日々是雑感

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【おいおい、おかしいだろ】

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日常で、これはおかしいだろう?それって変じゃない?と思ったことを書いています。大部分は、新聞記事を読んでのことです。
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飲酒運転

 スピード違反なんかは一見、全くの故意のように思い、弁明の余地が無さそうですが、「まさかこんな広い道路で、制限速度が30km/hとは!?」なんてことで検挙される・そういう場所でよく取り締まりをしているという話はよく聞きます。それはそれで、交通標識の設置位置だとか、違反速度がわずかという程度によっては、単なる暴走車よりは感覚的には理解できます。

 交通死亡事故などでも、「前方不注意」として逮捕される加害者ドライバーの記事はよく新聞などでも見ます。
 しかし、これも単に、携帯電話のメールを見ながら運転していたとかそういう馬鹿な「よそ見」ではなく、自動車を運転する人ならば誰でも経験があると思いますが、常識的に言って前方はよく見ていたのに急に飛び出して来て反応がほんの1秒でも遅れたら・もう少しスピードを出していたら轢いていただろう、なんてことがあります。

 スピード違反や前方不注意は、「そういうことも想定して、常に注意をして運転しなければならない」という大前提は当然にしても、しかし一方でしゃくし定規ではなくそんなふうに、「わからないわけでもない」という思いもあります。

 しかし「飲酒運転」というのはどうでしょう。
 私は今、施設管理をしていて、いざ夜中・休日に施設でトラブルがあっては大変ですので、酒は飲まないでいます。
 仲間との宴席でも不自由ですし、がまんしている部分があるために、一層、「酒も、運転も、両方我慢できない連中」を軽蔑しますし、酒で判断力が落ちているとは言え、これは全く理解できません。

9月17日付の福島民報の記事ですが…。
飲酒運転摘発者 罰則強化「認識ない」 96% が「見つからなければいい」 

 福島県警本部は16日、県内の飲酒運転の実態調査結果を発表した。飲酒運転に対する罰則や行政処分の強化を受けた初の調査で、取り締まりに対する認識について、今年の摘発者の96%が「見つからなければいい」と回答。厳罰化や処分強化についても半数以上が「認識がない」と答えるなど、対策が浸透しきれていない現状が浮き彫りとなった。

 調査は1月1日〜7月15日にかけ、飲酒運転による違反や事故で摘発された279人(男252人・女27人)を対象に行った。飲酒運転を始めた時間帯は「夜間(午後8時〜午前2時)」が計95件(43%)で最も多かった。「午後4時〜午後6時」が15件(7%)、「午前10時〜午後零時」が14件(6%)。運転を始めた場所は「自宅駐車場」が110件(45%)と最も多く、「飲食店駐車場」(19%)、「一般駐車場」(14%)と続いた。

 事故を起こした時間帯は「午前3時〜午前4時」が18件(11%)と最多で、深夜から未明の発生が多かった。

 違反者を職業別にみると「会社員」が113人(40%)と最も多く、「無職」が71人(25%)で続いた。「公務員」(3%)は「アルバイト」(2%)や「学生」(1%)より多かった。
 県警は分析結果をもとに、悪質違反の取り締まりなど対策強化策を検討する方針。 
 以前も書いたようなモラル無きマイルールの連中というのは、「自分>法律」なんだということがよくわかります。

 飲酒運転で誤って川にでも転落するとかガードレールに激突するというならば、それも迷惑ですが自業自得ですが、他人を巻き込むかもしれないことをわかってこんなことをする連中というのは、反社会的な度合いが強くあり、そういう人間は飲酒運転に限らず、他に何をしでかすかわかったものではありません。

 ところで、記事中の「「公務員」(3%)は「アルバイト」(2%)や「学生」(1%)より多かった。」とありますが、社会の規範となるべき公務員がそんな反社会的なことをしでかしているのは、全体の3%だろうが0.3%だろうがあってはならないことですが、記事としては、アルバイトはともかく、学生というのは年齢層からして未成年が多く占める区分であったり、そもそもが自動車を所有していないケースが多いなど、単純に比較するのは意味がありませんね。
 それと、記事の統計数字を合計しても71%なのですが、残り29%は?

 それはともかく、例の福岡市職員が起こした幼児3人死亡事故の後、世間が飲酒運転に対して厳しい目を向けるようになったのは、今後の悲劇を抑制する上ではせめてもの救いです。
 特に、事故の加害者が公務員であったということから、公務員社会では飲酒運転には厳しく臨むようになったのも良い(当然の)傾向ですが…。

 今朝の毎日新聞の記事です。
<酒気帯び運転>三重県元職員が勝訴 事故伴わず懲戒免
9月18日1時39分配信 毎日新聞

 酒気帯び運転で懲戒免職処分を受けたのは不当だとして、三重県志摩市の元同県職員の男性(51)が県に処分取り消しを求めた訴訟の控訴審で、名古屋高裁(岡光民雄裁判長)は17日、処分取り消しを命じた1審津地裁判決を支持し、県側の控訴を棄却した。県は「判決文を読んで今後の対応を検討する」としている。

 県の処分が裁量権を逸脱・乱用した違法なものかどうかが争われたが、2審判決は「交通事故を伴わない酒気帯び運転に対する処分としては過酷で重すぎる」として、1審と同様、処分を違法だと認めた。

