日々是雑感

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【おいおい、おかしいだろ】

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日常で、これはおかしいだろう?それって変じゃない?と思ったことを書いています。大部分は、新聞記事を読んでのことです。
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 私は地上波のTV番組はくだらないものばかりと知っているので、近年はほとんど見ません。時間を無駄にして気分を悪くするか自分が愚かになることにしかなりません。
 近年は、ニュースなのかワイドショーなのかバラエティなのか、その境もわからないほどバカげたものばかりがあふれていて、あんなものにスポンサーとしてお金を出している企業があるというのですから、その良心や見識を疑います。もっとも、最近のTVは良識や見識があるとも思えないような怪しげな健康食品やサービスばかりが多いようですから、さもありなん、という印象です。

 さて、ここ2回ほどの書き込みで「京都大学入試カンニング」事件について少し触れました。
 今日になって、その渦中の受験生は逮捕されたというニュースがありましたが、マスコミは一斉に取り上げています。
 今日、職場で夕食を取りながら、同僚がつけていたTVのNHKニュースが見えたのですが、なんと、天下のNHKが7時のニュースのTOPニュースで延々とこの話題。今、日本の社会において、この国のほとんどの人には何の関係も無いようなことを、大いに関係のある政治や世界情勢よりも優先してこれほどまで時間を割いて放送する必要があるのかと、心底あきれ果ててしまいました。

 なるほど、当該逮捕された容疑者=受験生が、公正であるべき試験に不正を働き、大学側はもちろん、私もかつてはよく参加していた「Yahoo!知恵袋」における善意の回答者の親切心を利用し、世間を騒がせた卑劣な低俗な行為です。多くの受験生に与えた影響も無視できません。その罪に見合った罰を受けるべきでしょう。

 しかし、私のバランス感覚としては、マスコミの行為はそれに匹敵するかそれ以上に下劣極まりない嫌悪感だけの態度です。

 一部のマスコミは、「大学の監視が甘い」などと言います。
 しかし、それは、例えて言えば、武士同士が命をかけた真剣勝負の果たし合いをするのに向き合っているときに、対戦者の1人がいきなり胸元から短銃を取り出して相手を射殺したり、手引きしていた仲間が相手を囲んでやっつけたようなもので、それを立ち会い人が管理しないからだと責任を言うのはおかしい。教育機関でもある大学が、受験生の真剣さ・それまでの勉学・修行の努力を「疑う」というのは躊躇するのは当然の心境ですし、真剣さ・誇りを信頼していたわけで、だからこそカンニングは許しがたい卑劣なことであるわけで、その相手を信頼していた心を「甘い」「油断」と非難するTV界の人間は、相手への信頼とか期待、誇り、敬意、名誉…といった目に見えない感情や心の機微を一切持っていない下劣・低俗な心根だからそんなことを堂々と言ってはばからないのでしょう。

 以前から思っていたのですが、これらマスコミは、何か犯罪が起きると、犯人だけではなく、その家族までも同罪であるかのような攻撃を開始します。
 今回の場合も、容疑者が通っていた予備校や、卒業した高校、かつての同級生、予備校の同じコースの受験生などなどに、次々に「取材」しています。そんなあなたたちマスコミの、前後見境の無い執拗な行為も十分に業務妨害ではないかと思うのですが、信頼や期待や誇りや敬意や名誉といったものを理解できないような低レベルな人間は、自分の悪行や恥ずかしいことを自覚できないわけです。

 例えば、今日の時事通信の記事、こんなもんは引用する価値はなく、今後もずっとこのブログに残るのも恥なので引用しませんので、いずれ切れるリンク先をご覧いただきたいですが、ここでは容疑者の、高校時代の生活態度やクラブでの実績などまで書かれていますし、その他ではご家族の状況まで書かれています。

 少年による凶悪な殺人事件などが発生した際に、しばしば「少年法」による過剰な保護が問題視されて議論になりますが、そもそも少年法の趣旨は、未成年という未熟な存在がつい犯した軽微な罪でもって、その先長い人生を全て台無しにするよりも、社会や地域が更生させる手助けとしようという目的なわけで、だからそれに影響しないよう、実名報道などがされないといった「配慮」がされるわけです。
 今回のマスコミの扱いも、容疑者が未成年であるから、逮捕の段階から自主規制として実名を伏せています(少年法上では、逮捕事実の段階での実名報道を規制していない)。しかし、通っていた母校や予備校にも押しかけ、かつての同級生や予備校仲間にもインタビューをしたせいで、それが無ければそれら同級生や母校には知られなかったかもしれない容疑者の罪が、すっかり広まってしまいました。それら関係者に、容疑者が誰であるかを伝えて様子を聞いているのですから、「言いふらしている」と言っても過言ではないでしょう。そして、実名は出さずとも生活態度や輝かしいクラブ活動での実績まで日本中にさらすということをされれば、ヒマで悪意ある人間は容疑者を調べてネットで公表するということをし始めかねません。
 自宅や予備校周辺にしか生活基盤をもたない、生活空間のせまい未成年である容疑者は、もう母校や予備校という持っていた生活基盤にはいられません。これは、一個の未成年の人生を踏みにじり、また少年法の趣旨をも踏みにじっている、恐るべき・許すまじメディアスクラム=報道の暴力です。
 単に逮捕されただけであれば少年法の定める実名報道を規制することに該当しませんし、周辺関係者などにマイクやカメラを向けて歩くのは何ら法に違反しているわけではありませんが、「違法で無ければ、何をしても良い」というのは、上で書いたように、法律問題とは別の、人としての名誉とか誇りとかそういったプライドも何も無い卑しい人間ならではの考え方です。

