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先日、11月25日のJ−CASTニュースに掲載されたドングリまき(置き)を行っている団体の責任者である日本熊森協会の会長さんのご主張に対して私なりの異論を書いたわけですが、ちょっと補足というか、正体不明の匿名さんからクレームのあったことへの回答からです。 記事中、会長さんは これに対し、熊森協会の森山会長は、こう批判している。
とおっしゃっていたので、それに対して私は前回、「動いていないのは環境省であって、うちはどんどんドングリの木などを植えています。中山間地域で、柿や栗などの木を植えていたのは、凶作のときに街中に出てくるのでクマ止め林として必要だったからです。役人は現場を知らないので、柿を落とせなどと、してはならないことを指導しているんですよ」 そもそも環境省のクマ類出没対応マニュアルでは、集落や人家に影響の無いものは残しておくよう指導しています。環境省をひどく批判しているけれども、実はその環境省・役人の提言を読んでいないで言っているという疑義が生じます。というようなことも指摘していました。 そうしたところ今日のお昼ごろ、メールの方に「環境省のクマ類出没対応マニュアルには、そんなことはどこにも書いてない。いい加減なのはお前だ」という主旨のクレームをいただきました。クレームというか意味不明な罵倒ですね。 はぁ…。すみませんねえ。 Yahoo!のブログは文字数5千字以内という制限があるので、出典元へのリンクも内容の引用も省いたわけですがね、出典のマニュアル名を明記しているんですから、ちょっとGoogleで「クマ類出没対応マニュアル」と検索すればTOPに出るわけで、そしてそれを普通に読めば見つかるので良しとしたんですけれど。 いちいちリンク先や掲載ページ数まで示して、該当文章の引用までしなければ理解できないんですかね。 いいですか、環境省が平成19年3月ににまとめた「クマ類出没対応マニュアル」の23ページに、こう書いてありますよ。 カ)放置果実類の除去:クリ、カキなど放置果実類のもぎ取りあるいはトタン巻きなどを行い、クマが利用できないようにしてください。ただし、農地や集落への出没の危険が少ないと考えられる場合は実をそのままにしておくなど、計画的な除去を検討してください。きちんと書いてあるでしょう? この記載を、先に「そもそも環境省のクマ類出没対応マニュアルでは、集落や人家に影響の無いものは残しておくよう指導しています。」と内容を要約したことが、間違いですかね?これでも私は学生時代、長文要約は得意だったんですが。(のわりには、自分のブログは長文だな、というツッコミは無しです。) お願いですから、少しは自分で物事を調べ、客観的な視点で物事を判断し、そして間違いは間違いだと認めるとか、そういう態度ではないと、ずっと進歩が無いままだと思いますよ?余計なお世話ですが、質問や苦情を言うのも資格というものがあると思いますが。 もし私の要約が落第点というのであれば、このマニュアルを「役人は現場を知らないので、柿を落とせなどと、してはならないことを指導しているんですよ」と要約した日本熊森協会の会長さんが及第点なんですかねえ? 会長さんは、まさかとは思いますがこのマニュアルの存在やその記載内容を知らなかったか、あるいは知っていてなお無視したのか、それとももっと別のものを指しているのかわかりませんが、少なくとも、記事中では正確とは言えない発言をしているというのはこれでハッキリしたのではないかと私は思いますが。 コメント1つにこう正確ではないのではないかと思われる発言がある(あるいは、記事としてそういうものが出回っている)わけですから、その他の伝えられる発言については、果たしてどうなんでしょう?と疑問に思うわけです。 皆さんはいかがお考えでしょうか。 さて、11月28日の読売新聞にこんな記事が掲載されました。 腹ぺこクマ来ないで!放置の柿「青年団」が収穫 餌に困ったクマが、柿を目当てに人里に来るのを防ごうと、東京都奥多摩町小河内地域のボランティア団体「森の青年団」(岡部茂幸団長、25人)は27日、同町の峰谷下り地区で、収穫されずに放置されている柿の実を収穫した。 団員らは、高さ約20メートルの柿の木に登り、先割れの竹ざおを使うなどして、実をもぎ取った。 同地区には多くの柿の木があるが、過疎や高齢化で放置され、柿の実目当てのクマやサルが出没。今月には、民家近くの柿の木周辺やワサビ田などで、クマの出没が7件確認された。 【後略】私はこういう記事を見た第一印象は、熊の出没による、人と熊双方の悲劇を防止するために、よく頑張っていらっしゃるなあ、と敬意を持つのですが、日本熊森協会の会長さんにかかれば、「現場を知らない役人の、してはならない誤った指導」のせいで行っている誤った行為だとなるのでしょうかねえ? 記事でわかるのは、この地区には多くの柿の木があって、それが放置され、民家近くの柿の木にも熊出没がしているという事実です。 こういう柿を全て収穫しないということは、民家近くまで熊を誘引してしまい、人への加害と、そして熊も駆除されるという悲劇的な結果を生む原因になります。 