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その木にやってくる理由は3つ考えられます。 1つはその木から出る樹液か、つける花の蜜などに誘われている場合です。つまり、自らの食糧集めですね。 もう1つは、その木の樹皮が柔らかく適度なので、巣を作る材料にしているという場合です。 その木の枝を観察して、花がついていないか?あるいは幹に細かな傷や樹皮をはがされたような小さな痕が無いか、ご確認ください。 最後に、幼虫の食べ物となる、他の種類の昆虫を狩り集めに来ている場合。 いずれの場合も、よくよくその蜂に刺激を与えない限りは、刺してくることはまずありません。 スズメバチが最も攻撃的なのは、巣に近寄ったときです。しかし、気づかぬうちにお互いが接触してしまう場合が考えられ、その場合にお互いが慌てると刺されることもあります。 ただし、世界最大のオオスズメバチの場合は、いわゆる「えさ場」を独占しようとする傾向が強く、カブトムシを採りに樹液の出る木に行って刺されるというような事故は、そんな独占欲が強いオオスズメバチがえさ場で興奮していて起きます。 花のにおいや昆虫に誘われているような場合は、それが無くなれば来なくなります。しかし、巣材集めの場合は、秋の終わり近くまでやってくると思います。 どうしても避けたい場合は、殺虫剤をその木の周辺にかるく散布するか、虫とり網で1頭ずつ捕らえて、網に入ったままのハチを底の厚い靴で踏み潰すのを繰り返して駆除するとか、そんなことですぐに数を減らします。 スズメバチはミツバチと違い、何かの食べ物の場所を巣の仲間に教えるということは普通しませんので、今来ているスズメバチは同じ個体だと思います。上手に始末していけば、またその木の誘因物が見つからない限りは、しばらく来ないはずです。 しかし、むやみにそうする必要も無さそうな気がします。スズメバチやアシナガバチは、庭樹につく毛虫などを積極的にとらえて駆除してもいるはずですから。
試算では、1つのキイロスズメバチの巣で、1年に数十万とも数百万ともいわれる虫を狩り集めると言われています。それでもって、昆虫界の勢力を調節し、自然全体のバランスを適度に保つという役割も結果的にですが担っています。スズメバチがいなければ、庭木につく虫が減らず、その木々も傷んでしまうこともありえます。ちょうど、オオカミが減ってシカが増え、木々が傷んでいるように…。 できれば見守ってあげてください。 |
【スズメバチ】
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私が興味を持っているスズメバチについて書いています。
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A4:その場所が手の届く範囲でしたら、キンチョールのような汎用殺虫剤でも良いので、春〜初夏の間の、巣を作る場所を選ぶ時期にかけて、定期的に軽く散布してください。女王蜂が巣を作ろうと探している中で、殺虫剤のにおいがすれば、嫌がって逃げていきます。 もしも気がつくのが遅れて、女王蜂が1頭で巣作りを始めているようでしたら、同じく殺虫剤を軽くかけてあげると、嫌がって巣を放棄して逃げていきます。女王蜂1匹や数匹くらいのうちの巣では、それほど危険ではありません。 手が届きづらい高い場所でしたら、薬局やホームセンターで「ハチ用 10m届く」というような宣伝文句のスプレー殺虫剤であれば、勢いがあるせいですぐに無くなってしまいますが、遠くまで届きますし即効性があります。 よく聞く「スズメバチホイホイ」という、ペットボトルを少し加工して、中に酢や酒や果汁などを混ぜてわなにするものがありますが、わざわざ遠くから本来来なくても済んだハチまで呼び寄せて殺すだけなので、住宅への設置には向きません。 スズメバチは人を死に至らせることもある危険な昆虫ですが、同時に、庭樹や農作物につく害虫を、相当に駆除する益虫の側面もあります。
もしも無理に撤去せずに済む場所でしたら、そっと見守ってあげてください。 普通に暮らしていて巣に近づけなくて済む場所でしたら、まずトラブルは起きません。 |
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蜂と言うと、ミツバチを思い浮かべることが多いと思います。ミツバチですと、名前のとおり、巣の中に花の蜜を貯めてそれを食糧としますね。 しかし、スズメバチの場合、巣の中をのぞいてみても、そのようなものは一切ありません。 スズメバチは、成虫がおおむね自分と同じくらい以下の大きさの他の昆虫を狩って、それは一切食べずに巣に持ち帰り、幼虫に食べさせます。 巣の中を観察すると、幼虫は牙で巣房の壁面をガリガリひっかいて音を立て、お腹が空いたという合図を成虫に送ります。 その幼虫は、成虫に催促されると口から透明な液体を分泌します。アミノ酸などが含まれた栄養豊富な成分で、成虫は幼虫からこの液体を飲ませてもらって、活動の栄養にしています。これを「栄養交換」と呼んでいます。 雨が多くなって外で狩りができない日が続いた場合は、幼虫でも間引きされて、他の幼虫の食糧となります。生育の悪い幼虫も同じですね。 よく、「秋にスズメバチは凶暴になる」などと言われることがありますが、あれは秋にスズメバチは最大の勢力になるのですが、そのとき、オオスズメバチは他の種類のスズメバチやミツバチの巣を襲って幼虫の食糧にするという習性があることから、狩りをする者・される者の緊張感がピークになるからです。 そのようなわけで、スズメバチの巣を割って見ても、中にあるのは巣盤の巣房にある卵や幼虫やサナギと成虫だけで、その他は何もありません。 成虫も、たまにアレチウリとかドサラサドウダンなどの花の蜜や樹液をすすることもありますが、それを蓄えたりはしません。 ちなみに、幼虫の出すこの液体の成分バランスをもとに、スポーツドリンクの「ヴァーム(明治乳業)」というものが作られました。