 今回は警察が無事発見して保護・逮捕できましたが、容疑者は心療内科の情報も求めていたということですから、ここまで大々的に報じて、保護できずに容疑者が自殺でもしていたら、どう責任を取ったのでしょうか?いえ、マスコミは責任をとりますまい。大学や捜査機関の不手際として責めるか、そもそも責任なんて感じないような神経だったことでしょう。

 この事件とは関係ありませんが、ちょうど先日、ニュージーランドの地震により、救出の際に足の切断をせざるを得なかった青年に対してフジテレビのレポーターが無神経なインタビューをしたことを紹介するJ-CASTニュースの記事『脚切断被災者へのインタビュー フジテレビは「無神経」なのか』を見たばかり(被害者などへの無神経な態度はこれに始まったことでは決してありませんが)ですので、一層強くそう感じます。

 昨日は毎日新聞岡山支局さんとその記者石戸さんの姿勢に敬意を表したばかりですが、私たちが聴こえやすい大手マスコミの多くの時間は、このようなくだらない・反社会的・害毒とさえ言える、低俗なものばかりということが、今回、あらためて感じました。

 ちょうど先日、身内の犯罪により、無関係な家族が追い詰められる実態を訴えた良書「加害者家族」(鈴木伸元 著 幻冬舎新書)を読んだばかりで、これはいずれ紹介させていただきますが、本当に日本の多くの大手マスコミの中には腐れたものがありますね。

【2011.3.6 21:10】

 今日、テレビ朝日系の「サンデーフロントライン」という番組で、出演者が、「インターネットで様々な情報を検索して得たものを自分なりに咀嚼して目的に資するという能力も今は大事なので、入試にモバイル端末やパソコンを使ってのものがあって良い」という主旨の発言をしていました。
 なるほど、歴史の年号や人物の氏名などを覚えていても、そんなのは普段は役に立たないでしょう。
 しかし、受験のための問題・勉強とは、そういうものが大部分なんじゃないですか?連立方程式やら微分積分なんて普段はまず不要な知識・能力だし、歴史上の出来事なんかもそう。難解な漢字などもそう。そんなことを言ったら、英語や諸外国語も翻訳ソフトが相当優秀になっているからいらないということになります。スポーツだって、マラソンなんてバイクや自動車があるから必要が無いということになりますね。
 みんながみんな、「そんなのはネット検索で」となったら、では、その検索でヒットする情報は誰が構築するのでしょうか?
 受験の詰め込み勉強がどう、という指摘や弊害もわかりますし、また、それだけにばかり目が行かず、その若い貴重な時期に様々な知識や経験を幅広く持ってもらいたいとも思いますが、スポーツの練習と同じく、さらなるステップや自分の能力を高めるには、いろいろな「練習」が必要なのです。バスケットボールの選手が勝利を得るにはシュートが大切ですが、しかし基礎体力や瞬発力・持久力などが無ければシュートする機会なんてありません。それと同じく、一見無駄な記憶力や知識も、その人の目指す学業にはつながるものですし、その知識や技術が「役に立つ」も「役に立たない」も、その人しだいなんですね。役に立たない知識にするのは、結局はその人の人生でそれを活かせないだけか、自分が目指すものをハッキリと自覚しないでなんでもかんでも手を伸ばした結果に過ぎず、つまり、「自分のせい」なわけで。

 偉そうに達観した感じで得意げにTVに出て語っている人たちは、そういうことさえ考えず、斜に構えて奇説を語り、またTVに出してもらおうとしているのでしょうか?
 TVから得られるものは、出演者の大部分が発言に責任も根拠も無く言いたいことを言っている愚かな人ばかり、という事実を知るということくらいでしょうか。
 今日は新聞引用でも、動物の話題でも何でもなく。
 まずは、2月10日の産経新聞の記事です。
三菱電機、CMカット録画機生産中止へ 東芝も検討
産経新聞 2月10日(木)15時34分配信

 三菱電機が、録画番組を再生する際にテレビCMを自動的に削除する「CMオートカット機能」の、テレビやブルーレイディスク(BD)レコーダーへの搭載中止を決めたことが10日、分かった。昨年10月に発売した録画機能付き3D対応液晶テレビと、11月に発売したBDレコーダーの全機種を最後に、今後の新製品には同機能は搭載しない。

 現在、大手電機メーカーで同機能を搭載した製品を生産しているのは三菱電機と東芝の2社。液晶テレビ「レグザ」の一部とBDレコーダーに同機能を採用している東芝も、搭載中止を「検討中」としており、市場からCMオートカット機能搭載製品が消える可能性がある。

