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2018.4.29(日)
録画しておいた映画 「ウォールストリートダウン」 を観る。13年カナダ、ウーヴェ・ボル監督。リーマンショックのあおりで投資資金を失い、銀行からは容赦なく返済の催促を受け、難病の妻に自殺されてしまった警備員の男(ドミニク・パーセル)は怒りが沸点に達し、海兵隊時代に身につけた射撃の腕を使って証券会社や銀行への復讐を実行する。主人公の実力行使に眉をひそめる人もいるだろうが、支配層の人間たちが責任を取らず真面目な庶民にツケを押しつけるアメリカ社会の構造や、乱射事件がなくならない背景が端的に描かれており、ただのバイオレンスアクション映画に終わっていないと感じた。 2018.4.30(月)
ギター老舗メーカーのあのギブソンが破産法を申請したとのこと。まさかそんなことが起きてしまうとは。音楽史上の大事件だぞ。 2018.5.1(火)
DVDで映画 「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」 を観る。16年イギリス、アメリカ。マイケル・グランデージ監督、A・スコット・バーグ原作。フィッツジェラルドやヘミングウェイの名著を世に送り出した敏腕編集者マックス・パーキンズ(コリン・ファース)と、彼に見出されてベストセラー作家となったトマス・ウルフ(ジュード・ロウ)の友情と葛藤。他の出版社からは原稿を突き返されてばかりだったトマスの原稿を気に入ったマックスは徹底的に余分な表現を削除させた結果、出版された作品は大評判に。続く二作目も大ヒットするが、トマスは夫婦関係が崩壊し、態度が傲慢になり、マックスがいないと書けない作家だという陰口に苛立ち、やがて独り立ちしようとするが……。実際、作家と編集者の相性というのは重要で、出会いに感謝することもあれば、意見が合わなくて企画中止になることもある(私も体験してきました)。以前、某有名作家さんが大きな賞の授賞式の場で、「本作は企画段階で複数の出版社から断られた」と明かしたことをちょっと思い出した。 2018.5.2(水)
DVDで映画 「ゴーン・ガール」 を観る。14年アメリカ、デヴィッド・フィンチャー監督、ギリアン・フリン原作。妻(ロザムンド・パイク)が失踪し、当初は同情の目で見られていた夫(ベン・アフレック)だったが、やがてマスコミや世間から疑いの目を向けられるように。失踪事件の真相は中盤で明かされ、後半にさらなる意外な展開を用意するという構成は、そうかこういうやり方があったのかと気づかされ、もの書きとして勉強になった。結末を予想できた人はほぼいないのではないか。実際にあったピーターソン事件をモチーフにしているらしい。 2018.5.3(木)
最近まで「開放感」と「解放感」を区別しないで使っていることに気づいた。「開放感」は広い窓のある部屋にいるときなどの表現、「解放感」はやるべきことを終えたときなど。 2018.5.4(金)
小説で登場人物名を出す場合、初出はフルネームにしてその後は基本的に苗字だけにすることが多い。例えば福永辰夫であれば、その後は福永だけとなる。しかし女性の登場人物については下の名前を用いるケースが多い。橋本優佳であれば優佳を使う。私はこの使い分けがどうも気になって不公平な気がするので、女性の場合も苗字にしていいのではないかと思うことがあるのだが、そうやって書いた小説を読み直してみると、やっぱり居心地の悪さというか座りの悪さを感じてしまって、編集者さんも要望するので結局は従来の方法に戻すことになる。男性も下の名前にする、というのも違和感がぬぐえない。結局、視点の主にとって相手がどういう存在かによって近い分けるのがいいのかな。 2018.5.5(土)
さほどハードにはやっていないのだがトレーニングで左肩を傷め、鈍痛が続くようになった。そこで肩のトレーニングは予備疲労法しかやらないことにしたら、一週間ほどで痛みがなくなった。肩を傷めている人は騙されたと思ってお試しを。 |
日常 life
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2018.4.22(日)
ゲラ原稿の中で「ヘルシンキ症候群」という記述が編集者さんによって「ストックホルム症候群」に直されていたのでネットで調べてみると、前者は映画「ダイ・ハード」などで使われた用語だが正しくは後者だった。確かにあの場面、なぜか記憶に残ってる。なぜ別の名称が映画の中で用いられたのかは不明だが、あの映画のせいで誤用してしまう人が世界じゅうで増えたとのこと。 それから、登場人物が怒った表現として「顔を朱に染めて」と書いたところ、「顔を真っ赤に染めて」と直された。顔を朱に染める、というのは血まみれを表現するときの慣用句だとのこと。知らなかった。 2018.4.23(月)
