過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

これはもう数年前の話ですけどね。
 
ある日、友人らが数人で飲みに行くという。酒を飲むとところかまわず寝てしまう僕は、対外的には下戸ということにしていて、あまり飲みの場所には出かけない。
 
しかしこの日は、ちょっと事情があって行ってみようかと思った。
 
それは、僕の友人で、長らく「男は黙って五厘刈りッッ!」と言って、中学の頃から五厘を貫いてきたゴリンが、30を過ぎても、米ソ冷戦、東西ドイツ、朝鮮半島ばりの異性との関係断絶に悩み、このままではいけないと思ったらしく、長らく守り通した掟五厘を破り、ついに髪を伸ばしだしたというのだ。
 
これに僕の面白そうレーダーが反応してね、行くことにした。
 
場所は、それぞれのうちから丁度、真ん中あたりの町の居酒屋。
 
出かけると、ゴリン以外の3人はもう集まっていて、ワイワイやっとる。
 
「ゴリンは?」「まだやな。もうくるやろ」って先に乾杯も済まして、何でもない四方山話。
 
そこに遅れてゴリン登場、・・・確かに髪が伸びてる・・伸びてるが・・くせっ毛なのか頭に張り付いているような、スタートレックのような、久米宏のような・・ハゲとそんなに印象変わらなくね?みたいな微妙な髪型。
これで、少しは異性にモテるようになったのだろうか。
 
ゴリンは開口一番、「正解は越後製菓ッッ!」とおらんだ。
 
場の全員唖然とするも、突然の越後製菓に爆笑。
 
聞けばどこぞのキャバクラで爆笑をさらったらしく、それ以来、ゴリンのキラーワードになっているらしい。
 
初めの爆笑に気を良くしたゴリンは、その後も事あるごとに「正解は越後製菓」を連発。
 
「おいゴリン、その髪型、どーなんよwwww」
 
「正解は越後製菓ッッ!」みたいに。
 
しかし、あまりの越後製菓連発にだんだん周りも当然の如く飽きてきて、
 
「正解はっっ」「いや、それがさ〜」と華麗にスルーして、自分たちの会話を進める。
 
それでも、諦めきれないゴリンは、隙を見ては「正解・・・」「せっ・・」と何とか越後製菓をねじ込もうとする。
 
だが、全然上手くいかない。
 
その様子をハンドルキーパーとして、少し離れて俯瞰していた僕は、見るに見かね、必死に越後チャンスを狙うゴリンの後ろから肩を叩き、「・・・もう・・いいんや・・ゴリン、もう、それ・・・正解じゃないんや・・・」と周りに聞こえない声で言う。
 
「せっ・・・せいかっ・・正解はっっ・・!!」、ゴリンの声が虚しくこだまする。
 
ってこれ何の話かって、喜怒哀楽で言えば、僕の人生には、「哀」が圧倒的に不足している。
 
そこで、「哀」を表現しようかと思ったら、クソみたいな話しか出てきませんでしたよ。
 
長々すいませんでした。ゴリンは今も独身です。
 
イメージ 1
 
「海炭市叙景」   佐藤泰志著。
 
これは、以前に映画化されたものを観たことがありまして、そのとき猛烈に原作を読んでみたくなったんですよね。
 
それで、随分前に購入してはいたのですけど、打ちつづく貧困との戦いに激しく労働していたため、なかなか読めず、この間ようやく読めました。
 
映画で感じたとおり、素晴らしい原作でした。
 
「哀」が溢れてます。
 
生きることの哀しさが、ガンガン響きます。
 
一発目の兄妹の話など、もう、切なくてどうしようもないです。
 
善哉。
 
そう思いました。
 
 
 
 

全1ページ

[1]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事