ムボーは国境を越えて

三十路まっしぐらの今更 留学を決意したムボー者の備忘録。

98ワタクシのムボー

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98年、初めて一人で海外旅行に行った記録です。
行き先はフィンランドとアイルランド。
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22・23/09/'98 HELSINKI(FINLAND)-NARITA(JAPAN)

【理想のご夫婦】
飛行機が安定飛行に入ると隣から声をかけられた。老夫婦とその娘さんの3人組で、北欧団体旅行で来たとのことだった。アイルランドとフィンランドの一人旅だと言うとここでも驚かれた。でもこの老夫婦、話を聞くと私なんかより全然すごいのです。世界各地をご夫婦で旅されているそう。年をとってからも仲良く海外旅行に出かけられるご夫婦というのは羨ましい。おじいさんは戦争経験者で、当時の情勢では英語を勉強するなんてできなかったものだから、今でも英語は苦手なんだけど、旅を楽しくするためにもカルチャースクールや行政の行う生涯学習制度を利用して昔できなかった英語の勉強を今しているのだとか。だから私の恵まれた環境をたいそう羨んでいたけれど、そんなのもうどうでも良いのです。興味のあることには年齢を気にすることなく努力を重ねる。言うばかりで終わる人が多い中でこのおじいさんは有言実行を貫く人のようで、一つ一つの言葉に説得力があった。そしてこのご夫婦の究極の目標というのがまた凄い。「元気な内に2人でネパールに行ってヒマラヤに登りたい」…現実問題として体力的にどうか?ということは置いとくとして、目標を持っていることは良い事でしょ。「人間の小ささを実感するような大自然が好き」というので、アイルランドの話をしたら一生懸命聞いてくれた。彼らの北欧旅行はとにかく駆け足だったそうで、せっかく目的の場所に着いてもあっという間に「ハイ、時間ですよ〜!」の言葉で遮られ、思う存分堪能することが出来なかった上、移動が多くてとても疲れた、とのことだった。私の旅行話を真剣に聞いてくれたのはここに理由の一端があったのかもしれない。個人旅行だと話してあったからね。「せっかく英語の勉強をしているのだったら、一度力試しの意味もこめて個人旅行に出られては?」と勧めてみると大変興味を持って、私がどうやって今回のツアーを企画・手配したかを真剣に聞いてくれた。このご夫婦には是非頑張って実現させていただきたいものです。

ひとしきり話をしたところでおやすみタイム。照明も落ちてお隣は疲れもあってかぐっすり眠っているよう。…でもここで寝られないのだ、私は。(^^; 本を読んで気を紛らわしてからなんとか眠ろうと努力をし、ようやくウトウトし出した頃にガックゥ〜ン!と機体が大きく揺れた。その後もこの揺れは治まることなく今にも落ちそうな勢いで揺れまくる。眠気なんか一気に覚めて一人で震えていたけど、周りはそんなことお構いなしにスヤスヤ…良いなぁ、せめて飛行機で熟睡することができればもうちょっと抵抗なく飛行機に乗ることができるのに…と自分を恨めしく思う。何度十字を斬ったか数知れず、私には1時間も2時間も経過したように思ったところでようやく揺れが治まった。実際そのくらい、またはそれ以上揺れていたのかも。揺れが治まったころにはもう日本上空だった。最後のイベント、朝食のサービスが回ってきたところでお隣もお目覚め。彼らが眠っている間の出来事を教えてあげるとビックリしていた。…羨ましい。

いよいよ着陸。嗚呼とうとう帰ってきてしまった。久々の日本は快晴。しかも9月下旬にしてはあるまじき暑さ。どうやら台風一過の猛暑らしく…最悪じゃ。アイルランドで買ったリトグラフだけでなく空港で食器類を購入したため一際でかい手荷物のほかに寒かったヘルシンキで着ていたアランセーターもこの猛暑では着ていられず手荷物に追加。飛行機を降りるのも一苦労だった。なにせこの大荷物。しかも最後尾に座っていたので、最後の乗客が出ていくまで席でゆっくりしてから最後にお世話になったフィンランド人アテンダントに「キートス」とフィンランド語でお礼を言って飛行機を降りた。

