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 まずは3月16日の山形新聞の記事をご覧ください。
タラノメ、枝ごと盗難 戸沢・幹切断、50本超が被害
2010年03月16日 10:12 

 戸沢村古口、無職小林兼雄さん(68)が所有する近くの空き地で、自生しているタラノキ50本以上が切られ、芽が付いている枝が持ち去られたと15日、新庄署に相談があった。小林さんは「毎年、家族で食べているほか、親せきや知人に贈っていた」とし、「今年も楽しみにしていたのに…」と悔しさをにじませている。

 小林さんによると、12日午後、高さ3〜4メートルに成長したタラノキの枝や幹が切られていることに気付いた。現場は国道47号脇にある空き地約5000平方メートルで、入り口にはロープが張られており、立ち入りができないようにタイヤを置いている。木は、なたのようなもので地上約1メートルの部分が切断されていた。現場には太い枝が捨てられており、何者かが芽が付いている細い部分だけを持ち去ったとみられる。

 芽は膨らみ始めた状態だった。枝を温室などに置いて水に挿しておけば、約3週間で芽が開いて5センチほどになり、食べごろになるという。

 周囲でも、私有地で栽培している山菜などが盗まれる被害があったといい、小林さんは数年前にも同様の被害を受けた。木が同じくらいまで成長するには4〜5年かかるという。「黙っていると被害が横行する。木を見てあぜんとした。やっと育ち、いい枝ぶりになったのに、切り方がひどく、悪質だ」と話している。

 新庄署は今後、パトロールを強化するとしている。
 まったく、ひどい話です。
 「果樹王国」と言われるほど果樹栽培の盛んな山形県では、以前からサクランボなどの大量盗難という事件が相次いでいます。
 ところが、世間的なとらえ方は、どうもこのような窃盗はやや軽く見られるようなところがあるように感じます。
 ですが、こういう被害もまた住宅に侵入しての窃盗となんら変わりが無いことです。金銭的な被害だけではなく、農作物への被害は大切に育ててきて収穫を楽しみにしていたものを失くされた精神的なダメージもまたはかり知れないものがあります。

 また、この報道はひどいとは感じるような人でも、無断での「山菜取り」が別に悪いことだとは思わないという人も意外に多いように思います。

 他人の管理する山野に無断で入って、「山菜」を取って来ることは窃盗(いわゆる森林窃盗。森林法197条や、場所によっては自然公園法第13条第3項と各都道府県条例違反)・犯罪です。
 ところが、山野草や高山植物を盗掘することを批判する人はまだ多いのですが、山菜となると批判が少し鈍るのは不思議です。
 むろん、山菜は上手に収穫すれば毎年変わらない量がその場所をうるおしてくれ、それに比べて弱い山野草と単純に比較はできない部分もあります。日本の歴史風土としての入会慣行や管理の弱さ、被害額の少なさからでしょう。

 しかし一方、山野草と違い山菜はそこに生きる動物の貴重な食料にもなっており、表面的には見えづらい部分でのインパクトがあります。
 春まだ早い時期に散策道を外れて山菜が無いかと歩き回る行為は、これから芽を出さんとする草花を踏みつけ傷めることにもなりますし、踏み固めることで雨水の通り道になってしまうなどという影響もあります。

 住宅内に侵入しての窃盗も、果樹や畑作物の窃盗も、今回のような栽培していた山菜の窃盗も、所有者に無許可で山菜を取る行為も、全て変わらない人を傷つける卑劣な窃盗であるということを、「山菜取り」シーズンを前に、広く認識して欲しいものです。

 山菜取りをするならば、その土地の管理者にお願いして許可をいただいた上で、法律やマナーを守って最低限の量を分けていただくという当たり前の心構えが必要です。

【追記 2010.4.24】
 佐賀県でも、窃盗事件があったようです。
 組織的・営利目的な犯罪なのか、一般人の無法なのか知りませんが、結果が重大なことに変わりはありません。
 今日の佐賀新聞の記事です。
多久の管理農地でワラビ盗相次ぐ 収穫イベントが中止に
  
 佐賀県多久市南多久町のまちおこしグループ「南渓いきいき協議会」が管理する農地でワラビの盗難が続いている。この1カ月で40キロ以上が盗まれ、計画していたワラビ狩りイベントは中止になった。関係者は警察に被害届を出し、パトロールを強化するなど対応しているが、被害は続き、対応に苦慮している。 

 農地は2月、田柄地区の山中にあったミカンの耕作放棄地を再生し、約500平方メートルの農地を2カ所設けた。収穫体験などのイベントのほか、農産物直売所などで販売した収益を活動費に充てる計画も立てていた。3月上旬には、20〜30センチに育ったワラビが収穫できるまでになったが、盗難も始まった。 

 この1カ月余りで分かっただけでも複数回、40キロ以上が盗まれた。10センチ程度のものまで根こそぎ盗まれることもあった。「立ち入り禁止」の看板を立てても被害は続き、育てば盗まれる状態という。 

 4月に佐賀市の家族を招いて行う予定だったワラビ狩りも中止せざるを得なかった。5月いっぱい収穫できるため、関係者は「せめて1回はワラビ狩りを開きたい。心ない行動はやめて」と訴える。 

 農地は、日常的には一般の人が通る場所ではなく、山菜採り目的で人が来ているとみられる。自生と間違えることもあり得ず、小城署も「立派な窃盗」と、パトロールなどを強化する方針。 

 協議会は2008年8月に設立。廃校となった旧南部小南渓分校の校舎跡などを活用し、イチゴ狩りやジャムづくりなどの農村体験活動を行っている。副会長の古閑勝己さん(64)は「メンバーのやる気まで萎(な)えさせる残念な行為。看板の呼びかけを無視してまで盗むとは」と憤っている。 
 卑劣です。
 例え、「これくらいよかろう」という、転売目的ではない自家消費用でも、関係ありません。
 隠しカメラなどを設置し証拠をつかみ、犯人は厳しく罰せられるべきでしょう。

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