深夜番組でジャズミュージシャンの菊地成孔氏がマイルス・デイビス氏について語っていた。マイルス氏はかつてチャーリー・パーカー氏やディジー・ガレスピー氏のような複雑な演奏ができず限界を感じていたが、音楽の素養がなかった歯科医の父親から「マイルス、窓の外の鳥の鳴き声が聞こえるか?自分の鳴き声がないモッキンバードさ。他の鳥の鳴き声はなんでも真似るが、自分の鳴き声がないんだ。あんなふうになるなよ。自分だけのサウンドを身に付けることが一番大事なんだぞ」と言われて開眼、やがて引き算の美学を用いた斬新な演奏でジャズ界に革命を起こす。もの書きにとっても響くエピソードであります。 2018.4.24(火)
録画しておいた映画 「四月は君の嘘」 を観る。16年、新城毅彦監督、新川直司原作。過去の出来事がトラウマとなり集中してピアノを弾けなくなった男子高校生(山崎賢人)と自由な演奏をするバイオリン奏者の女子高生(広瀬すず)の話だが、音楽にかける青春、淡い恋心と三角関係、ヒロインの難病などデジャブ的エピソードがてんこ盛りで、おじさんにとってはおなかいっぱい。口直しに、実在する統合失調症の天才ピアニストを描いた「シャイン」を観たくなった。 2018.4.25(水)
録画しておいた映画 「アイアン・ソルジャー フォートブリス陸軍基地」 を観る。14年アメリカ、クローディア・マイヤーズ監督。衛生兵としてアフガニスタンに派遣されていた女性(ミシェル・モナハン)が久しぶりに帰還するが幼い息子は心を閉ざして元夫の妻と一緒にいたがる始末。それでも時間をかけて母子の関係を再構築し、新たしい恋人もできるが、彼女は再びアフガニスタンに行くことを決意する。仕事に使命感を持つのは結構なことだが、このストーリーでは感情移入してくれる観客はあまりいないのではないか。 2018.4.26(木)
蛭子能収著 「ひとりぼっちを笑うな」 を読む。かつては非常識のかたまりとしてバッシングされまくりだったが今ではそのブレない姿勢もあって人気者となった蛭子さんが真面目に書いた人生論。長生きしたいくせに身体を鍛えようとしないところや、ギャンブル好きなところは理解できないけれど、他人から指図されたり群れたりするのが嫌いなところは私も同じなので八割ぐらいは共感。私自身も孤独を楽しむ時間がたっぷりあったからこそ、プロのもの書きを続けられているのだと確信している。また、「友達に頼まれたから断れない」ではなくて、「気兼ねなく断れるのが本当の友達」という考え方もそのとおり。蛭子さんが映画好きで若い頃はそちら方面で働きたいと思っていたことや、白土三平先生やつげ義春さんが作品を提供していた前衛的マンガ雑誌「ガロ」に衝撃を受けてマンガ家を目指したというエピソードも興味深いものがあった。 2018.4.27(金)
数年に一度ぐらい、腰に鈍痛を感じることがあり、いつもビタミンB系の錠剤を服用して乗り切っているので今回もその方法で無事快復。私が愛用しているノイロダンAは有名メーカーの製品の半額以下なので助かっております。 2018.4.28(土)
録画しておいた映画 「デッドマン・ウォーキング」 を観る。95年アメリカ、ティム・ロビンス監督。死刑囚の男(ショーン・ペン)から手紙をもらったシスター(スーザン・サランドン)は、死刑を回避すべく活動を始めるが、被害者の遺族らから恨みを買うことに。死刑問題について考えさせられる実話をもとにした作品だが、おカネを払って休日に鑑賞したお客さんはどんな気分だろうかとちょっと同情したくなる。監督を務めたティム・ロビンス氏は俳優としても有名だが、死刑制度廃止の活動をライフワークにしているとのこと。 |
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2018.4.15(日)
WBA世界ミドル級王者の村田諒太選手は初防衛戦で、アウトボクシングの技巧派エマヌエーレ・ブランダムラ選手(イタリア)を捉えるのに手こずるが、中盤からボディブローでダメージを与えてゆき、8RついにロックオンしTKO勝ち。長谷川穂積氏によると、強い左ジャブを出し続けたからこそ俊敏で防御が上手い相手に右パンチを当てることができるとのこと。 2018.4.16(月)