 判決によると、元職員は07年7月6日夜から7日未明にかけ休暇で滞在していた横浜市で飲酒。飲酒後8時間以上経過した7日午前、乗用車を運転中に道路交通法違反(酒気帯び運転など)で検挙され、同9月に略式起訴された。県は同10月、元職員を懲戒免職処分にした。公務員の飲酒運転は、福岡市で06年8月、市職員の飲酒運転により幼児3人が死亡した事故を機に社会問題化。三重県は同年10月、懲戒処分基準を改正し、事故の有無にかかわらず飲酒運転した職員を懲戒免職にするなど厳罰化した。

 懲戒免職処分を受けた元職員が自治体を訴える同種の訴訟は各地で起きており、大阪高裁(4月)や福岡高裁(8月)でも、懲戒免職処分を違法とした1審判決を支持し、自治体側の控訴を棄却する判決を出している。【式守克史】
 「事故を起こしていないから、懲戒免職処分は重過ぎる」「事故を起こしたから、懲戒処分でも良い」という判断はズレているような気がします。
 「不法行為を平気でする」「それが公表されて、公務員全体への重要な信用失墜行為になっている」ことが重要であり、私はさらに、それ以前に、その程度のことも自己管理できない人間は公務員としての適性ゼロとしか思えませんけれど。

 しかし、上記判決での認定を見ると、「飲酒から8時間以上経過した」とあるのですが、体質や飲酒量によっては、一晩眠っても、それがまだ基準値を超えるアルコール量ということもある、というのは、なかなか知られていないことだと思います。
 上記の福島民報の記事末にあるように、それぞれの分析結果にこういうことをより周知するということで、「悪意だけの飲酒運転」はともかく、「うっかりの飲酒運転」ならば少しでも減らせるかもしれませんから、自己管理できないようなドライバーのためではなく、被害者を少しでも減らすために、そういうこともお願いしたいところです。

 最後に、9月17日の時事通信の記事を。
現場に酒気帯びパトカーで急行=巡査部長を停職処分−山形県警
9月17日13時17分配信 時事通信

 山形県酒田市で先月、住宅など10棟が全半焼する火災が発生した際、現場に駆け付けた巡査部長(59)が、酒気帯び状態でパトカーを運転したとして、山形県警は17日、この巡査部長を停職6カ月の懲戒処分とし、道交法違反容疑で酒田区検に書類送検した。巡査部長は同日付で退職した。酒田署長ら5人についても監督責任を問い、本部長訓戒などとした。
 県警によると、巡査部長は火災が発生した先月25日朝、出動要請を受け、県警配布のアルコールチェッカーで0.07ミリグラムのアルコールを検知したにもかかわらず、駐在所から約10キロ離れた現場まで約25分かけてミニパトカーを運転した。
 巡査部長は前日午後7時ごろから約2時間、自宅兼駐在所で、水やウーロン茶で割った梅酒や焼酎を飲んで就寝したという。
 現場に到着した警察官らに、県警がアルコール検査をしたところ、巡査部長から基準値を超えるアルコールが検出された。 
 同日付の産経新聞によれば、
【前略】監察課によると、巡査部長は8月24日夜、自宅兼駐在所で焼酎や梅酒などを飲んだ。25日午前4時50分ごろ、酒田市で民家など10棟が全半焼する火災が発生したため酒田署が全署員を非常招集。巡査部長は酔いが多少残っている自覚はあったもののミニパトカーを運転し署に出勤したという。

 酒田署地域課が午前8時20分ごろ、呼び出した署員を検査したところ、巡査部長から呼気1リットル中0・15ミリグラム以上のアルコールが検出された。送検容疑は8月25日午前6時45分から午前7時10分ごろの間、自宅兼駐在所から酒田署までの約10キロを酒気帯び状態でミニパトカーを運転した疑い。
 とあり、これも供述どおりならば前夜の飲酒で、早朝の火災で非常招集で飲酒運転に。
 しかし、酔いが残っている自覚があるというのですから、ちょっとねえ。
 山間部などの駐在所は、事実上、1人で24時間勤務なんていう場合がありますので、そういう状況を考えればちょっと同情したくなる部分もありますけれども、もっとも私の場合は、それよりも職務上の責任はずっと軽い施設管理でも飲酒は断っていますから、やはり心構えとしては甘い、と言わざるを得ませんね。

弾丸登山

 14日にこのブログで、富士山だけではなく尾瀬でも、「全てが足りない迷惑者」が自爆しているという記事を紹介しましたが、翌9月15日の山梨日日新聞の記事には、その富士山吉田口の救護所のこの夏の受診内容の発表がありました。
2009年09月15日(火) 
受診451人、高山病が6割 富士山吉田口の夏山救護所
宿泊しない「弾丸登山」も目立つ
 
 富士山の夏山シーズン中に吉田口登山道8合目に設置された救護所(開設期間7月17日〜8月24日の39日間)での受診者は451人で、過去最多だった昨シーズンを51人(10・2%)下回ったことが14日、富士吉田市のまとめで分かった。高山病とみられる受診者は271人で全体の6割を占めた。