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ハチに刺されないためには、基本的には巣に近づかないことです。 凶暴と言われるスズメバチでも、巣に近づいたり刺激を与えない限りはむやみに刺してきたりしません。 しかし、地中に巣を作るオオスズメバチのような場合は、巣が近くにあるのに気づきにくく、そして普通に歩いただけで振動が伝わって知らぬ間に刺激を与え続けている場合があります。また、茂みなどを分け入った場合、その中にできていた巣に刺激を与えてしまう場合もあります。 そのようなわけで、野山では登山道をあまり離れないことがポイントです。 もし、あなたの周りをスズメバチがブンブンと飛び回ったら、それは巣に近づくなという警告・威嚇です。それ以上その方向に進まずに迂回しましょう。 この時注意すべきなのは、慌てないことです。慌てて手で追い払おうとすれば、却って刺激を与えて手を刺されます。 もし襲ってきた場合は、すぐにしゃがみます。スズメバチはその構造上、真下を見ることができません。しゃがんだまま、素早くその場を離れます。100メートル以上も追いかけてくることはまれです。 ただし、これも慌てると、足元の悪いところで走って転倒したり、自動車道に飛び出したりしかねませんので、注意すべきです。 昼間は基本的に、白い色の服装がスズメバチに刺激を与えません。夜は黒い色がそうです。 ですので、昼間のハイキングの場合は、黒い部分である髪の毛やまつ毛を隠すよう、白い帽子などで覆うとよろしいです。 (キイロスズメバチの毒針) (オオスズメバチの毒針) ハチに刺された場合は、基本的に 1)患部をよく見て、針が残っていないことを確認する。 2)もし、患部に針が残っていれば、指先でつまんだりせず、指先で弾き飛ばすように取り除いてください。つまむと毒袋を圧迫してかえって毒を流し込む結果になる場合があります。(ミツバチの場合) 2)毒針が無い場合、あるいは無くなった場合は、患部から毒液を絞り出す(口の中の傷口や虫歯から毒液が入る場合や、口の中の雑菌が傷口から体内に入り込むリスクがあるので、口で吸ってはいけません。患部の周辺を広範囲で指でつねるようにして絞り出しましょう) 3)冷水でよく洗い流す。 4)濡れタオルなどで患部を冷やす 5)病院に行く です。 あらかじめハチ毒にアレルギー症状をお持ちの場合は、野山にお出かけの場合は「インセクトポイズンリムーバー」という巨大なスポイトのような専用器具をネット通販かアウトドア用品店で購入して持って行って、刺された場合はこれでももって毒液を吸い出します。 子供たちを引率して里山にハイキングに行くような立場の人(教員や子供会の役員など)は、上記のような応急処置とそのための道具を常備しておくと良いでしょう。また、出かける前に、服装などの注意を呼び掛けることも大切です。 また、近年、医師の処方により「エピペン」という自己注射ができるようになっています。
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ちょっと年度末になって忙しくなってきて、いろいろなことに目を向ける余裕がないので、過去にYahoo!知恵袋で質問があって、私が答えたスズメバチについての回答を、再編集して回答していきます。 A1:スズメバチの巣は、簡単に言えば、木と唾液でできています。 場所によりますがだいたい4月下旬〜5月中旬ごろになると、成虫は立ち木や朽木に群がり、木の皮などを牙で噛み取り、巣に持っていきます。 そこで唾液と混ぜて、触覚で厚さを図りながら、左官職人のように表面を塗って行きます。 そのような作業をするので、よく見かけるような模様ができるのです。 模様ができる理由としては、その巣の周辺にいろいろな種類の木があるからで、たとえば人の手によって植林された杉林などでは、1種類の同じ成長過程の木しかないので、色が全くない巣ができます。 木をかじって巣を作っていく作業は外から見える表面だけしかしません。この作業を、巣の作り時初めである5月ごろから巣が放棄される10月下旬〜ごろまで、ずっと続きます。 その期間、ずっと巣の表面を塗り固め続けていれば壁が厚くなるだけに思えますが、表面を塗っていくと同時に内側からも成虫は切り崩しています。だから壁が厚くなってしまうだけということはありません。外側から塗っていきながら内側を削っているのですから。 その内側から噛み取った材料は、今度は内部の巣盤・巣房の材料になるのです。一度外壁になったものをさらに成虫が噛み砕いて、幼虫やサナギのベッドにするのですね。2度噛みをするので、よりきめ細かな材料になってベッド作りができるわけです。 スズメバチの巣は驚くべき性能があり、いくらジョウロなどで水をかけても内部には浸透していきません。さすがに池にでも投げ落とせば水没しますけれども、相当な大雨でも巣の中は平気なんですね。 また、相当な暴風に吹かれても、巣をかけた木や枝が崩壊しない限りは、巣そのものが取れてしまうこともほとんどないくらい頑丈です。 さらに、何層にも空気の層があるので、外気温をシャットアウトして、内部がいつも一定温度に保たれやすくなっています。 私は昔、駆除のときに、巣をビニールで包んで、それを熱湯を張ったゴミバケツに漬けたことがありますが、怒った働き蜂は巣の外に出たために、100℃近い温度に耐えられるはずはなく(スズメバチは46℃ほどで死ぬ)、全滅しましたが、成虫の動きが途絶えてお湯から出し、巣を解体すると、中ではほとんどの幼虫が生きていて、巣の内部に残って幼虫の世話に専念していた働き蜂も生きていました。巣の表層が、熱湯の熱から内部を守ったのですね。すばらしい断熱構造なのです。
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