 地上放送の完全デジタル化に伴い、同機能を使うと再生時にCMを完全に削除できるようになるため、民放各社で組織する日本民間放送連盟が、テレビやレコーダーへの同機能の搭載を問題視していた。
 昔からCMカット機能つきをうたうビデオなどはあったように思いますが、不完全で、それほど話題にはならなかったように思います。
 ところが、どういう仕組みか知りませんが、地デジ化になれば、完璧なカットができるんですね。知りませんでした。

 ところが、技術的には可能であるというのに、今後はTV業界に遠慮して、自粛するというわけですね。消費者の利益は度外視、という消費者無視はどうかと思う反面、テレビもレコーダーもテレビ番組があってこそですから、そのソフトが成り立つための広告が見られなくなるのはソフトの劣化に拍車をかけることにもつながりますので、いちおうの理屈は成り立つとも思います。

 しかしねえ。
 最近のテレビは、必要以上に多くの「芸人」を並べて騒ぎ立てるだけのバラエティとか、どこもかしこも1日どころか1週間同じ話題の芸能・スポーツネタのニュース・ワイドショー番組、企業とタイアップしてギリギリ宣伝ではなく番組ですと言えるかどうかという「人気メニュー○個を食べる」「企業の工場に潜入」のような番組、通販番組といったものがほとんどです。CMも、少し前はサラ金やパチンコ、外資系保険で、最近では怪しげな健康食品や美容製品があふれています。そんなものは、CMどころか番組そのものも見る価値は無さそうですけれどね。
 だいたい、「世界の面白CM」なんて番組がたまにありますし、国際賞もあるようですが、そういう秀逸なCMはお金を出してまでみたいという人も少なくないようです。本当に面白いCMや役に立つ情報を盛り込んだCMなら、カット機能なんて消費者は誰も望まないところ。それをカットしたいという人が少なくないというのは、役にたたない・面白くないとNOを突き付けられているわけで、広告代理店やTV局は、そういう機能の排除を求めるということは自分らが視聴者に望まれていないものを押し付けたいのですと言っているも同然だと思うんですけれどね。

 あまりテレビそのものを見ませんし録画しませんのでいいのですが、今のうちに機能がついている機種を買っておこうかな、とさえ思ったりして。

大丈夫かいな。

 先日、報道の「安易な善意の美化」の姿勢について疑問や危険性を呈したわけですが、読んでいて「なんだかなあ。」と思う報道を見かけました。

 1月25日の朝日新聞の記事です。
「クマを助けて」美作市へ寄金8件39万円 植林費用に
2011年1月25日

 ツキノワグマを助けてあげて――。そんな願いを込めた寄付金が、美作市に8件、計39万円寄せられた。市は、「どんぐり基金」(仮称)を作って善意に応える方針だ。 

 最初の寄付は昨年11月23日、久米南町の85歳の女性からだった。小切手13万円と手紙が添えられていた。相次ぐクマの出没や捕獲に心を痛めたといい、「クマの食事代に」と書かれていた。12月1日には、この寄付を知らせる朝日新聞を読んだ大阪府東大阪市の女性から現金10万円が寄せられ、その後も年末までに岡山、倉敷、前橋市、宮城県などから寄付が続いた。 

 市は、最初の13万円で、クマのエサとなる木の実がなる広葉樹(クヌギやコナラ)の苗200本を購入。市議や市職員、ボランティアが12月5日、美作市久賀の市有林で植林し、「動物愛護の森」づくりに着手した。 

 さらに、クマのエサが実らない針葉樹(スギなど)約3万9千本を伐採して売り、跡地に広葉樹を植えることも計画。美作市真殿と東谷上にある市有林を対象とし、売却代金を基金に組み入れる方針だ。 

 また、その後も相次いだ寄付を基に、市は「人間とクマが共生できる森づくり」の実現を目指す基金の設立を決めた。少なくとも1千万円の市費を、来年度予算に盛り込む方向で検討しており、3月議会に提案する。 

 安東美孝市長は「広葉樹は、植えてから実がなるまでに5〜6年かかる。地道な対策が必要だが、クマと人間との共生という目標に一歩でも近づければ」と話している。 

 県によると、去年4月から12月末までのクマの出没件数は196件で、前年度の8倍。捕獲は前年度1頭に対し、60頭にのぼる。このうち美作市は出没136件、捕獲46頭と群を抜いて多い。(中村二郎) 
 一過性の「どんぐりまき」ではなく、木々を植えようと。それも寄付金があって、それを聞いて次々と「タイガーマスク」のように賛同する人が出て、一気に盛り上がり。一見、美談です。
 この件については、以前にも少し触れたのですが、最初の女性も、美作市に送り付けた手紙も11月26日の朝日新聞によると、
「クマの食事代に」と13万円 美作市に女性が寄付 

 ツキノワグマの出没が相次ぐ岡山県美作(みまさか)市に、県内の85歳の女性から「クマの食事代に」と13万円の小切手が届いた。 

【中略】

 女性から、最初の手紙が届いたのは15日。「冬眠できないで命をかけて下山する熊達を助けてあげてください。 無策の地方自治体の責任を熊に押しつけないでください。雄大な中国山脈を広葉樹林の美しい熊の山に育てていただきたい」とつづられていた。 

 美作市は副市長名で、農林業や人への被害の恐れがあることなどを説明する返事を出した。 
 すると女性から23日、書留で小切手が送られてきたという。 
 苗木は12月初旬、市幹部が市有地の林に植える。 
 安東美孝市長は「今年、山を下りてきているクマには間に合わないが、女性の意思を尊重したい」と話す。 

