日々是雑感

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 私も中年と言って良い年齢になり、職場でも後輩を指導するような立場ですが、この就職氷河期という世の中ですから、それで職場に入って来る新人はアルバイトを含め、驚くほど優秀です。
 有名大学を卒業したり、そうでなくとも一度部分の説明をすれば、多くを理解するような、時代さえ違えば、私なんかはあっという間に部下の立場になりかねません。

 しかし、多くに共通していることは、「言われたことの範囲では非常に優秀」というところでしょうか。上司や先輩の指示と、その指示の延長・範囲でのある程度先のことまで見通しての仕事はそつなくこなしますが、応用と言えば良いのか、自分から問題点を見つけ出すとか、改善点を加えてみるとか、そういう視点が驚くほど欠けていることが目につきます。

 例えば、会議資料のコピーを依頼したら、言わずともちゃんとホチキス止めはします。つまり、一応は資料は形としてちゃんと完成はするわけです。
 しかし、私だったら原稿をパッと見て、図や写真が入っているとか細かい字があれば、まずはコピー機の自動設定で1部だけコピーをしてみて、それで図や文字が見えづらい濃さで出ていないかを確認し、適宜機械を調節してから残りの部数を本印刷したり、原稿の内容を見て「このページの内容は2ページにわたっているからそれが表裏になるよりも見開きになった方が会議のときに見やすいな」と思えば、そのページ数を考えて、両面印刷をする際に、表紙の裏から本文を印刷するか、表紙は白紙にして次の紙から本文を開始するかという、つまり見る人やそれを依頼した人の意図を考えてから、コピーをします。

 「そんなの当たり前じゃないか」という方もいらっしゃるでしょう。
 一方で、「いや、お願いするならば、そこまで指導するのが先輩じゃない?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
 私が言いたいのは、そんなことは言われなくても「そうした方が、目的がより高く達成でき、関係する人にも配慮・敬意を払うことになるのではないかな?」と、その仕事の意義・目的や、会議に参加して資料を見る人の立場に立って考えることができないという、たかがコピー1つ取っても考えないという点に、その人の限界を感じるわけです。

 むろん、一応はできあがった会議資料を私が見て、「濃度調整や、ページバランスを考えてコピーしてくれれば良かったね」とひと言言えば、次回からはその通りの方法で、完成になるでしょう。
 しかし、そういう思考を教えられなければできない人のたぶん多くは、その他の仕事のときでも、やはり同じように1つ1つ教えられなければ、その指示された業務の意義や目的、携わる人の立場を思い至って仕事をしてくれることは、おそらくは無いのではないかと思うのです。中には「コピー」の経験から、その他の業務にもそれを応用して配慮はする人もいるかもしれませんが、それはあくまでも「あのとき、そうと教えられたから」という経験則に基づく行動・工夫に過ぎず、それに携わる人の気持ちや立場というものを理解したとは思えないわけです。

 最近の行政関係者を見ると、やはり有名大学などを優秀な成績で卒業をして、総合調整能力、簡単に言えば命題に対するつじつま合わせは非常に得意で、「間違いではない」仕事ぶりをしていますが、私から見れば、「役にたっている仕事」「心のこもった仕事」をしているとは感じられないということもしばしば目につきます。
 ここ最近【おいおい、おかしいだろ】書庫に書いた行政の不手際は、そんな小利口な行政職員の姿勢が垣間見られて仕方が無いのです。
 自分らの扱う仕事が、多くの人の生活や気持ちに影響をするという重要な使命だと考え、それらの人たちを大切に思えば、冷静で公平な事務的な処理も大切ですが、しかしその中に何かまた、違った信頼関係や血が通っているのが見える行政になるのではないかと私は感じるのですが。

 さて、私がそんなお利口さん行政の小手先仕事のために右往左往していることをかねて批判をしている「佐渡トキ保護センター」の件ですが、16日に、地元から意見を聞く会合をようやく持ったという記事が、7月17日付けの朝日新聞に出ていました。
トキ9羽事故死検証結果
2010年07月17日