 市富士山課によると、受診者の内訳は高山病(疑いを含む)271人(60・1%)のほか、ねんざや打撲が31人(6・9%)、疲労や筋肉痛が26人(5・8%)、かぜが23人(5・1%)など。高山病の占める割合は昨年より4・4ポイント減った。1日の平均受診者は11・6人で、昨年より1・3人減少した。

 また受診時間帯をみると、午前2時〜同4時が80人(17・7%)で最多。同課は「山小屋に宿泊せず、御来光を目指して夜間に登り始める『弾丸登山』をした人などが力尽きるケースが目立つ」と分析。「今後も余裕を持った安全な登山を呼び掛ける」(同課)としている。

 同救護所は登山者の安全を守るため、富士吉田市と山梨大医学部、富士山吉田口旅館組合などが運営。同登山道8合目の山小屋「太子館」内で、医師や看護師らがボランティアで対応している。

 市によると、7、8月に同登山道の6合目安全指導センター前を通過した登山者は24万1436人。過去最多だった昨年を5630人(2・3%)下回ったが、2年連続で24万人を突破した。
 本業が非常に多忙な医師や看護師が、登山者の安全を守るためという崇高な理念と自己犠牲でもってボランティアで運営しているこの救護所に、ブームにのっただけでろくに準備や計画もしていない「弾丸登山」などという

そんなくだらねーことで深夜・早朝に受診をして医師たちを煩わせるとは、本当にどこまで迷惑な連中なのだろう。

 無茶・無謀な登山での死亡・救助事案だけではなく、結果がそれに至らなくとも過程まで同じなこのような案件は、もっと広く報道し、徹底的に批判しても良いのではないかと思いますが。
 それが、誰にとっても悲劇である山岳事故を少しでも減らすキッカケになると思います。

 高山病そのものについては、登山の経験の有無だとか体力だとかに関係なく、誰でも陥る可能性があるものですが、登山口に到着してからゆっくりその高度に身体を順応させ、登り始めは休みながらゆっくりペースで登るような基本をしていれば、富士山程度の高度ではある程度防止できるものです。それでもどうしてもかかってしまう人はありますが、単に無計画な「弾丸登山」ではそんな余裕もありますまい。論外です。
 そんな「論外な連中」が、受診者のうちどれくらいを占めているかわかりませんが、受診者全体で見ての原因で「弾丸登山」という分析結果を出している以上、高山病受診者の中にも一定割合、そういう連中が混じっているということがわかります。

 身体を慣らすために余裕をもって登り始めるということは、転倒や滑落、体調維持などにも有効な登山方法で、ある程度のレベルの山に登るには基本中の基本です。時間が無いから、などとハイペースで上り下りしようとすれば、高山病だけではなく、足元がおろそかになって転倒などをする。「ねんざや打撲が31人(6・9%)」という中には、そういう愚かしい要因でもって傷めたという人もあるのではないですかね!?

 それよりも愚かしいのは、「疲労や筋肉痛が26人(5・8%)、かぜが23人(5・1%)など。」の部分。

なんだよ、「疲労」「筋肉痛」だの、さらには「風邪」ってのは!?

 どんな状態までなったのか知らんが、「疲労」は休めば治るもので、受診は不要。そんなことでベッドやベンチをふさぐな。
 筋肉痛は医師にどうしろというのか?湿布を貼るとか、休息をするほかどうしようもない。だいたい、そんな軟弱な筋肉で富士山に行くなと言いたい。

 そして、「風邪」ってのはなんだよ、風邪ってのは。
 風邪は普通、原因となるウィルス感染してから1〜数日後に発症するもの。つまり、富士山に来る前に感染していたわけで、

日本一高い山ということは幼稚園児でも知っているのに、その山に登山に行こうってのに、体調管理もできない連中ということ。

 せめてもの救いは、疲労だの筋肉痛だの、風邪だのというのは、この診療所だけでの統計数ですが、全体の登山者が24万人ほどのところ、それぞれ26人、23人ということは、そんな情けない理由で受診するような人は1万人に1人という割合で、圧倒的大多数は少なくともそんなことには至らなかったということ。
 もっとも、逆に言えば、そういう理由で受診した人は、

1万人に1人の、まれにみる大馬鹿者・迷惑者

とも言えるでしょう。

 何も、普通に登山を楽しんでいて傷病に遭ったという人を責めているのではなく、「弾丸登山」などと、無計画・無謀な登山をして周囲に迷惑をかけるような馬鹿者は、今のうちになんとかしておかないとそのうち、あっちこっちでろくなことをしでかさないと思います。
 ここは1つ、救護所には鬼軍曹みたいな医師か管理人を置いて、「あぁ?弾丸登山だ?時間が無いだ?ふざけんな。てめえみたいなのはお断りだ帰れ。休んでりゃ、治る。山をなめるな」と説教をするというのはどうですかねえ。昔の山小屋の主は、よくそういう馬鹿な登山者の教育をしてくれたものですが。

 むろん、「弾丸登山」をしてもたまたま傷病に遭わなかった人間もあるはずですが、それはまさしく「たまたま」なわけであり、注意して登山している人よりも事故を引き起こしやすいのは間違いありません。
 そんな人間は下山後には、「俺、この間富士山に行って来て、ラクショー。次、どこ行く?富士山行ったんだから、どこでもヨユーだ」なんて言い出したりしてね。他に行ってまた迷惑なことをしでかしかねない。