小杉健治著 「罪なき子」 を読む。通り魔殺人で二人を殺害した犯人の男は、死刑囚の息子という過酷な境遇に絶望して死刑になりたかったと供述。しかし担当弁護士は、犯人は死刑になりたいのではなく死刑判決を受けた上で何かを実行しようと企んでいるらしいことに気づく。法廷もののミステリーでは被告側と検察・警察側の対決という図式が普通だが、本作は真相解明のために弁護士が検察や警察と協力し合うというかなり珍しい展開。そして驚きの結末。暗い話でも大きな謎が提示されればページをめくらせる力を持つということを再認識。 2018.4.17(火)
DVDで映画 「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」 を観る。15年アメリカ、ジェイ・ローチ監督、ブルース・クック原作。伝説の脚本家ダルトン・トランボ(ブライアン・クランストン)の半生。50年代のアメリカは冷戦のあおりで集団ヒステリーのようなアカ狩りがハリウッドの映画業界を襲い、多くの脚本家が追放される。トランボもその一人だったが彼の創作意欲は衰えず、B級映画作品専門の映画会社に自身を売り込んで別名義で大量の仕事をこなす一方、やはり別名義で「ローマの休日」「黒い牡牛」で二度のアカデミー賞を獲得(もちろん授賞式には出られない)。やがて良識ある業界人たちはトランボに脚本を依頼したことを堂々と公言し始め、超保守派勢力の圧力をはねかえすうねりが巻き起こる。裁判や政治活動で戦うのではなく、天職である脚本家を続けた結果として世論を味方につけ、アメリカの歪みを正したその姿勢はクリエイターの鑑といえまいか。 2018.4.18(水)
加瀬政広著 「烏検校(からすけんぎょう)」 を読む。地震による津波で大きな被害が出た幕末の大阪を舞台に、逃亡した四人の罪人を追う同心の物語。ミステリー仕掛けのトリックあり、ほろりとさせる人情エピソードあり。桂小五郎が脇役で登場している。 2018.4.19(木)
人間発電所の異名を取った元WWWF王者ブルーノ・サンマルチノ氏が82歳で死去。中学生のときのあこがれたプロレスラーの一人でありました。ご冥福を。ミル・マスカラスとのツーショット。 2018.4.20(金)
DVDで映画 「パーフェクトマン 完全犯罪」 を観る。15年フランス、ヤン・ゴズラン監督。作家を夢見るが出版社に相手にされなかった若者(ピエール・ニネ)が、たまたま入手した他人の手記を小説にしたら大評判に。しかし新作が書けず、事情を知っている男から脅されて……。設定は面白いのだが、その後の展開は誰でも考えつきそうな内容で、作中にあったような焼死体の偽装はあり得ない。もっと面白いラスト、私は思いついたもんね。 2018.4.21(土)
ネットの記事によると、汗をかけば身体から毒素が抜けると言われているのは俗説で、実際には汗に含まれている毒素成分はごく微量だとのこと。でも、汗をかけば全身の代謝が促されて肝臓や腎臓による解毒作用も促進されるのではないか。 |
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2018.4.8(日)
録画しておいた映画 「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」 を観る。02年アメリカ、スティーブン・スピルバーグ監督。フランク・W・アバグネイル・Jr原作。若き天才詐欺師(レオナルド・ディカプリオ)と彼を追うFBI捜査官(トム・ハンクス)。事実は小説よりも奇なり、という言葉は安易に使われる傾向があるので私は嫌いなのだが、この話にはふさわしい。実在するフランク・W・アバグネイル・Jrは十代で小切手など文書偽造の腕前を発揮し、パイロットや医者、法律家などになりすまして大金を手にし、何度もFBIの捜査を翻弄。しかも逮捕後の彼の人生がまたびっくり。これがフィクションであれば、作り話にもほどがあると非難されるだろうが実話なのだから仕方がない。スピルバーグ監督が直接メガホンを取った理由も納得。 2018.4.9(月)
中山七里著 「テロリストの家」 を読む。主人公は公安部の腕利き捜査官だったが、大学院生の息子がイスラム国のメンバー入りを希望したとして逮捕されて状況が一変、職場では針のむしろ、世間からは猛バッシングを食らうが、渦中の息子が何者かに殺害されてしまう。最後の最後に意外な真相が明らかにされる。 2018.4.10(火)
拙著が原作のドラマ 「とげ 小市民倉永晴之の逆襲」 が東南アジア7カ国でネット配信されるとの連絡をもらったが、地上波ではないので原作者の手取りは数万円程度らしい。 2018.4.11(水)
息子が中学生のときに担任だったことがある若い男性教師が飲酒運転で逮捕されたことをテレビのニュースで知る。公務員の飲酒運転での検挙は事故などを起こしていなくても基本的に懲戒免職らしい。 2018.4.12(木)
