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2018.7.8(日)
DVDで映画 「人生、ここにあり!」 を観る。08年イタリア、ジュリオ・マンフレドニア監督。労働組合活動で尖りすぎ、つまはじきにされた男(クラウディオ・ビシオ)が、精神病院の廃止によって行き場を失った患者たちの組合を束ねることに。暴力衝動を薬で抑えている男性、UFOから年金をもらっていると信じている男性など、クセがありすぎる人々だが、接しているうちに彼らは決して馬鹿ではない気づき、床のフローリングを請け負う事業を立ち上げたところ、不揃いな廃材を使ったデザインが評判を呼ぶようになるが……。実話をもとにした作品だとのことで、現実はそう甘くないことも描かれているが、精神病患者のレッテルを貼られた人々が希望の光を見出す形で締めくくられている。ちなみに日本において精神病歴がある人たちの犯罪発生率は、健常者のそれと較べると約1/2であり、マスコミがしばしば「容疑者には精神病での通院歴が」などと報道するのは悪質な印象操作ではないかと批判する声が上がっている。以前、ある精神病患者の互助施設が某報道番組で取り上げられていて、統合失調症だという施設利用者の男性が番組キャスターから「精神病患者は危ない人たちだという世間の声についてどう思いますか」と聞かれ、「精神病患者は危ない人がいっぱいいますよ。でも健常者と呼ばれる人たちの中にも危ない人はいっぱいいますから、お互い様だと思います」と答え、確かにそうだなと感じた体験を思い出した。 2018.7.9(月)
今年の小説推理新人賞、松沢くれは著「五年後に」を読む。三十代の女性教師が夫を事故で失うが息子を授かり、夫をはさんで因縁のある女性とは冷戦状態が続いている。主人公が前に踏み出さず過去を引きずるばかりなので、読者から共感を得るのは難しいかな、という印象。女同士の冷戦部分をもっとクローズアップさせれば、歪んだ女のプライドを描いたブラックユーモア小説として面白くできたのではないか。時系列を守らず何度も現在と過去を行き来する構成も短編小説の作り方としては感心しない。 2018.7.10(火)
テニスのマリア・シャラポア選手は自伝の中で、子どもをのびのびと育てたかったらテニスをさせるべきではないと書いている。成功を収めて巨額のスポンサー契約を獲得した選手は妬まれて他の選手たちとの間に大きな溝ができ、彼女はずっと孤独だったとのこと。その一方、アメリカのテニスアカデミー時代に経済的に恵まれていなかった彼女は実力でのし上がるしかなかったが、周りは甘やかされて育ったカネ持ちのガキばかりだったと書いており、最初から孤独で上等というスタンスだったことも窺える。彼女は十代のときからマスコミ対応の態度などが問題視されることがあったが、背景を知れば無理もないかもと思えてくる。 2018.7.11(水)
録画しておいた映画 「光にふれる」 を観る。12年台湾、香港、中国。チャン・ロンジー監督。ピアノで大学の音楽科に進学した盲目の若者と、経済的理由でダンサーを目指すかどうか迷っている女性との出会いと交流、そして新たな挑戦を描いた作品だが、スキルアップする様子や演奏技術についてのディテールが全然描かれていないため、ラストも全く盛り上がらず。女優さんも本当はダンスがさほどできないらしく、撮り方でごまかしてる感じでありました。障害を持ったピアニストの実話をベースにした作品としては「シャイン」という傑作があるので、こちらをお勧めしたい。 2018.7.12(木)
ファイティングロードのフラットベンチは設計に問題があるようで、いくら補修してもぐらぐらするので思い切って上の板と支柱部分を離し、ダイソーの折りたたみ台(400円)3個を並べた上にクッション台を載せて使うことに。少し低いベンチになってしまったが安定性はバッチリで一件落着、支柱部分はリバースディップなど別の用途に使えるのでこちらも有効活用することに。使えない道具の使い道を考えるのが持ち主の責任。 2018.7.13(金)
DVDで映画 「白い家の少女」 を観る。76年アメリカ、ニコラス・ジェスネール監督。イギリスからアメリカの田舎町に引っ越して来た少女(ジョディ・フォスター)は、詩人の父親と二人暮らしだと大家の女性や地元警官に説明するが、父親が姿を見せないため、疑いの目で見られ始める……。TSUTAYAによる良品発掘の作品だとのことで、確かに観て損しない出来映え。ミドルティーンのジョディ・フォスターやまだ若いマーティン・シーンの演技を楽しむこともできる。基本サスペンス作品だが、虐待を経験した少女が必死で自分を守りつつ生きようとする姿は文学的味わいもある。こういう埋もれつつある作品、深夜のテレビでどんどんやればいいのに。 2018.7.14(土)
櫛木理宇著 「ぬるくゆるやかに流れる黒い川」 を読む。若い男による無差別殺人によって母と弟を失った少女。犯人は逮捕後に自殺したため、背景がよく判らないまま時間が経過するが、やがて大学生となった彼女は、同じ事件によって母親と妹を失った元同級生の女性から、事件の真相を調べることを持ちかけられる。そんな矢先、面会のアポを取りつけた犯人の大叔父にあたる老人が何者かに殺されてしまう……。暗い設定の話にもかかわらず読ませる内容で、裏の日本史を盛り込んだ力作だが、過去の登場人物が多いせいで途中から「ええと、この人は誰だったっけ」みたいになってしまった。 |
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2018年07月15日
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