【後略】
と、私から見れば、何も知らないくせに手紙を送りつけ、今度はわずかばかりの小切手を送りつけ、全てが自分の感情を満たすだけに過ぎない稚拙さを感じます。私はこういう年の取り方はしたくないものです。
 物事はそんな、平和で単純なものではありません。

 これらの女性や美作市の市長さんにうかがいたいですが、「熊が出没すること(理由)」は、「その地域における広葉樹が少ないから」なのだと、ハッキリわかっているのでしょうか?
 2010年11月25日付けのやはり朝日新聞の記事によれば、
捕獲クマ処分する?しない? 実態見えず調査法見直しも

【前略】

 「捕ったやつはとにかくもう放さんでくれ。お願いじゃけ」。岡山県美作市で17日に捕獲されたツキノワグマを見ながら、近くに住む男性(82)は視察に訪れた安東美孝市長に詰め寄った。クマの右耳には、1度捕獲されたことを示すピンク色のタグがついていた。 

 岡山県は、これまで目撃情報などから県内のクマ生息数を10頭前後と推定。「絶滅危惧(きぐ)種」に指定して、捕獲しても殺処分せず山中へ放す方針を守ってきた。だが、今年に入って捕獲されたクマは40頭を超えた。 

 相次ぐ捕獲に住民の間に「農作業中に襲われたらどうするんだ」との不安が強まった。これを受け美作市は周辺町村とともに岡山県に対策を要望。県も「人里近くに再度出没した場合は、原則として殺処分の対象とする」と方針転換せざるを得なくなった。 

 ただ、17日に捕まったクマは、「1度目に出没した地域が人里近くではない」との理由で山中に放された。県は「人里近くに2度出たという基準にあわないのに処分したら、保護団体などへの説明がつかない」という。 

 捕らえたクマを殺処分すべきか放すべきか――。自治体と住民、動物保護団体の対立は各地で起こっている。背景には、クマの生態や生息数が十分にわかっていないことがある。 

【後略】
 とあります。記事中にもあるように、確たる調査の結果では無いにせよ、生息頭数は岡山県全域で10頭ということです。
 それでも農作物被害が出たり、人里に出没するということは、岡山県や美作市周辺の環境は、10頭程度の熊も満足に生きていけないほどの環境なのですか?私は岡山県や美作市を訪問したことが無いのでわからないのですが、そんなはずはありませんよね?

 なぜなら、冒頭の1月25日の朝日新聞の記事には、岡山県における前年度の出没は今年度の8分の1、捕獲数も前年度は今年度の60分の1ということですから、広葉樹の不作の年でなければ、人里に出没するような環境ではない、十分に生きていける環境というわけですよね?
 と、いうことは、今さら広葉樹を植えたところで、また一斉に不作の年になればやはり足りないということになりませんか?
 だいたい、今年度、60頭(延べ?)も捕獲しておいて、それで推定生息頭数が10頭とは、よくも平気で言えるものです。現状把握を全くできていないという証拠です。

 また、例えば新たに植林した面積が1頭の熊を生かすのに足る木の実を提供してくれるとしましょう。しかし、それが生き残ったことで子を1〜2頭産んだ場合、1〜2年後、今度はその子らが成長して食べ物を欲するわけですが、あぶれてしまうわけです。そのように、継続して植林し続けるわけでしょうか?

 だいたい、半年足らず前の記事では、正確な生息数調査の在り方を模索しているようなことを言われていたのに、実際に岡山県や美作市の周辺にどのくらいの生息頭数があって、その範囲ではどのくらいの植生があるのかもろくに調査もしないで、ただ広葉樹の苗木を植林しようというのはまさに考えの無い場当たり的・小手先の、厳しい言い方をすれば無意味な話としか私は感じません。

 その植樹した苗木も、その土地の植樹した土地周辺のドングリなどから栽培したものなのでしょうか?どこかの土地で栽培されたものを造園業者さんから買ってきた、という程度のものではないのでしょうか?栽培したにしては、早すぎるような気がしますが。それは「遺伝子の撹乱」になりませんか?その植樹地周辺の森を弱らせかねないと言えると思いますが?

 さらにどうかと思うのは、針葉樹を3万9千本も切り倒して、そこに広葉樹を植えるという愚挙です。
 その針葉樹のある場所が手入れを放棄されていて、土砂災害が発生しかねないというのならばわかりますが。しかしその場合でも、市が伐採をして売却をするということができるということはそこは市有地だと思われますが、それならば適正な手入れはそもそも美作市のすべき義務で、それまでにそれを怠っていただけということになります。そうでない、適当な針葉樹林帯なのであれば、特に冬には小鳥や小動物が身体を休め食べ物を探す貴重な場です。風雪から守られる地面には、そこに定着した様々な植物もありますし、昆虫も生きています。
 そのように既に安定している土地を、目先のことで、しかも熟考せずにぶっ壊すというのは、私はあまりにも安易で小手先の、ポーズが先行した愚行だと言わざるを得ません。
なるほど、農作物被害は解決すべき課題であるから対策は必要です。しかし、その植林は抜本的解決への効果には疑問が生じる=効果が無いと思いますし、見えづらい多くの生物が行政に踏みつぶされることだという自覚と覚悟を持って言っているのでしょうか。