それなのに、「環境省のクマ類出没対応マニュアル」に記載していることさえも否定する=柿もぎはするな、というのは、どういうつもりなのでしょうか? とは言っても、そもそも私は環境省のこのマニュアルの、「農地や集落への出没の危険が少ないと考えられる場合は実をそのままにしておく」というのは無条件に賛成できません。 熊はその性質上、木に登って枝を折り、そして実を食べます。その結果、立木の枝が相当折られてしまい、このことで翌年は実をつける量は前年より減ります。葉が茂らずに栄養がまわらないことや、実をつける枝が無くなるからです。 そんな事実を、11月19日の富山新聞が紹介しています。 特産カキの木、クマ荒らす 砺波で被害3割に 来年の収穫心配 砺波市栴檀山地区で、特産の「ふく福柿」のカキ園がクマに荒らされ、3割近くの木が折られるなどの被害に遭っていることが、18日までに分かった。同市では今年、クマの目撃・痕跡情報が、大量出没年の2006年に比べて7割近くも増えており、今後も被害の拡大が予想されることから、ふく福柿出荷組合は来年の大幅な収量減を懸念している。 【中略】 宮木文夫組合長によると、今年はクマの大量出没が予想されたことから、各農家に呼び掛けて早期の収穫に取り組んだ。このため、カキの実の被害はほとんどなかったが、同市井栗谷などで、クマが一部残ったカキの実を食べにきて枝を折る被害が多発した。宮木組合長らが剪定(せんてい)の準備などのためカキ園を回っているが、3割近くの木が被害に遭ったとみられる。 【中略】 ふく福柿出荷組合によると、これまでもクマによるカキの木の被害はあったが、3割近くが被害に遭うのは初めてで、宮木組合長は「このままでは来年の収穫に大きな影響が出る」と表情を曇らせている。人家近くではない柿の実を残した場合、そこで食べ、その結果、翌年は実りが少なくなることが懸念されます。 しかし、自然界には少ない栄養価の高く味の良い柿の木の味や匂いを学習した熊は、徐々に民家近くの柿まで進出してくると考えられます。 ですので、人が食べるもの、人の近くにある食べ物を、熊に知られるのは良くないことだと私は思っています。つまり、できる限り、放置された柿は失くすことはやむを得ないと思っています。 その点では、毎年手間のかかる柿もぎよりは、柿の木そのものを切り倒すという方が手っ取り早いとも思うのですが、11月10日の産経ニュースにはこんな事故も掲載されていましたので、なかなか難しいものがあります。 クマ対策で柿の木伐採中、クマに襲われ男性軽傷 2010.11.10 23:41 富山県南砺市で10日、柿の実を狙うクマへの対策のため、柿の木を伐採していた会社社長の男性(54)がクマに襲われ、軽傷を負った。 南砺署員は「周辺にクマのふんがあった。実を狙ってちょうど潜んでいたのではないか」と話している。木には小ぶりの実が多数なっていた。 同署と市によると、午後3時35分ごろ、同市大島の建設会社敷地内の斜面で、この会社の社長がチェーンソーで柿の木1本を切っていたところ、突然クマが出てきて、右脚にかみついた。社長がチェーンソーを振り回すと、逃げたという。 南砺市は、クマが好む柿の実を取り払うよう、住民に呼び掛けていた。チェーンソーの音はあのとおり、エンジン音や木を切断する音は高いものですが、それでもひるまずに出没しているところに、「音を立てて人の存在を知らせれば、臆病な熊は逃げる」というような、一般的にも言われていたことが、いつも当てはまるわけではないことがわかります。 言われているように、熊の、自分の獲得した餌場への執着心は極めて高く、そこへの侵入者は実力で排除するということが垣間見えたとも言えます。 味や匂いを覚えた熊は、民家にまで平気で侵入したりもします。
11月18日の毎日新聞の記事です。 クマ:就寝中に住居侵入!?和室と台所荒らす 家族3人は無事−−飯豊 /山形 17日午前6時ごろ、飯豊町上屋地の農業、渡部忠市さん(67)方で、住宅南側和室のガラス窓が割られ、和室の衣服が散乱し、台所の漬物樽がひっくり返され、ナスやキュウリの漬物が食べ散らかされているのを渡部さんが発見した。勝手口の木のドアにツメでひっかいたような跡があり、近くの畑にクマの足跡が残っていたことなどから長井署はクマが室内を荒らしたとみている。渡部さんは、妻と母の3人暮らしだが、別の部屋で寝ていて全員無事だった。 同署によると、和室の外側には、2階から干し柿がつるされており、クマは柿につられて住宅に入った可能性が高いという。 渡部さんは「クマが人の家に入るなんて聞いたことがない。家の中にクマがいたと思うと怖い」と話した。 【後略】この点、民家近くの柿だけではなく、早めに地域全体での計画的な対処をしていかなければ、思いがけない事故にもつながるということも容易に想像ができるというものでしょう。 これらの出来事を、「柿もぎは誤ったしてはならない指導」という見解をされる方は、どうお考えで、対処すべきだとおっしゃるのでしょうか?おうかがいしたいものです。 |
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2010年11月30日
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