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水と土を混ぜると、それは泥水になるのだけど、時間が経つと泥は底に溜まって、上澄みの水と分離。
同じ容れ物の中ではあるけれど。
人の住むところ、標高が高くなるに従い空気は澄む。運動を止めたもしくは大きな塵芥粒子は下に下に。
表面上は常識人、出来た人と評判の人でも、それは上澄みの綺麗な部分だけのことかもしれなくて、どんなものが沈殿しているのかは分からない。
一般的に思い描く幸福にはそれほどバリエーションは感じられないけど、不幸にはそれはもうたくさんのバリエーションがいくらだって思いつく。
成功や失敗にしてもそう。失敗の方にたくさんのバリエーションがある。
真実と嘘、これも真実は一つだけれども、嘘は無限。
濃度っていうか、密度っていうか、そういうものは下に行けば行くほど濃くなる。元々綺麗なところなら、ゴミひとつも見つけやすいから、取り除くのも簡単。でも、もうどうしようもなく汚いところで、原因になっていると思しきひとつのゴミを見つけて取り除くとなると無理難題。
不幸に見舞われ、失敗を繰り返し、嘘にまみれる。なんて実に濃い人生。
塩分控えなきゃ、死んじゃうよ?って言ってるそばから次々降りかかる塩分。塩分を上手く回避出来ても、次は糖分の罠。
幸福に包まれ、倦むほどに成功、嘘なんてそもそも必要ない。なんて実にキレイな人生。
大丈夫、あなた百まで生きますよ。って状態でも最先端医療で常に健診、微細な憂いをも断つ。
どちらの人生がいいかなんて、聞くまでもない、そんなことはね。
でもね・・。
「新宿スワン」 2014年 日本 監督 園子温
園子温がおかしい・・。こんなに一般受けを狙う監督やったやろか?
綾野剛が揺れている・・。これまでのイメージはその作品のイケメン枠を埋めるだけの役者だと思っていたけど、意外にいい役者さんなのかもしれない。
鑑賞後、頭に残ったのはこの二つのこと。
原作を読んでいた、かつ監督が園子温ということで、期待して観たんですね。
演者のキャラコピーはかなりのクオリティー。原作好きなら、それだけでも楽しめると思う。
しかし、突き抜けたものはなかったか・・。
「明烏」 2015年 日本 監督 福田雄一
上記の新宿スワンは風俗のスカウトマンのお話。
こちらも同じ夜の街に生息するホストの話。
ただ作品の色は真逆。こちらは思いっきりコメディ。
この作品は、役者さんたちの力量に思いっきり賭けて撮られたんじゃなかろうかと思う。
あの高速のテンポ、振り切った演技。
あそこまで露骨に笑いを取りにいって、ちゃんと面白いのだから凄いと思う。
面白かった。
善哉。
そう思いました。
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