというのは言うまでも無い・してはならないことなのは周知のことですが、では実際、入社試験や入学試験、あるいは通常の高校・大学の試験において、カンニングをした場合は、法的な罪にはどのようなものに問われるのだろう?と思いました。 自分の実力を偽って、入社や入学という特別な資格を試験主催者からだまし取ろうという「詐欺罪」?などと思ったりもします。しかし、今日の各紙面を見ますと、渦中の京都大学や捜査機関などは「業務妨害」の疑いで立件できないか?告訴できないか?と動いているということです。 そんな中、見かけた3月1日付けの毎日新聞の記事です。 <入試ネット投稿>京都府警、IP解析へ 人物特定「数日で可能」 毎日新聞 3月1日(火)9時13分配信 【中略】 甲南大法科大学院の園田寿教授(情報犯罪)によると、業務妨害罪は危険犯とされ、業務が妨害される恐れが生じるだけでも犯罪が成立するという。今回は試験問題が投稿されたことで▽京大が本来行う必要のない調査に追いやられた▽京大の入試が公正に実施されていないのではと疑わせた−−などとして、偽計業務妨害の疑いがあるという。【村松洋、林哲平、五十嵐和大】私は世間一般の常識程度の法律知識しかありませんので、「危険犯」とはなんじゃいな?と思いましたが、読み進めるとどうやら、実際に被害が生じなくとも=業務が妨害されなくても、「被害が生じる恐れが生じた」だけで犯罪として成立してしまう罪のことなんですね。実際に最高裁判例があるそうです。知りませんでした。 この辺は、ウィキペディアの「危険犯」の項目を見ました。ウィキペディアを元にするのもどうかと思うのですが、ついでにウィキペディアの「信用毀損罪・業務妨害罪」の「業務妨害罪」の項目を見ましたら、こんなことが書かれているのを見つけました。 信用毀損罪・業務妨害罪
なるほど。【中略】 業務妨害罪 概要 【中略】 なお、本罪について判例は危険犯であるとしている(最判昭和28年1月30日刑集7巻1号128頁)が、侵害犯であるとする説も有力である。 卒業式での『君が代』斉唱に反対し不起立を呼び掛けた高校教諭が威力業務妨害罪で有罪判決を受ける[1]、など、同罪が市民運動を弾圧する手段として用いられる恐れがあるのではないかなどと市民団体などは指摘する。 【後略】 文章中の、君が代斉唱への反対運動という思想についての論評はここではしません。 注目したのは、それが例え思想信条の自由に基づいて行動したのであっても、この教師の行動は卒業式実施という学校側の業務を妨害したと認定をされ、有罪とされた事実です。 ふと思うのは、以前も書いたのですが、有害鳥獣駆除に関わった狩猟団体や行政、個人などに対して、それが電話帳などで公けにされていようがいまいがそれらの電話番号や住所、責任者氏名などをブログやホームページによって不特定多数に対し公開し、さらに「このような対応をした人たちに皆さんの多くの声を届けてください」「こいつらが眠れないくらいの苦情を殺到させてやれ」などと煽るのは、それが実際に業務妨害に至ったか否かは関係無く、業務妨害が予見されたという場合だけでも十分に事件化になりうるのだなあ、と思ったしだいです。内容によっては「脅迫」、それが原因で心因的な不調に至ったと因果関係が証明できれば「傷害」など、さらに重い罪にもなりえるわけですね。 なお、業務妨害の罪は3年以下の懲役か50万円以下の罰金だそうで。暴行や脅迫によって公務の執行を妨害した場合や職務の強要をした場合も、同じ罪になります。 むろん、行政やそれに密接に関わり行政事務に協力をする猟友会などに対し、自分の意見を節度を持って伝えたりすることや、時として対応に疑問を感じて苦情という形になっても、それは社会通念上は問題無いはずで、むしろそれを行政側らが一方的に何でもかんでも「業務妨害で告訴するぞ。黙れ」と封じ込めるとか、それに司法が迎合して弾圧するといったことが常態化する世の中は、かなり恐ろしいかもしれません。 しかし、昨今、これもどこの誰とか、どの団体かを想定してのことではなくあくまでも一般論に過ぎませんが、偏狂的な個人や常軌を逸している自然保護・動物愛護団体を名乗る組織の中にはその言動の中には目に余るものも散見されるということですから、行政らもケースバイケースで対応していくべき時期ではないか?とも思うわけです。 なぜなら、それは単にそのターゲットとなった個人や組織だけの問題に留まらず、過度な・不当なそのような圧力…というのか妨害は、本来の自然保護や動物愛護には全く反する言動でしかないからです。まっとうな運動をし、自然保護や動物愛護といった目的を成し遂げるためには、そういう常軌を逸した気分感情で行動するような輩ごときの言動には、是々非々で毅然とした対応を取るのが、誰にとっても良い結果になるのではないかと思うのです。 これを悪用(?)して、行政らがちょっとした抗議なんかにまで封じ込めるようなことも起こりえないことでしょう。そうすることは結局、誰の眼から見てもおかしいことと行政らへの大きな不信につながり、公務の執行に対して賛同や理解が得られなくなり、自分で自分の首を絞めることになりかねないからです。従って、毅然とした対応は、結果としてはいいバランスに落ち着くと思います。 今回はカンニングの話題から、思いがけずに「業務妨害」の適用について知ることができました。
実際は社会への影響とか、個々の事案によって慎重に適用されるとは思いますが、お調子にのって幼い気分感情でいい気になっている連中には、よい警告にもなるのではないかと思うと、ケガの功名といったところでしょうか。 思い当たる人や団体は、慌てて記述を削除や訂正に励むことでしょうな。 |
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さんぽさん、今回もうまいことをおっしゃいます(笑)。
実際に、そういう業務妨害になりかねない悪意ある教唆は随分見られましたし、今年度の秋には個人のブログと思われるものでも半狂乱な内容の書き込みが見られました。
ああいうものは、片っぱしから業務妨害で告訴し、一罰百戒にすべきでしょうね。冷静な意見交換や議論、歩み寄りには結び付かない個人の気分感情のくだらないウサ晴らしに過ぎないのですから、そんなのに行政らが付き合う義理はありません。
2011/3/2(水) 午後 9:41 [ 泉ヶ岳 ]