 佐渡市の佐渡トキ保護センターで3月、放鳥訓練中のトキがテンに襲われ9羽が死んだ問題で、環境省などは16日、佐渡市の関係団体や住民に事故の検証結果について説明し、意見を聞いた。

 同省の検証委員会で「トキを襲ったテンの特性をよく知る地元の人から話を聞かず、天敵対策を講じなかったことも一因」と指摘されたことを受け、地元から意見を聞くことにした。

 住民らからは「地元の人に話をもっと聞いていれば、事故は防ぐことができた」という批判や、「地域の声を集める機会をつくってほしい」といった注文もあった。同省の長田啓・首席自然保護官は「地元の方と気軽に意見を交換できる場を今後もつくっていきたい」と話した。(川崎友水) 
 あくまでも、記事からしか私はこの会合に至る経過や内容はわからないのですが、「検証委員会から言われたから、意見を聞くことにした」と記事にありますが、これが本当でしたら、そんなことも検証委員会から言われなければやらないのですか?と、また脱力感が出てしまいます。

 遅い。あまりに遅すぎる。
 順化ケージを作る際にしておくべきことを今さら、ということは言うまい。しかし、害の無かった侵入事件があったときか、最悪でも今回の大量死事故直後でも、そんな意見聴取をしようとは思わなかったのだろうか?
 事故後、これほどまでの期間が過ぎて、初めて、「検証委員会から言われたことだから、いちおうはやりました」というようなアリバイ作りのような、そんなことをするとは。

 行政らは、国民や住民の意見を広く聴きつつ、しかし、それらの総合調整をした上で専門的な見解から最善の選択肢をするべく仕事をしなければならない。だから、地元民の声を聞くだけ聞いて何の参考にもしないで終わらせてはならない。
 と、同時に、地元民の意見を聞いてそれを全てのめば良いというものでもない。

 そういうことを、理解しているかなあ、この環境省のお役人たちは。

 放鳥を強引に進めるのも、地元自治体や住民の地域活性化というエゴにごり押しされてという一面もありそうですが、本来の目的がもし別にあるならば、それはそれに最大限配慮しつつ、本来の目的を貫くという意思や判断が無ければ、八方美人で、どっちつかずの成果しか修められないものですよ。

 順化ケージの外に、トキを襲いかねない天敵はいないか?テンがいるならば、頭骨の大きさを考えれば、どれほどの直径であれば金網をすり抜けられるだろうか?そんなことは、言われるまでもなく考えつくべき基本です。
 それが考えつかないという資質の人ならば、せめて「誰かに意見を聞いて教えを乞う」という低姿勢・謙虚さが必要でしょう。
 そのいずれかがあれば、この事故は絶対に起きなかった。
 ところが、考えも無いし、意見をもらおうという姿勢も無い。何も無いから、ここの人たちは「資質が無い」わけで、そういう人が就くべきではない業務に就くから事故が起きると言うのです。
 そういう関わりが無くとも、せめて地元の人たちと気軽に雑談ができたりするような関係で、それらの人のお話しをありがたく聴かせていただくような好奇心と謙虚さがあれば、地元の方はいろいろと教えてくれたと思います。しかし、そういうのを聞こうともしない・聴いてもそれを活かそうともしないという、おそらく地元の人からみれば高慢な態度をしていたのでしょう、誰も教えてくれなかったか、教えられてもそれを大したお話しとも感じなかったのではないでしょうか。
 これは、私がかつて書いた経験による考えですが。

 なるほど、トキを襲ったのはテンで、テンがトキを死亡させた直接の原因です。しかし、テンがトキを襲えたのは、そういう資質に欠ける人が原因です。テンがいなければ事故が防げたという理屈であれば、そういう資質が無い人がその任に就いていなければテンが襲うこともできなかったわけです。

 物事を多角的に見て考えることができないからなのか、だからそういう、自分らがトキが死に至った「原因の原因」であるという間違いない事実さえも、もしかしたらこの人たちは本当に気づいていないのかもしれません。

 今回、意見をいただいたかもしれませんが、この関係者の人たちが、どれほどそれを、今後のトキの放鳥やそれ以外の仕事に応用していけるか、私は期待できないと思いますけれどね。

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泉ヶ岳
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