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社会というところは、両サイドが溝の道を社会に出るとき与えられた乗り物で走るようなもので、快調だな、スイスイだな、余裕だなおい、って感じでいてもある時、ひょんなことからバランスでも崩そうものなら、たちまち溝にハマリ込む。
その溝は思いのほか深くて、そこからはなかなか上がること叶わず、誰かの救いの手や、偶々浅いところを見つけて何とか上がることができた人はラッキー。ハマリ込んだまま、どうにもならない人もたくさんいる。
コケたことのない人なら、そんなことはないのかもしれないけれど、
一度でもコケたことのある人は、傍目には安定した社会生活を送っているように見えても、内心戦々恐々。
いつまたコケるか分からない。安定なんてある程度気を張って、スピードを維持しているから持続するもので、少しでも力を抜けばふらついて、溝にハマる。今度ハマったらもうダメかもしれん。
そんな思いが年々強くなる。社会は加齢に寛容ではないからね。
そんな恐怖は誰しもね。
「東京難民」 2013年 日本 監督 佐々部清
ちょっと、ネタバレするかも。
世の中舐めたゆとり世代の主人公。
ある日、親が蒸発しちゃって、学費、生活費諸々払えなくなり、大学退学、ネカフェ住民、日雇い、ホスト、ホームレスとすごい勢いでこれまでの場所から落ちる。
ホームレスを卒業するラストは、くだらない感謝を知らないゆとり屑のまま大学を卒業するより、ずっといい勉強を実地の社会でしたんじゃないかと。
しかし、その社会勉強とやらは、何と世間が言うところのいわゆる「社会」では必要とされてない。
いいガッコ出て、会社入って、そのままそこで一生を終えることが良いことと提唱する社会は、どれだけ内容の濃い経験、時間を過ごそうが、回り道を許さない。
カッコイイサラリーマンってのがあまりいないわけだ。
あんな人になりてーなって思わせる会社員にあまり会ったことないわけだ。
話の面白い偉いさんにほとんど会ったことないわけだ。
紆余曲折たくさん経験している方が、
たくさん寄り道している方が、
人間的に魅力的だと思うけどね。
周りに与える影響も良いものだと思うけどね。
真っ直ぐなふすまよりも、
あちこち曲がって折れて出来てる屏風の方が、
風には強い。
何かと強い。
善哉。
そう思いました。
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