救護所にも大病院にも、そんな連中につける薬は置いていません。
 この夏の、そして山岳遭難史上でも大きな悲劇となった、「北海道・トムラウシ山での大量遭難死事件」は、昨今の安易・無謀な登山のあり方への警鐘ともなりました。

 このおかげで、先日書いたように、日本旅行業協会が加盟社する約1200社向けの「ツアー登山運行ガイドライン(指針)」の改定が行なわれました。内容は一定の評価を与えても良いものであり、小さいですが確かな前進です。

 さて、この悲劇的な遭難直後に私が強く思ったのは、「山岳ガイド」なる怪しげな連中の存在です。

 あの大事故を引き起こした大きな要因が「未熟なガイドの、無知で無計画で能力が無いがゆえ」のものでした(あれは天災ではなく人災。昨日書いた山岳警備隊とは次元が違う話です)し、事故について報じた記事の中でバカバカしいコメントをしていたのも「北海道山岳ガイド協会会長」を名乗っていたので、呆れ果てました。日本は、こんな程度の連中でも「山岳ガイド」を勝手に名乗り、金を稼ぐことができる社会なのです。

 ウィキペディアにある「バスガイド」の項目を見ると、各社それぞれ・それなりに研修をしているようですが、少なからず、案内する人間の健康や命にかかわって来る「山のガイド」は、そんな程度では済まないわけです。

 昨日・おとといと書いたとおり、なまじっかセーフティネットがあると、本来はそれは最終手段であるはずなのに、それだけを頼って山に来る未熟者が発生するという弊害があるわけですが、その頼られるものが本当にある程度頼りがいがあればまだしも、トムラウシ山で事故を巻き起こしたような役立たずが「ガイドでござい」などと名乗られて、しかも何となくそんな連中がその場所の権威のように勘違いされ発言権が生じてしまうと、これはもう、ただの迷惑者なだけで、いない方がマシです。

 かねてより、そういう半端者が勝手にガイドを名乗り、野山を荒らすのに手を貸すような現状を私ならずとも苦々しく思っていたのですが、ここに来て、ようやくそれも新たな一歩…半歩にもなっていないかなぁ…とにかく、少し、動きがあったようです。
 9月6日の毎日新聞の記事です。
ニュースワイド:山岳ガイド 資格制度、業界も論議 /北海道
9月6日11時0分配信 毎日新聞

 ◇安全なツアーのために
 十勝管内新得町の大雪山系トムラウシ山で、7月に登山ツアー客ら8人が遭難死した事故をきっかけに、ツアー客を引率する山岳ガイドのあり方が問われている。資格は団体によってさまざまで、統一された基準もなく、無資格のガイドも多い。登山業界では、ガイドの資格制度の見直し議論が始まっている。山岳ガイドの現状と課題を探った。【和田浩幸、木村光則】

 ■バラバラの資格
 トムラウシ山の事故では、15人のツアー客に3人のガイドが同行。うち2人は旭岳からトムラウシ山を縦走するコースを未経験だった。ガイドが遭難当日に大型テントを携帯していなかったことや、途中でガイド1人が先へ先へと進み、多くのツアー客が取り残されたことも判明。道警は業務上過失致死の疑いで捜査しており、ガイドの判断の是非が焦点となっている。
 ガイドの資格で最も代表的なのが日本山岳ガイド協会が定める資格制度だ。日本全国の里山で自然をガイドする「トレッキングガイド」や、岩壁や氷壁を登る技術を有する「登攀(とうはん)ガイド」など4種類の資格が設定されている。制度が全面改正された04年以降約130人が資格を取得した。
 協会によると、顧客の身体や生命の危険を守り、危機に対応する判断力などを問う試験が課される。年間約100人が挑戦するが、合格者は20人前後とハードルは高い。
 このほか、日本体育協会のカリキュラムに基づいて日本山岳協会が定める登山の公認指導員制度や、登山ツアーの盛んな北海道と長野県が独自に資格制度を設けている。
 ただ、県内での登山のガイドに県の資格取得を義務付けている長野県を除き、登山ツアーを引率する場合、資格は必要とされない。各団体の資格の難易度や目的もバラバラで必須の資格ではないため、資格を持たずに自らの経験を基に案内するガイドが多いという。
 実際、今回遭難したツアーを引率したガイド3人のうち、資格を持っていたのは1人。山中で凍死した61歳ガイドが日本山岳ガイド協会の資格を取得していただけだった。

 ■道は制度見直しへ
 道は02年から北海道アウトドア資格制度をスタートさせた。山岳やカヌー、ラフティングなどに分かれ、02年は703人の受験があったが、資格取得のメリットが少なく、08年は18人に激減した。
 道観光局は外部の有識者でつくる「北海道アウトドア資格制度の見直し等に関する検討会」で資格制度の見直しを進めている。ガイドを(1)ボランティア活動をする地域密着型(2)ビジネスを主とする体験観光型(3)ガイドを指導できる匠(たくみ)型−−の3類型に分け、北海道の山の知識を広く共有できる制度設計を目指している。
 検討会委員の坂本昌彦・道体験観光推進協議会会長は「資格取得を進めて業界として安全を守る姿勢を示さないと顧客が離れてしまう」と危機感を示す。
 日本山岳ガイド協会は今月中に登山経験が豊富な各業界の専門家を集めて第三者委員会を作る。遭難したツアーを企画した旅行会社「アミューズトラベル」などから事情を聴き、事故原因を解明すると同時に再発防止策をまとめる。同協会の磯野剛太専務は「事実関係を精査した上で、ガイドの判断や旅行会社の企画の問題点を検証し、ガイドの資格制度や研修のあり方まで議論できれば」と話す。