イミグレは同時期に到着した他の飛行機からの乗客でごった返していた。かなり時間をかけて通過し、今度は荷物のピックアップ。これがまたしてもなかなか出てこない。でも今回は出てこなくても良し。ってか、出てこないで、頼むから。そしたら家までタダで運んでくれるんでしょ?(^^; 淡い期待を胸に待っていると、最後の最後で一気に大きな荷物の数々が出てきた。全ての荷物に”HEAVY”タグがあったところを見ると重たい荷物は1箇所にまとめられていたらしい。案の定私の荷物もここに含まれていて、無事に到着してしまった。仕方なく受けとるもこんな重いの持って帰れるわけもなく、そのまま宅配を依頼。少し軽くなったところで帰る前に一服しようと喫茶店に立ち寄った。成田まで来てマイアミに入ることになるとはなぁ…なんて思っていたのに、着いた席はなんと昔懐かしのゲーム卓だったのだ!もう何十年も見ていないようなものに成田で遭遇するとは…妙な感激と驚きを覚えつつこの旅を思い返し感慨にふけった後、ようやく重い腰をあげて家路についたのでした。

【エピローグ】
軽くなったとはいえ、それでも大きな荷物を抱えながらも無事に自宅に到着し、実家や今回の旅行でお世話になった各方面に無事到着の連絡を入れたところで、この旅は本当に終了。

いろいろあったけれど、初めから自分で決めて一人で行くというのはやっぱり面白い。大変なこともあったけれど、自分で解決できたというのは自信に繋がるということが身に沁みて分かった。この旅行以前の海外旅行ではパックツアー、もしくはフライト+ホテルのツアーだったし、同行者との考え方の違いや趣味の違いから旅行中ある程度の妥協を強いられるのは当たり前のことだけど、正直「あの時ああしていれば…」というのが後々まで心に残っていた。でも今回はそんなことも全て納得ずく。全てを自分で決めたのだから、当初の思い通りに事が進まないこともあったけれど何の後悔もない。全てを終えてここまで清々しくいられるとは思わなかった。

イヤなこともあったけれど、それを補って有り余るほどの良い事もあったし、多くの良い出会いがあった。
また、いつの日か出かけてみよう。
今はまたアイルランドに行きたいと思うけれど、本当に行くのはどこになるのだろう。
今度は手配も自分でやってみたいし、英語の勉強もちゃんとやらないと。言葉は覚えておいて損はないしね。あと…欲を言えばもうちょっとユーモアのセンスがあると良いかも。(^^;

楽しかった〜♪

22・23/09/'98 HELSINKI(FINLAND)-NARITA(JAPAN)

【念願のGuiness in Finland】
ホテルに戻った私は預けていた荷物を受け取って、そのまま向かいの中央駅に隣接するバスターミナルへ。ここにはFINNAIRのチェックインカウンターがあり、FINNAIRの乗客はヴァンター空港までのシャトルバスを利用することができる。しかもここではチェックインと同時に荷物も預けられるのでこのクソ重たい荷物とも暫くサヨナラすることができるのだ。初めは「通路側しか空いてないんですが、よろしいですか?」なんて聞かれて「どこでも良いよ」と答えてしまったけれど、発券されたボーディングチケットを見てハッとした。禁煙マークがあったんだもの。焦って「喫煙席に交換できる?」と問いただす。幸い時間が早かったこともあって無事喫煙席を確保でき、チケットを再度発券してもらってから荷物の重さを量ると…27kg。げげげ。オーバーしてます。(規定は20kg)でも”HEAVY”タグを貼られただけでお咎め無し。良かった〜。15分後に発車するシャトルバスの外で待っているとバイトと思しき兄ちゃんが私の荷物をバスに乗せていた。兄ちゃんをもってしても私の荷物は重たいらしい。ごめんよ。(^^;