 本当にこの美作市がすべきなのは、まず、岡山県や周辺自治体と共同で、専門家に生息頭数の調査や植生の調査を行い、そして保護管理計画を組み立て直すことから手をつけるべきでしょう。
 そして同時に、人里に出てくる要因を調査して、生息地と人里の間の緩衝地帯はどうか?ということなどを考えて、そこから対策に手をつけるべきではないでしょうか?11月25日の朝日新聞の記事で市長さんに訴えている「(捕獲場所)近くに住む男性」は82歳ということです。ここから想像しますと、出没が激しいのは、高齢者が多い山間部からで、耕作放棄地が増えているとか、若者が少なくなって集落が静か・人の気配が少なくなっているとか、そういう出没を結果的に容認している地勢が目に浮かびますが。
 それを、たかだか、市外の高齢者から小切手が贈られたからと「その意思を尊重したい」などと寝ぼけたことをいうのは、単にここの市長は地方自治体の責任を放棄しているだけです。調査とか、その市に住む人々の意見とか、そういうものをふっ飛ばして部外者の感情を充足させるために地方行政があるのではない。そういうエセ民主主義・個人主義に迎合する程度の自治体や首長には、環境など語る資格は無い。

 報道が安易な方向に行くのも困りますが、それに後押しされた「市民の声」なんかに負けているのか影響されているのかわかりませんが、以前怪しげな研究者の主張に耳を貸す自治体に疑問を呈したばかりですが、行政がそんなもんに安易に乗っかるのは、愚かというのか怠慢というのか、困りものです。
 1月27日に、宮古港なサメが水揚げされました。ニュース映像などから見る特徴や大きさなどから、小説や映画の「ジョーズ」のモデルとなったホホジロザメ(ホオジロザメとも)とすぐにわかります。

 大きなサメの水揚げということで、テレビも新聞も一斉に報道したのですが…なんじゃこりゃ!?体長や重さがバラバラです。
 各内容を見てみましょう。

 まずは1月28日の朝日新聞です。
巨大ジョーズ、かまぼこの運命 宮古で落札値1万円
2011年1月28日
 
水揚げされた「ジョーズ」=宮古市魚市場

 宮古市魚市場で27日、体長6.4メートル、重さ640キロの巨大な「ジョーズ」が水揚げされた。同市の閉伊崎沖の定置網にかかり、大暴れしたといい、ホホジロザメと見られるという。 

【後略】
 このサイズは日テレNEWS24でも採用されています。
 続いて同日の河北新報。
陸上でも迫力満点 巨大ホオジロザメ 宮古港に水揚げ 
 
 岩手県宮古市の宮古港で27日、巨大なホオジロザメが水揚げされた。体長約5.4メートル、重さ約630キロの雄。宮古沖でサケなどを狙う定置網にかかった。

【後略】
 次は同じ日の読売新聞。
ジョーズ 1万円

 映画『ジョーズ』のモデルにもなったホホジロザメが27日朝、宮古市魚市場に水揚げされた=写真=。体長5・4メートル、重さ640キロと大型。同市の閉伊崎にある定置網で捕獲された。同市場が県水産技術センターに確かめたところ、エラの位置や歯型などから、ホホジロザメと断定された。

【後略】
 1月27日のテレビ朝日の報道です。
体長6メートルのサメ水揚げ、競りに 岩手・宮古(01/27 18:54)

岩手県で、体長6メートルを超える凶暴なサメが水揚げされました。

 地元の漁師:「デカいのは珍しいですね」
 水揚げされたのは「人食いザメ」ともいわれるホオジロザメで、体長6.4メートル、重さ640キロです。

【後略】
 1月28日の岩手日報です。
宮古湾に640キロのサメ水揚げ 落札額1万円

 宮古市の市魚市場に27日、体長4・4メートル、重さ640キロの巨大ホホジロザメが水揚げされ、市場関係者を驚かせた。

【後略】
 1月27日のFNNニュース(岩手めんこいテレビ)では、こう伝えています。
岩手・宮古市の魚市場で体長5メートル、重さ640kgの巨大なサメが競りに

 岩手・宮古市の魚市場で27日朝、体長5メートル、重さ640kgの巨大なサメが競りにかけられた。
 宮古湾の定置網にかかっていたもので、凶暴な「メジロザメ」とみられているが、この寒い時期にサメが揚がるのは珍しいという。

【後略】
 サイズはもちろんですが、今度は「メジロザメ」と種が違っています。
 28日になって更新・訂正はされましたが、27日の時点での日テレNEWSでも、以下のとおり当初はメジロザメとしていました。
640キロのサメ水揚げ 取引価格1万円