 ■旅行業界と連携も
 日本山岳協会や日本勤労者山岳連盟などで作る「日本山岳サーチ・アンド・レスキュー研究機構」は月内にも第三者委員会を設置し、事故原因を調査する。日本山岳協会は「登山業界と旅行業界の連携のあり方も検証したい」と話す。
 全国の旅行会社約1200社が加盟する「日本旅行業協会」(東京)も今回の遭難事故を受け、04年に策定した「ツアー登山運行ガイドライン」を見直した。(1)ガイドを外部委託する際は地元在住者が望ましい(2)参加者の装備が不十分と判断した場合は参加を断るべきだ−−などの指針を加えた。同協会広報室は「各社はガイドラインを順守し、人命を最優先したツアーを心掛けてほしい」と安全重視を強調する。
 ただ、山岳ガイドに関する統一した規定や資格がないことについては業界内にはさまざまな意見がある。
 日本山岳ガイド協会の磯野専務は「規制を強めたり、制度を一本化するような時代ではない」と話す。一方、業界内には「地域や団体ごとではなく、国レベルの制度づくりを検討する時期ではないか」(ガイド団体幹部)との声もある。
 登山歴約40年、道内の男性ガイド(60)は「資格制度の厳格化も大切だが、ガイドがどの地域の山に精通しているのかといった特性なども制度に取り込む必要があるのでは」と指摘する。
 経験や知識で何とかなる部分も確かにありますが、「自分が知っている」ことと「知っていることを実践し、他人に教える・他人に活用する」ことは、別物です。
 私たちは毎日日本語を話していますが、では外国人に日本語を教えることができるか?といえば誰もがそんなことができるわけではないし、できたとしても上手・下手がいるのと同じこと。

 記事中では、「日本山岳ガイド協会」なる団体が資格制度を認定していて、何やらいろいろと検定しているかのように書いていますが、トムラウシ山で亡くなったガイドがこの認定を受けていたというところからして、どうせ役にも立たない資格か、その程度の資格としか思えない。
 自分のところの資格を得ている「ガイド」が、そのようにこの悲劇の当事者として亡くなっているのですから、それで考えるべき多くのことを棚に上げ、「規制すべき時代ではない」とは、呆れる。あんたのところのようなどんな組織か知れない組織が、実力も不確かな「ガイド」を乱造しているから、面倒な規制や一本化が必要だという話になっていることを理解してないのか・目をそむけているのか。
 規制緩和の時代とは言われますが、それは成熟した賢い人々が自分の責任と判断で正しくそれを運用できる場合の話で、愚か者が好き勝手し放題になれば規制しなければならなくなるのは先日書いた「蛍盗り」のとおりですし、行財政改革をしたければ、そう無用な混乱やらを作り出し余計な仕事を行政にさせるんじゃない。

 一方、記事最後のガイドさんのコメントは、当たり前ですが大切なポイントですがね。
 しかし、これは資格制度を厳密にすればするほど、ガイドのスキルが上がれば上がるほど、それに頼る登山者のレベルはガタ落ちしそうで怖いですね。

 そういう輩を排除し、事故を未然に防ぐためには以前も書きましたし、冒頭でご紹介しました日本旅行業協会の指針にもあるとおり、ガイドの最低限かつ絶対に必要な資格は、参加者に対してその参加を拒絶・指導できる権限・発言力です。
 他の商売でも私は「お客様が神様」とは思っておらず「客と店は対等」と思っているのですが、このような指導や手助けが必要なものは、明らかに「客<案内人」のパワーバランスであるべきであり、それが気に入らないならばその時点でそういう人間は山に行く資格が無いのです。「案内してくださる人」の指示にも従えないような人間は、どうせ山でろくなことをしない。

 山に入る人間の最低限の基本は、これも以前書いたとおり、
「滅多にないせっかくの休みを楽しみにしながら事前にみっちり準備をして、電車代かけて山に着いても、しかしそこで体調や天候がおかしいと感じたら、登山を中止にしたり途中で引き返す勇気を持て。『もうあと一歩で頂上。これを逃したら、次は来れないかもしれない』というところでも、状況しだいでは潔く諦めて引き返す、冷静な判断や勇気を持てるか?仲間がそう訴えたときに、当たり前のように一緒に下山するチームワークが作れるか?危険を無理に進むのは無謀というだけで、断じて勇気ではない。ましてや登山とは言わない。」
ということです。
 まずは、ナンチャッテガイドや未熟な登山者の皆さんには、そういう当たり前過ぎる基本から、学びなおして欲しいものですね。
 こんなことを書かなければならないなんて、まるで「今どきの大学生の中には小数点を使った足し算や掛け算ができない」と嘆く大学教授並みに情けなくなります。

