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ちょっとご紹介するのが遅れてしまいましたが、先月、こんな記事がありました。 2月4日のロイターの記事です。 飼い犬を処分の運命から救った男性、自らかまれて死亡 2010年 02月 4日 07:06 JST [リュブリャナ 3日 ロイター] スロベニアで、人を襲ったとして処分されそうになった飼い犬3匹を救った男性が、その犬にかまれて死亡するという出来事があった。警察が3日発表した。 警察のスポークスマンは「リュブリャナで昨日、3匹の犬が52歳の飼い主をかみ殺した」と述べた。 犬はブルマスティフで、4年前に飼い主の家の外を通り掛かった人を襲って重傷を負わせた。その後数年間、審問が行われている間は当局で保護されていたが、1匹が世話係を襲ったため、当局は3匹の処分を決定。しかし、飼い主が上訴し、昨年6月に3匹を取り戻していた。私は犬種もさっぱりわかりませんが、日本番犬学会さんが監修された「ペットのイエローページ ワールドドッグ図鑑」のブル・マスティフの項を拝見しますと、番犬向きにと作られた犬で、頑固で家庭向きではない旨、紹介されています。 この犬が、4年前に通りかかった人を襲ったという状況がわかりませんし、かの国の考え方もわからないので何とも言えませんが、重傷を負わせた犬が無事戻されるというのはかなり意外です。その間、世話係も襲っていたというのに。 どんなしつけや管理をしていたかわからないのですが、ご本人なりに犬たちを大切にして全力で殺処分から救ったのかもしれませんが、結果として、それがアダというか、自らの死を招き寄せることになりました。 人間に慣れたり、人間を見下す・危険視しなくなった知的・大型動物は、人を襲うことも珍しくありません。熊が人を襲ったときには、古来、必ず仕留めなければならないと言われています。それは、人間は体力的には熊よりもはるかに弱いという事実を熊が学習し、次からも人を躊躇なく襲いかねない危険な性質を身に付けたことを恐れることから言われています。 その点では、捨てられた元飼い犬とか、甘やかされた飼い犬なども、人間というものがどういうものかを知っているために、人を咬むという事故を引き起こす場合があります。 この事件を起こした犬たちも、そもそもがどういう性質や環境で育てられたのか知りませんが、最初に1人に重傷を負わせたところで、もう人を怖くも無いと思うようになった(なっていた)のかもしれません。そして、世話係にも襲いかかり、最後に飼い主にも襲いかかったのでしょう。 いくら飼い主が盲目的に溺愛しようとも、動物は動物です。普通、その思いが通じるという場合もあるのですが、一方で、通じていると思い込んでいる滑稽な飼い主などがいますが、この亡くなった飼い主も後者であったのでしょう。 人を襲った熊さえも殺処分に反対、という方に対して、しばしばインターネット上の掲示板などでは「保護を叫ぶ人間を、熊と同じオリの中に入れてやれ」などという暴論や「行政や猟友会に苦情を言うヤツが熊を引き取って飼えばいい」といった声が見受けられますが、おそらくそれらを実行した場合、これと同じような喜劇…おっと、入力ミス…悲劇的結果になる可能性がかなり高いでしょうね。
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