 岩手・宮古市の魚市場に27日朝、重さ640キロのサメが水揚げされた。

 27日朝、宮古湾の入り口の定置網に入ったサメの体長は6.4メートルで、「メジロザメ」とみられている。
【後略】
 ここで、各記事をまとめてみましょう。
・朝日新聞    体長6.4メートル、重さ640キロ ホホジロザメ
・日テレNEWS 体長6.4メートル、重さ640キロ ホホジロザメ(前日は「メジロザメ」)
・河北新報    体長約5.4メートル、重さ約630キロの雄 ホオジロザメ
・読売新聞    体長5・4メートル、重さ640キロ ホホジロザメ
・テレビ朝日   体長6.4メートル、重さ640キロ ホオジロザメ
・岩手日報    体長4・4メートル、重さ640キロ ホホジロザメ
・FNNニュース 体長5メートル、重さ640キロ メジロザメ
 …もう、バラバラ。

 メジロザメは普通、大きくても2m前後。オオメジロザメでも3m前後ですから、それが5mだの6mだのって、世界中が驚くサイズだっつーの。こんなことはネット検索をすれば10秒でわかること。
 ホホジロザメでも、6.4mというのはにわかに信じがたいですね。世界記録的なサイズになります。
 
 一方、体重はほぼ同じに伝えられています。これは、セリにかけるためには1キロいくらで競り合うため厳密に計測したのでしょうが、この体重を見ても6.4mは大きすぎます。体重から普通に考えれば4.4m。映像を見ても人間との比較でそれくらいに見えます。
 ちょっと5.4mまでは無さそうですね。あるいは、全てハズレかもしれません。

 だいたい、映像や写真があるということは、写真は関係者からの提供かもしれませんから少なくともテレビは取材した時点で目の前にサメがあったのでしょう。にも関わらず、重さはまだしも大きさを計るということの検証や、そのサメが何か?ということもろくに調べないで報じるんですか?映像や写真を見てみれば、まず、「大きさがそんなにあるだろうか?」と率直に疑問に感じても良さそうなものですが。

 サメや熊などの最大サイズの記録をたどると、しばしば「大げさ」に伝えられていることがあります。世界最大の記録とされていたものが、研究者が残された標本を計測した結果、どう考えてもそのサイズには至っていない、というものです。
 水揚げ現場の慌ただしさとか、狩猟者や記者が注目を得ようと誇大に伝えたとか、単なる誤り・誤解とか、そういう数字の独り歩きというのはあるようです。それにしても、現代日本で同じそんなことが起きるとは、情けない限りですな。

 その大きさが誤っていたところで、「別にサメの大きさが大きく間違っていようとも読者や視聴者に実害無い」とでも思ってテキトーなお仕事をされているんでしょうか?こういうネット社会になって、簡単に各報道を見比べることができるから「おかしい」と気づく機会が出てくる場合がありますが、これがもっと視聴者などにとって重要な出来事なんかでも、こんなスタンスで報じるんですかね?各紙とも、同じ1つの情報源で同じように検証せずに報じた場合、その情報源が誤っていた場合はそれまでですが。

 もしもちょっと大柄な犯罪容疑者が捕まった場合、それを伝えるニュースでも「○○警察署によると、容疑者は身長260cm。体重200kgの宇宙人」などと連行される容疑者を目の前にしてもなお、警察発表の情報をそのまま伝えるんですかねえ?あるいは逃走中の容疑者の特徴を伝えるときにもバラバラだったりして。そりゃ、困るんですが。

 ついでに言えば、見出しや記事本文にやたらと「ジョーズ」と書いていますが、英単語として「Jaws」は、「顎」です。あの大きい口全体を指しているわけですが、日本人の場合は大ヒットしたスピルバーグの映画「ジョーズ」の印象があまりに広まったためか、サメとかホホジロザメの別名のように思っている人も少なくないようです。
 記事の造りとしては、そういう書き方も短絡的で工夫が無くどうなんかなあ、と思ったり。大きな亀が捕獲されたら、「宮古港にガメラ水揚げ」とでも書くのかいな。「人喰いザメ」という呼ばれ方もしていますが、数も少なくなっていると言われるホホジロザメによって亡くなった人の数は、世界中を見てもそれほど多くありません。また、人と意識して襲っているということも確認されていません(アザラシと見間違えている?)。むしろ国内におけるスズメバチによる死者の方がはるかに多いのですが、「殺人蜂」とはあまり言いませんね。本当に身近な危険はパニックになるから抑え気味の表現で、あまり身近でない危険はセンセーショナルに、というようなスタンスなのかな?