 しかし、大きな悲劇を通じ、少しでも良い方向に動いたのであれば、わずかでもその悲劇が無駄ではなくなり、次につながることになります。
 先日、岐阜県の奥穂高岳での防災ヘリ墜落事故について書きましたが、事故発生と同じ日、こんな訴訟を起こしたという記事もありました。
 9月12日付けの朝日新聞の記事です。
積丹岳遭難「救助法納得できぬ」
2009年09月12日

■提訴の両親

 これ以上、犠牲者が出てほしくない――。後志支庁積丹町の積丹岳(1255メートル)で今年2月、スノーボードをしていて遭難した札幌市の会社員、【中略・遭難者氏名】さん(当時38)が道警の救助用ソリに一度は収容されながら滑落して死亡した事故で、【中略・遭難者氏名】さんの両親で北広島市に住む【中略・遭難者親族氏名】さん(71)と【中略・遭難者親族氏名】さん(64)は11日、道を相手取り、約8600万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。

 提訴後、両親は札幌市内で記者会見した。【中略・遭難者親族氏名】さんは「悪天候の中、捜索にあたった救助隊には感謝している。でも、救助方法に納得できず提訴することにした」と話した。【中略・遭難者親族氏名】さんは「自分たちの問題で終わらせるのではなく、救助のあり方を見直すきっかけになればいいと願っている」と語った。

 訴状によると、【中略・遭難者氏名】さんは1月31日、スノーボードをするために友人2人と積丹岳に入り、1人で山頂を目指したが、視界不良で下山できなくなった。2月1日、道警の救助隊は、雪洞を掘って一晩を明かした【中略・遭難者氏名】さんを発見したが、雪庇(せっぴ)を踏み抜き滑落。約200メートル下に落ちた【中略・遭難者氏名】さんをソリに収容して引き上げたものの疲労したため、太さ3〜5センチのハイマツにソリのロープを結んだが、木が折れて再び滑落した。【中略・遭難者氏名】さんは2日に見つかったが死亡した。

 道警監察官室は「結果的に人命を救えず残念ですが、訴状を見てないのでコメントは差し控えたい」と話した。 
 「これ以上犠牲者が出てほしくない」ならば、まず、軽装備で安易に一人で北海道の雪山の山頂に行かないのが順番が先だと思うのだが、その辺の猛省すべき点は記事では触れていないのでわかりません。

 9月11日の北海道新聞に訴状についてもう少し出ています。(※リンク先、以下の最初の記事から更新・大幅変更したようです)
積丹岳遭難死で道に賠償請求へ 男性の遺族
9/11 07:13 北海道新聞

 後志管内積丹町の積丹岳(1255メートル)で今年1月に遭難した札幌市豊平区の会社員【中略・遭難者氏名】さん=当時(38)=が死亡したのは、道警の山岳遭難救助隊が適切な救助を行わなかったためだとして、【中略・遭難者氏名】さんの両親が11日、道に慰謝料など計約8630万円を求める国家賠償請求訴訟を札幌地裁に起こす。 

 訴えによると、道警の救助隊は積丹岳で【中略・遭難者氏名】さんを救助する際に、【中略・遭難者氏名】さんを乗せたそりを木の枝にロープで結んだが、そりが滑落した。【中略・遭難者氏名】さんを放置すれば死に至ることを予見できた上、雪の上にそりの跡があり、捜索が十分可能であったにもかかわらず、捜索を打ち切って下山したことが、「救助するための適切な行為をすべき義務を怠った過失」にあたるとしている。 

 北広島市在住の両親は「山岳救助隊の装備・知識・経験の不足を反省してもらい、同じことを繰り返さないよう警鐘を鳴らしたい」と話している。
 この事件については、2月25日に民主党衆議院議員の鉢呂吉雄氏によって、国会でも質問されました。
 その質問主意書と内閣総理大臣麻生太郎氏の答弁書が見られます。

 これによると、
(1)亡くなった方はスノーボードでの山入りだったためか、装備品は冬山に入るには不十分だった
(2)義務ではないものの登山計画書の提出はされていなかった。もしそれが提出されたならば、道警の方で装備品の確認や注意指導ができたところだった。
(3)この警察官らは、相当に訓練を重ねた隊員であった。
(4)現場は相当な急斜面であり、また相当困難な条件下の救出作業であった。
ことがわかります。

 事故当時・2月2日付の朝日新聞の記事によれば、
【前略】
 道警によると、当時、現場付近は吹雪で視界は5メートルほど。風速約20メートルで気温は零下20度。滑落した【中略・遭難者氏名】さんは意識がもうろうとした状態で自力歩行が困難だったため、救助隊はソリに収容、約1時間かけて尾根の方向に50メートルほど引き上げた。しかし、隊員の疲労も激しくなり、隊員を交代するため一時的にソリを近くにあった直径約5センチのハイマツに結びつけたところ、木が折れたという。 
【後略】
 零下20℃。風速20m。視界5m。
 まあ、これは県警側の説明というのも差し引いても、相当過酷だったことは想像が尽きます。
 そんな中で、今回の訴えでは上記北海道新聞の記事のとおり、ご両親は