録画しておいた映画 「グレート・ディベーター 栄光の教室」 を観る。07年アメリカ、デンゼル・ワシントン監督。1935年、アメリカ南部の黒人大学ディベート部が全米王者ハーバード大とのディベート対決に勝利した実話を映画化。言葉で聴衆を説得するディベートという題材は映画には不向きではないかと思われるのだが、差別との戦いや、有能な教師によるシナリオによって勝ち進んだ学生たちが最後は教師に頼らず自分の言葉で語るクライマックスなど、見どころが用意されている。 2018.4.13(金)
録画しておいたドラマ 「がん消滅の罠 完全寛解の謎」 を観る。末期ガンと診断したはずの患者が連続して奇跡的な治癒をとげたことがきっかけで、担当医(唐沢寿明)に保険金詐欺に荷担した疑いがかかり、真相解明に乗り出すが……。医療分野の知識が不足しているため、後半に明かされるトリックが実現可能なのかどうかよく判らなかった。原作は岩木一麻氏の「このミステリーがすごい!大賞」受賞作。ドラマにする場合は原作のエピソードや登場人物をもっと削る工夫をした方がいいと思うのだが。 2018.4.14(土)
WBC世界フライ級王者比嘉大吾選手が計量をクリアできずに王座を剥奪されたとのこと。日本人世界王者で同様の事例は過去になく、大失態。先日、具志堅用高会長と一緒にバラエティ番組に出て楽しげにしゃべっていたのが苦々しく思い出される。しかし比嘉選手は以前から減量苦による体調悪化を訴えて階級アップを願い出ていたのに聞き入れてもらえなかったとの話も。だとすると悪いのは彼だけではない。 |
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2018.4.1(日)
今日を逃したら今年の花見はもう無理ということで奥さんと川沿いを散歩。ここはしだれ桜が多いのだが、私の目を引いたのはこれ。いつもは嫌われ者のクモの巣が花びらでおめかし。 2018.4.2(月)
録画しておいた映画 「最高の人生の選び方」 を観る。09年アメリカ、マイケル・メレディス監督。有名な映画のタイトルを真似ているところで嫌な予感がしたがやっぱり。野球の元名選手だった父親とマイナー選手の息子による地味地味なロードムービーで、特に意外な展開もなく、何で作ったんだと聞きたくなるような内容。作家や脚本家を目指している人は、本作と「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」の両方を観て違いを調べれば勉強になるはず。 2018.4.3(火)
大学ラグビーで過去に二連覇や三連覇はあった中、九連覇という驚愕の記録を打ち立てたのが帝京大。理由はもちろん一つではないが、上級生が掃除などの雑用を率先してこなし、各自がやるべきことを考えて自由に意見を出せる風土を作ったことが大きいと言われている。練習やトレーニングも「やらされている」のではなく、よく考えた上で自分の意思でやるから身につく。それは同時に、先輩が威張ってばかりの体育会系部活が百害あって一利なしという事実を突きつけている。 2018.4.4(水)
お堅い人、という表現があるが、頭が堅い人、と原稿に書いたら編集部から、頭が固い人、に直された。でも辞書で調べたら、どちらもOKらしい。 2018.4.5(木)
録画しておいたドラマ 「ミッドナイト・ジャーナル 消えた誘拐犯を追え!七年目の真実」 を観る。本城雅人原作。女児連続殺害事件の誤報にかかわったとして地方支局に飛ばされた記者(竹野内豊)が、七年後に発生した同様の事件とのつながりに気づき、本局と対立しながらも独自取材を進める。犯人捜しよりも新聞社内の人間関係や記者としての姿勢のあり方に比重が置かれて描かれており、そこがまさに見どころになっている。 2018.4.6(金)
録画しておいた映画 「欲望のバージニア」 を観る。禁酒法時代のバージニア州で密造酒の製造販売でのし上がろうとする三兄弟。しかし特別補佐官が要求する賄賂を断ったため、血で血を洗う抗争に。武闘派の兄二人とヘタレのくせに強がって騒動のきっかけを作ってしまう末っ子という描き分けが上手いと思ったが、実話を元にした作品だとのこと。「レジェンド・オブ・フォール」とテイストが似てる。 2018.4.7(土)
経営コンサルタントの大前研一氏は、人間が変わる方法は三つしかない、それは時間配分、住む場所、つきあう人だと唱えている。私は二十数年前にもの書きになるという目標を立てたとき、地方公務員を辞めて引っ越しをし、一日の生活パターンも大きく替わったので、確かにその三つを実行している。近隣に住んでいる他の作家さんを何人か思い浮かべてみても、みんな出身地でない場所に住んでいる。なかなか興味深い事実である。 |