 そんなんでいいんかい。

【追記 2011.1.29】
 「サメ・ウォッチング」(ビクター・スプリンガー、ジョイ・ゴールド著 仲谷一宏訳 平凡社)の第2章「スーパーシャーク」の「ホホジロザメ」の項(P155〜)を抜粋で紹介すると、
 ホホジロザメは六メートル以上になるが、「逃がした魚は大きい」のたとえのように、大形になるサメの信頼できる実測値はほとんどない。今までに正確に測定されたと思われる最大のホホジロザメは、一九四五年キューバのコマヒール沖でとれたメスで、全長6.4メートル、体重三三二四キログラムと報告された。しかし、一九七四円に公表されたこのサメの写真を、一九八七年に再検討したところ、この個体は実は五メートルよりも小さかった。
 【中略】
 一九八四年には再び南オーストラリアで巨大なホホジロザメがサメ猟師により捕えられ、それがクイーンズランドでテレビ放映された。彼は、このホホジロザメは全長が六.三メートルであったが、体重は重すぎて測れなかった、と証言した。サメを海から引き上げるとき、耐加重二トン半の鋼鉄製ケーブルは切断してしまい【中略】
 現在、信頼できる最大のホホジロザメは西オーストラリアでとれた全長六メートルの個体で、体重は不明であるが、このくらい大きな個体ならば二トンはあるだろう。
とあります。
 つまり、一部の記事にあるような6.4mなんて数値が正式に記録されたものであれば、1万円でカマボコにするのではなく、丸ごと標本にするくらいの価値があります(顎だけはどこかの博物館で展示する予定とのことですが)。
 また、この記述だけ見ても、いかに大きなサメが正確な記録もされずに来ているかという歴史を感じます。それがサメの生態研究などにも影響を与えているのですから、サイズをきちんと記録するということは、重要なことなのですが。
 それに、6m前後のサメであれば、2,000kgほどになるだろう、というのもポイントで、6.4mで640kgってなんだよ!?と思いますね。身長250cm、体重80kg、とでも言われているような違和感。
 こんな報道がバラバラなサイズを表記しては、後世のサメ研究者からも「信頼できるサイズではない」扱いをされてしまいそうです。

書きなぐり記事

 最近では全国の新聞報道から様々な出来事をお知らせしてもらっている私が新聞紙面や新聞記者に文句を言うのは天につばすることかもしれませんが。

 テレビには放送法というものがあり、以前も紹介したとおり、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」(第3条の2の4)と、これが守られているかどうかは別として定められていますが、新聞は特にそういう規制は無いようです。
 そうなると記者や新聞社の良心とか良識、もっと言えばその記事にすべき案件を鋭く分析して多角的に見て、取材で裏付けるような能力を期待するしかないわけです。

 しかし、以前からその新聞紙面でただテキトーな情報の垂れ流しをすることは繰り返されており、実に愚かだと残念に思います。

 例えば、1月9日の毎日新聞ですが、日本熊森協会さんのドングリばら撒きをこんな風に紹介しています。
ドングリ:餌不足、県内のクマ支援 自然団体呼び掛け、全国からどっさり /群馬

◇段ボール300箱3.5トン届く
 餌不足のクマのため山にドングリをまこうと、高崎市の自然保護団体が昨秋、全国に協力を呼び掛けたところ、まききれないほどのドングリが集まった。クマが冬眠に入った今も寄せられており、大型の段ボール箱で計約300箱分、約3・5トンに達している。目覚めた時に少しでも餌の足しになるようにと、団体は春の訪れを待って再び山にドングリをまく。【鳥井真平】

 呼びかけたのは「日本熊森協会県支部」。川嵜實支部長によると、昨秋は夏の猛暑の影響でブナやミズナラになるドングリが不作となり、各地で人里に出没するクマが相次いだ。中には駆除されたクマもいた。

 こうした悲劇を少しでも減らそうと、支部は昨年10月からドングリを募集。ミズナラなどの林は市街地周辺にも多くあり、北海道から九州まで全国各地の3000人以上からドングリが寄せられた。その多くに「クマさんに届けて」「子どもと一緒に拾いました」などのメッセージが添えられていた。

 支部は、寄せられたドングリを昨年10〜11月、12回にわけて県内の42カ所にまいたがすべてをまききれなかった。当初の募集期限の昨年11月末を過ぎても送られ続けており、春にも再び県内の山にまくことを決めた。

 川嵜支部長は「善意のドングリがこんなに集まり感激した。クマに贈り主の皆さんの気持ちを届けたい」と話している。

【後略。支部連絡先】
 ご丁寧に連絡先まで書いて、検証は放棄している、まったくの提灯記事です。

 日本熊森協会さんのこの活動に対しては、私ももちろんですが、大小様々な異論が出されています。
 有名どころでは、数多くの実績をあげられているNPO法人日本ツキノワグマ研究所の米田理事長も正式に反対を表明されていらっしゃいます。
 手前味噌ですが、Googleで「どんぐりまき」と検索すると、私が以前書いた「ドングリまき(置き)の言い分 その1」などがHITします。
 この記者は、そういうたったそれだけで済む検証は試みたのでしょうか?それが誰も異論も懸念がない「いい話」だと思って手を抜いたのでしょうか?それとも、検証したけれども取りあげる価値なしと判断したのでしょうか?
 放送法に上記のような規定があるのは、その報道に関わった人や視聴者に大きな影響があることから慎重にすべきという意味であり、それは法規定されていないだけで新聞も同じです。読者に、ただ一方の情報を垂れ流すのが新聞社の仕事なのでしょうか?