雪の上にそりの跡があり、捜索が十分可能であったにもかかわらず、捜索を打ち切って下山したことが、「救助するための適切な行為をすべき義務を怠った過失」にあたる
「山岳救助隊の装備・知識・経験の不足を反省してもらい、同じことを繰り返さないよう警鐘を鳴らしたい」と話している。

と求める。

 上記答弁書にあるような経験と実績が豊富な山岳救助隊員らの「装備・知識・経験」が、「不足」でそれを「反省」しろと言えるとは、どんだけあなたがたご両親は装備や知識や経験が豊富なんですかね?
 その国会の質問主意書でこう質問があって、
【前略】
三 山岳遭難未然防止対策について答弁願いたい。
【中略】
(5) 男性の装備内容は、入山に適したものであったのか、どうか。
【後略】
 その答弁は、ご子息の装備不足についてこうありますが。
【前略】
三の(5)について
 北海道警察によると、本件遭難者の装備品は、冬季において登山する場合に一般的に必要とされる装備品としては十分ではなかったと考えているとのことである。
【後略】
 事後に他人を責める前に、事前にご子息を責めて(教育して)いた方が良かったのでは?

 …まあ、どんな無謀な・落ち度ある市民でも、全力で万全な体制で臨むのが山岳警備隊の義務・業務ではありますがね。
 猛吹雪の中、そりの跡なんて数分も経たずにかき消されるという想像力もありませんかね。そしてその中で体力を使えば、全員二次被害に遭う可能性が極めて大きい中、5人の命を危険にしても救うのが業務だと?
 雪山で猛吹雪なれば、個々人の体力や技能や経験、装備なんかは、野ウサギよりもはかないものというのを、山をほんの少しでも知っていれば、理解できるはずですがね。親子そろって、そんなことも知らないのでしょうか。

 率直な感想としては、そういう自分らの落ち度に目をつぶり、命をかけている一生懸命な人間に恩を仇で返すようなことをしているから、日本全国のまじめな人間、例えば医師などは、やる気も熱意も失って来たりする。

 公園で、遊具に無茶な乗り方をしたためにケガをした子供がいたら、昔は親がしつけが行き届きていなかったことを恥じたもの。それなのに今は、公園管理者をすぐに訴える。
 だから、面倒なことやそんなもので損害賠償を取られてはかなわないと、公園管理者は遊具の一斉撤去をし始めたりして、きちんと遊ぶ大多数の子供が寂しい思いをすることになる。

 それで8千万円からの賠償請求ですか。算定基準がわかりませんが、心情としては、救出費用やら隊員を危険な目に遭わせたという点は加味されているのでしょうか?

 私はこういう考えの人とは理解し合えない。

 しかし、山岳救助隊や消防隊など、自分の命を賭けてでも他人を救おうとする人の精神力や考え方というのは並外れていて、私のような冷血な人間はそう本人や両親の言動に大いに疑問を感じて冷たい意見を吐けることでも、救助隊の彼らの場合は本当に救えなかったことを心底ショックを受けています。
 それは、彼らの仕事は「頑張ったのだから、救えなくても仕方が無い」という考えは基本的に無いからなのです。
 法的、あるいは説明責任としては記事中などにもあるとおり、「状況の中では捜査できずともやむを得なかった」とはありますが、現場の隊員は一生心を苦しめることになります。

 そういうときに、ご遺族からたったひと言、「ご迷惑をおかけいたしました」とか、「ありがとうございました」という感謝の言葉が、彼らの心をどれほど救い、そして次なる救助活動への勇気につながるかということを考えると、やはり私は、このご両親の言動は理解できません。亡くなった息子さんの名前を傷つけているに過ぎません。
 他人事だから、と言われればそれまでかもしれませんが。

 医療の現場などでもそうですが、熱意や善意で全力で行ったことが理解されず、逆に結果責任だけを厳しく問われると、もうその仕事への情熱も公共心も一気に失せてしまうものです。それが、医療崩壊の一因だと私は思います。
 同じように、この両親が絶望的な状況下の中活動した救助隊を責め上げることで、得られるものはなんでしょう?表向きのコメントにあるような、「救助のあり方を見直すきっかけになればいい」などとは正反対の、過酷で命がけで、そして損害賠償や非難だけを受ける山岳救助隊の崩壊です。
 つまり、やがてそんな業務に就く人がいなくなる可能性があるということですね。

 まあもっとも、私が昨日なども書いたように、至れり尽くせりの準備・整備が、本来そこに行ってはならないような人間まで招き寄せるという考え方もありますので、山岳救助隊が全て解散してしまい、「何があっても誰も助けに行かない」という状況になれば、逆に愚かで甘ったれな登山者は減り、事故や遭難そのものも減ったりするかもしれませんねえ。
 医療にしても、崩壊することで受診や手術を受けることが難しくなって、初めて患者は、「ブラックジャック」が好むような、病気やケガを必死で治そうとしたり、病気やケガに注意するようになるかもしれません。
 ・・・案外、社会としてはどうかともかく、人としては健全さを取り戻せるかも?

