山本甲士 / もの書き生活

日常のどうでもいいことをつづっております。暇つぶしにどうぞ。

日常 life

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近況 2016.3.20 〜

2016.3.20(日)春分の日
 千早茜著「夜のふち」を読む。かつて何人もの犠牲者を出した、女子児童による毒殺事件。その犯人が十九歳となり、社会復帰していることを知った元新聞記者の男が、事件の洗い直しと、消息について調べ始める。終盤に真相が明らかになった後、さらに意外な出来事が用意されていて、全体に暗いけれど、読み応えあり。 

2016.3.21(月)振替休日
 推理作家の夏樹静子先生(77歳)が急性心不全によりご逝去された。拙著「ノーペイン、ノーゲイン」を横溝正史賞に応募したときに選考委員を務めておられ、最終選考の場で「他の候補作よりも頭一つ抜けている」と評価してくださったお陰で、デビューがかなった。授賞式会場であいさつをさせていただいたときには、「頑張ってたくさん直したんですね」と言われ、出版までに手直しした拙稿を再読してくださっていたことを知って、恐縮した。人づてに聞いた話によると、ご自身が選考にかかわった作家さんの作品は、その後もこまめに読んで、成長を見守ってくださる方だったとのこと。私はどちらかというと、心配をかけたクチだったような気がする。先生、どうぞ安らかに。

2026.3.22(火)
 人工知能が書いた掌編小説が星新一賞の一次選考を通過したという報道があったが、人間が作ったサンプルの小説に肉付けしただけだったらしい。でもそのうちに、人工知能がすべてを書き上げてヒット作を生んだりして。でも、読んでみたらたいして面白くない。なのに何で売れてるのかと思って調べてみたら、世界中のペッパー君が電子書籍を購入して読んでいた、というオチの掌編小説はいかが。

2016.3.23(水)
 絵本作家の、のぶみさんは、小学生のときにひどいいじめに遭い、二度自殺を試みた。中学生のときも不登校となり、高校生のときは逆にグレて百数十人を率いる暴走族の総長になり、三十回以上逮捕されたとのこと。しかし一目惚れした女性の気を引きたくて「絵本を描いてる」とうそをついたことがきっかけで創作に取りかかり、絵本の賞を取った後、出版社に持ち込んでは断られる日々が続いたが「ぼくのともだち」がNHKアニメに採用されて大ヒット、一目惚れした女性は奥さんとなり、稼ぎで一軒家も手に入れる。しかし人気は続かず低迷、何年も売れずに苦悩するが、息子の言葉からヒントを得た、新幹線がうちに遊びに来る「しんかんくん」シリーズが再びヒット。最近では、死んでしまった母親が息子のことが心配で幽霊になって現れる「ママがおばけになっちゃった!」が大ヒットしている。のぶみさん本人によると、漠然と売れたいとかヒットさせたいという気持ちから作るよりも、愛する誰かを喜ばせようとした作った絵本の方が、結果的に多くの人たちの心をつかむような気がする、とのこと。一理あるような気がする。
 乙武洋匡(ひろただ)さん、隠れてそんなことやってたのかー。別にがっかりしたわけじゃないけど、真面目で家族を大切にする代表選手だと勝手に思ってたからすごく意外だ。

2016.3.24(木)
 犬にキャットフードを与えると、栄養価が高すぎてかえってよくないんだとか。うちのテリーは、ドッグフードにキャットフードを混ぜないと食べない。一回やっちゃったら、もう言うこと聞かないんだよなー。

2016.3.25(金)
 七人制ラグビー日本代表の松井千士(ちひと)選手は、スピードがあるものの、フィジカルの強化で手こずっている様子。トレーニング風景を映像で見たが、おそらくオーバーワークで筋肉がエネルギー源として消費されてしまい、でかくなれないのだと思う。補助で回数を増やすフォースドレップスの多用もお勧めできない。続けているうちに、心理的に補助に頼るようになり、かえって発達を阻む要因になるから。彼は骨格が細いタイプのようなので、高重量ではなく、二十回ぐらいで限界に達するような軽重量の負荷設定にして、セット数を大幅に減らし、代わりに頻度を増やす方法に切り替えれば、きっと筋肉量が増えてゆくはず。要するに、筋繊維をたくさん破壊して再構築する、という発想ではなく、薄皮を一枚ずつ日々重ねていって、気がついたらかなり分厚くなっていた、というイメージのトレーニング方法こそが、体質的に向いているはすだということ。私自身がもともと細身で、ボディビル雑誌などに載っているトレーニング方法では、なかなか結果が出なかったけれど、トレーニングのボリュームをぐっと減らしてハイレップスに変更し、代わりに頻度を増やす方法に切り替えたら、着実に筋肉が増えた。具体的には各部位につき一セットのみ、回数は二十回程度(もちろん限界までやって二十回)、その代わりに毎日やる。騙されたと思ってやってみて欲しいけれど、彼がこの文章を読む機会はないだろうね。

2016.3.26(土)
 地元で小説の書き方についての特別講座を開催。以前は人前で話すのが面倒で嫌だったけれど、慣れてしまうと、何でそんなに嫌がってたんだろうかと思う。この日はなぜか、講座が終わったときに、参加者の皆さんが拍手してくれ、何人かが「楽しかった」「あっという間の時間でした」と声をかけてくれた。感謝、感謝。

 夏樹静子先生の作品といえば、「蒸発」「Wの悲劇」がよく引き合いに出されるが、個人的にお勧めなのは「天使が消えていく」であります。
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閉じる コメント(4)

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こんばんは、山本さん。
夏樹静子さん。お名前だけはよく存じております。いくつか彼女の本を読んだことがあります。著名な作家さんが亡くなられるのは、寂しいものですね。

2016/3/28(月) 午後 7:01 [ けっさん ]

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山本さん、こんばんは。

夏樹静子先生、残念です。
これからは山本さんが、有望な若い作家さんたちを指導していく立場ですね。

2016/3/28(月) 午後 9:04 [ たいし ]

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> けっさんさん
直接お会いしたのは一度だけでしたが、励ましの言葉をかけていただきました。誠に残念です。

2016/3/28(月) 午後 9:10 [ 山本甲士 ]

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> たいしさん
私は、後輩作家さんが活躍するのを見ると、舌打ちしてしまいます。夏樹先生の器の大きさが、よく判ります。

2016/3/28(月) 午後 9:13 [ 山本甲士 ]


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