 上記「ドングリまき(置き)の言い分」で引用したJ-CASTニュースの配信記事の方が、わずかですが異論も掲載しており、報道姿勢としては当たり前のものです。

 以前にも指摘しましたが、日本熊森協会さんではマスメディアから取材を受ける条件として、
マスメディアのみなさんからの当協会取材受付条件

1、人間による森林破壊の最大の被害者である哀れなクマを、絶対に悪く報道しない。
(空腹に耐え切れず、しかたなく人前に出てきたクマたちを追い掛け回して面白おかしく報道するなど、問題外。臆病なクマをパニックに落としいれ、人身事故を多発させています)
2、現象だけでなく、なぜこんなことが起きているのか、正しい原因を報道する。
3、これからどうしていけばいいのか、解決法を報道する。
という項目を挙げています。
 取材を受ける側がどんな注文をつけようとそれは全くの自由ですが、しかし、もしそれに迎合して適当に仕事をして紙面を埋めようというのであれば、この新聞社(支局)や新聞記者はその業務や職に信念や使命感というものは感じないのでしょうか?
 むしろ、こんな記事内容では、日本熊森協会さんのつけた条件「正しい原因を報道する」を守っていないとも感じざるを得なくなってしまいます。

 さて、1月10日に配信された産経ニュースの記事も、特集連載「ボーダー その線を越えるとき」として様々な境界について書いていて、このドングリまきについて取りあげていますが、きちんと両論を掲載しています。
【ボーダー その線を越える時】(9)自然の境界 野生クマへの餌やりは保護か (1/3ページ)
2011.1.10 21:04
 
 「クマの生息地を壊し続けてきた人間側としては、クマに食料を提供しなければならない」。自然保護団体・日本熊森協会(兵庫、会長・森山まり子)はこう訴え続けている。

 クマが人里に大量出没した平成22年。環境省によると、同年4月から11月末までに捕殺されたクマは実に3419頭。餌となるドングリの不作が、出没の大きな原因といわれている。

 同年11月24日。1機のヘリコプターが富山県上市町の奥山の空を舞った。つるされたバケツの中身は全国から集まったドングリとクリ。凶作の年に同会が行う「ドングリ運び」の光景だ。投下先は協会が所有する同町内の森林。計1トンを投下した。クマが人里に出てこないようにするのが目的で、森山は「出てきたクマを殺すのは生態系への人為攪(かく)乱(らん)」と指摘した上で次のように強調した。「クマは森の生態系の頂点。自然界のバランスを壊した人間と動物とのすみ分けを復活させたい」

 しかし、ドングリ運びには批判も多い。環境省は野生動物が人里へ出没する理由の一つとして餌付けを挙げて中止を呼びかける。人間が与えた餌や放置したゴミに野生動物が依存している−というのだ。

 だが、協会は「餌付けの目的は人間のところに引っ張り出してくること。ドングリ運びは奥山からクマが出てこないようにすることだから餌付けではない」と否定する。

 動物との境界に、人間はどこまで介入すべきか−。9年の設立以来、協会は20府県に支部を開設、会員は2万5千人を超えた。

【後略。次の話題】
 問題提起の体裁にもなっており、読者が考える材料が盛り込まれています。最低限、このくらいの記事であるべきでしょう。
 この記事の中の会長さんの見解をまた私がくどくど反論を再掲する必要も無いと思いますが…。
「クマの生息地を壊し続けてきた人間側としては、クマに食料を提供しなければならない」。
 以前も指摘しましたが、協会さんのHPでは、「その証拠に、山の実りが良かった2009年には、クマはほとんど山から出てきませんでした。こんなことは、子供でも知っています。」と書かれていますね?
 これはつまり、「通常期には熊の生息に十分な食料がある」という見解と同意義ということであり、すなわち、人間が熊の生息地を壊し続けたわけではないとなり、従って熊に食料を提供する義務は発生しないという理屈になると思いますが?
「出てきたクマを殺すのは生態系への人為攪(かく)乱(らん)」と指摘した上で次のように強調した。「クマは森の生態系の頂点。自然界のバランスを壊した人間と動物とのすみ分けを復活させたい」
 木々の実りに豊凶があるのは、木々の成長戦略と考えられており、食べ物にあぶれて死ぬべき個体を生き残らせるということはつまり、長期的スパンで考えて広葉樹の森が広がることを妨害している行為であるとも言えます。
 つまり、それこそ生態系への人為撹乱であり、そういう行為をすることも自然界のバランスを壊す人間と言えるのではないでしょうか?
協会は「餌付けの目的は人間のところに引っ張り出してくること。ドングリ運びは奥山からクマが出てこないようにすることだから餌付けではない」と否定する。
 私には到底理解できない主張ですが、百歩譲ってそうだとしても、日本熊森協会さんのHPの12月6日の記事によると、地元の方に「こんな地元の人間が通る場所にドングリを置いて熊を呼ぶな」という旨でお叱りを受けたそうではないですか。
どんぐり運びでご迷惑をかけた一部地元のみなさん ごめんなさい

【中略】
 ここなら入る人もなさそうだから大丈夫だろうと判断して置いた場所が、地元の人が通ることもある場所だったりして、「こんなところに、クマを集めるな」と、お叱りを受けたこともありました。
 やはり、地元の学校などで取り組んでもらわないと、外から行った者には、置く場所の選定が難しいと思いました。ご迷惑をおかけしたみなさん、本当に申し訳ございませんでした。

【後略】
 協会さんの理屈であれば、これは「餌付け」ですよね?
 餌付け、してるじゃないですか。

 そういうミスを謝罪・公表をする姿勢があることや、オオカミ導入や遺伝子操作による復活に反対のご意見などは一定程度は同感で、私は何も協会さんのお考えや活動を全否定するものではありませんが、熊に対しての過剰な思い入れはどうかな?と私は思いますし、それ以上に、公平かつ客観的とは言えないマスコミの報道はどうかと思いますね。

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