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○○不足

 本当にどうしようもない登山者の悪行やら、無謀な登山者の遭難やら、そしてまたマスコミがそれを抜本的な解決や提案もすることなく報道を垂れ流すものですから、最近ではすっかり、私も「趣味が登山です」と言わなくなったことは先日書きました

 登山人口は相当ある中で遭難件数や死亡件数はかなり少ない割合と思われます。
 単純な比較はできませんが、これも以前書いたとおり、交通事故件数や死亡者数に比べればかなり少なく、また同じ「無謀」と言うのであれば、交通死亡事故は40代以下の年齢層で多いことを考えれば、中高年者の山岳遭難だけを問題視するのは、中高年を弁護するわけではありませんが、偏っているのは明らかであり、私たちが本来目指すそういう悲劇を防止する方法を検討する上では誤った材料になりかねず、危険な見方でもあると思います。

 9月14日の河北新報の記事から。
中高年登山者 急病SOS増 尾瀬・福島側

 岐阜県の防災ヘリ墜落事故で中高年登山者の遭難多発がクローズアップされているが、東北の山や湿原では中高年登山者らが心筋梗塞(こうそく)などの急病で倒れるケースが目立っている。尾瀬の福島県側では8月初めからの1カ月間で急病に陥った6人がドクターヘリなどで搬送され、うち70代と50代の男性2人が心筋梗塞で亡くなった。無理な日程による睡眠不足などが指摘されたケースもあり、関係者は「体調管理に十分注意して」と呼び掛けている。

 今月5日、燧ケ岳(2356メートル)の登山を終えた福島市の会社員男性(53)が、尾瀬御池ロッジ(桧枝岐村)近くの休憩所で心筋梗塞を起こし意識不明になった。

 村の職員が自動体外式除細動器(AED)を使って応急処置した後、ドクターヘリで福島市の福島県立医大に救急搬送。一命は取り留めた。

 男性は4日まで仕事し、5日午前0時に車で自宅を出発。登山口で2時間ほど仮眠しただけで、その後は7時間近く歩いたという。飲み物は持っていたものの補給が十分でなく、睡眠不足と脱水症状が原因で心筋梗塞を起こしたとみられている。

 地元の消防署や桧枝岐村によると8月以降、急病による尾瀬への救急出動がかなり多くなった。40代から70代の6人(男性5人、女性1人)がヘリや救急車で運ばれ、うち3人が心筋梗塞で、ほかは貧血と熱中症、体調不良だった。

 中高年がヘリで救助される例は最近、他県でも多い。急病だけではないものの山岳救助出動件数のうち対象者が50代以上は今年4月以降、岩手県で27件中26件、秋田県で26件中23件、山形県で24件中22件に上る。

 山での事故はこれまで転倒による骨折やねんざが大半だった。だが中高年ハイカーらの急病の増加で、地元は懸念を強めている。心筋梗塞などは一刻を争うだけに、御池ロッジ支配人の星睦彦さん(39)は「水や食べ物を十分に用意し、体調管理を徹底してほしい」と注意を促す。

2009年09月14日月曜日
 これは尾瀬に限らず、富士山も同様で、物見遊山で無茶な計画で訪れる人もあるとのことです。
 尾瀬のイメージは、晴れた青空にミズバショウが自生する高原というイメージで、実際に観光地化しているだけあって過剰なまでの整備がされていますが、それでも歩くとなるとコースによっては数時間単位で、場所によってはアップダウンもあります。また、平均気温は8月でも18℃程度と相当に涼しい場所ですから、歩行による体温上昇と発汗の後に休憩した際に、一気に体温が奪われることは十分にありえる場所なのです。

 それでも、尾瀬は観光地ですから、記事のようなAEDやら山小屋が整備されていて命が救われるということは幸いです。この記事だけ読めば、「やはりAEDや山小屋の整備は必要なのだな」と短絡的に思う人もいるかもしれません。

 しかし、私から言わせれば、以前にも書いたように、こう山道や山小屋を整備し過ぎていることが、逆に尾瀬をなめ、ろくに考えもせずに体調を崩すようななめたハイカーを招き寄せているのではないか?と思います。
 本来、ハイカーらも体調や装備を万全にし、それでも思いがけない事故や体調悪化の場合の最終手段的なものが山小屋や救助隊のはずなのが、それがあるがゆえに、自分らの本来すべき準備や心構えをおろそかにする人が絶対にいるのです。
 それはもう、本人の責任なのですが、子供がカワイイからと求められるがままおもちゃを与えていればワガママな子供に育つようなもので、与える側にも問題があるという側面もあります。
 自動車の安全装備と同じ、誤った使われ方を懸念します。

 マスコミも悪い。
 尾瀬が、なんだか気軽に行ける美しい観光地かのような「きれいなところ」だけしか放送せず、そこに行く過程までがどれほど長いか、気温はどうか?などはまずほとんど放送しない。テレビの編集で、駐車場についてから、ミズバショウのある場所までが数秒で到着し、無責任に尾瀬が良いところだ一度行くべきだという。

 本当に必要なのは、AEDとか山小屋整備などだけではなく、山に対する厳しさや心構え、マナーなどを叩きこむ教育ですね。

 多くの登山者らは問題ないはずですが、中に混じるにわかの登山者は、準備・知識・技術・心構え・マナー…といったものが明らかに不足しています。
 そしてその背景には、マスコミや国・自治体においても伝えるべき情報の発信不足がありますし、そういうことを教えて来ない日本の教育不足もあると思います。

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泉ヶ岳
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