30分かけてシャトルバスはヴァンター空港に到着。まず私がやるべきは、そう、免税手続き!!アイルランドの二の舞をしてはならない。まずはインフォメーションで聞いてみると「チェックインをするときにスタンプを押してもらって」ガーン。チェックイン済ませちゃった。「あら、じゃカウンターでスタンプを貰って。で、空港内の売店で買い物するときにその書類を見せれば料金から免税分を差し引きます」嗚呼良かった。早速空いているカウンターを探してスタンプを貰おうとするも今度は係員が「売店で買い物するときに書類を見せるだけでいいから」とのこと。仕方なくこの言葉を信じて出国手続きをする。通路、ゲート、免税店…まだ時間が早いせいか、どこを見ても日本人を見かけない。まだ海外旅行気分でいられるぞ〜。大きな手荷物(もちろんエディのリトグラフも含まれる)を抱えていたのでカートを借りて免税店をうろうろ。午前中、エスプラナーディ通りで断念したアラビアを探すと、ここには専門店ではなくストックマンズというデパートの店の中にアラビアのコーナーが設けられているだけで品揃えは極端に悪かった。当然午前中目をつけていたお気に入りの食器は無くてガッカリ。仕方なく少ない商品の中でもかわいいものを見つけて友人の婚約祝いにと購入。あとムーミンのマグカップも忘れちゃいけない!アラビアにさえこだわらなければこのコーナーには食器類が豊富にあったので、友人に頼まれていた「かわいいコースター」を探すも…無い。それっぽいものすらない。一応店員に聞いてみるもやっぱり無かった。仕方ないな、この国はグラスでコーヒーを飲む国なんだから。しっかり免税分を差し引いてもらって無事買い物と免税手続きが同時に終了した。

あとは手持ちの現金をなんとかしないと…ガムとチョコ、絵葉書を購入してもまだ16マルカ残っていた。どうするか考えようと一服することに。喫煙場所はガラスばりの「喫煙部屋」だった。いまでこそ成田もこうなりましたが、当時このガラスばり喫煙部屋というのを私は初めて見た。腰を下ろして一服しながら、残った16マルカはコーヒーか何かに使ってしまおうと思っているとガラスの向こうに日本人の団体が見えた。搭乗まであと1時間。ガイドさんの指示を真剣に聞いて、三々五々買い物に散っていった。説明を終えたガイドさんは喫煙部屋に入ってきて、一服しながら大きなため息をついた。ガイドさんの仕事も大変なんですね。(^^; ガラス越しに日本人の女の子がブランド物に群がる姿を見てハタと気付いた。私、財布が欲しいかも!この頃あまりブランドに興味がなかった私でも財布だけはブランド物を欲しがったのです。特に理由はないんだけど…。それもあまり人が持っていないブランドにこだわっていました。(このへんは単純なアマノジャク) 急いで喫煙部屋を出てさっき買い物をしたストックマンズの財布コーナーを覗くもめぼしいものは見つからない。仕方なく諦めて、手持ちの16マルカを消化すべく、どこかコーヒーでも飲めるところはないかと探して回ることに。

すると成田行きのゲートの目の前にパブを発見。しかもギネスのドラフトがあるという!しかもしかもこれがキッチリ16マルカ!!(1/2パイント) もうコレしかないでしょう。買い物を終えた、もしくは買い物する気のなかった日本人がコロニーを作ってコーヒーをすする中、私は一人外国人の酔っ払いコロニーに混じってこの旅最後のギネスを堪能。丁度飲み干した頃、ゲートが開いた。もうやることはやったので早々に中に入ってしまおう。

【世界のお約束】
飛行機は残念ながらムーミンではなかったけど、長距離便だけあって、FINNAIR所有では最大クラスのMD-11。あの狭いシートピッチやマズイ機内食ともおさらばだっ!まだゲートが開いたばかりだったこともあって椅子はガラガラ。座って機内で読むようにと持参したF1 Racingの英語版を読む。エディのインタビュー記事に見入って彼の「らしい」発言に腹の中で大笑いしていたけど、気付くと周りは日本人だらけになっていた。隣に座っていたおばちゃんはアイスを一心不乱に食べていた。暫くするとフィンランド人の大家族…おばあちゃん、お父さん、お母さん、それに子供とお母さんの手には赤ちゃんが抱かれていた…がやってきた。ここは1つ席を譲らなくてはと立ち上がると、フィンランド語でお母さんが「キートス!」とお礼を言ってくれ、自分より先におばあちゃんを座らせた。自分からは何度となく言った言葉だけど、相手から言われたのは初めてだったのでちょっと嬉しかった。ちょっと離れたところで立っていると、さっき隣でアイスを食べていたおばちゃんは、目の前で子連れのお母さんが立ち尽くしているのにずっと座ってまだアイスを食べていた。イカンなぁ… 

時間が経つに連れて日本人率は益々上昇。各ツアーのガイドさんが自分とこのツアーメンバーの確認に忙しく走りまわっていた。年輩者の多くはまだ登場のアナウンスもないのに、ゲートの前に行列を作っていた。私はこれが大嫌い。特に帰国便でこの光景をみると余計に帰りたくなくなるのです。フとホテルのエロ・ウェイターの「約束の時間前にズカズカ入り込んでくる日本人」という言葉を思い出して苦笑い。ようやく搭乗のアナウンスがかかった。さすが日本便、日本語で「50〜60列の方から順に…」と言っているにも関わらずそれ以外の人もお構い無しに乗りこんでくる。私はまさにこの最初に登場するグループだったのでアナウンス後に仕方なく行列に並んだけど、案の定だいぶ前の席の人が先に搭乗していて通路の邪魔をしていた。だからイヤなのよ。人の言うことはちゃんと聞いてくださいよ…

機体そのものはムーミンではなかったけれど、機内は往路同様ムーミン仕様♪今回の私の席は2-4-2の並びの内4の通路側。しかも一番後。この席は以外に良い。景色は望めないけど高いところが嫌いな私にはそれほど興味はないし、通路側だから移動には困らない。その上トイレに近いし、一番後だからシートは気兼ねなく好きなだけ倒せる。しかし「離陸・着陸時はシートは元の位置に戻しておく」という世界のお約束を知らないおばちゃんは怖い。私の前に座ったおばちゃんは座った瞬間に限界までシートを倒したのだ。ううう〜む、ムカつく。せめて一言断るとかあればそのときに注意するんだけど、いきなりやられたからなぁ…ますます帰りたくなくなってきて顔が険しくなっているのが自分でもわかる。殺気を感じたか暫くしてから前のおばちゃんは振り返って私を見たけど、つい思い切りガンたれてしまった。離陸前の確認時に案の定スッチーに怒られたおばちゃんはしぶしぶシートを元の位置に戻し、飛行機は15分遅れてヴァンター空港を出発した。

22/09/'98 HELSINKI

【能力給】
いつまで経ってもマーケット内のカフェに空きがでる様子が無いので諦めて街中に戻ることにした。エスプラナーディ通りを戻る途中で一軒の商店を見つけてフラリと入る。カウンターの奥にはたくさんのタバコ。見たことも無いようなものがズラリと並んでいたのでレジのおばさんに「made in Finlandのタバコってあるの?」と聞くと出てきたものはマルボロ。思いっきりアメリカじゃないの。「タバコのことは良く分からなくて…」と申し訳なさそうに言うので仕方なくロータールのものをピックアップしてもらってその中から面白いパッケージのものを1つ購入した。その並びにある有名店「まりめっこ(なんでこのブログはコレのカタカナをエラーにするんだ?)」も覗く。中には他にドイツ人の女性がいて店員に商品を褒めちぎっていた。私も商品を手にとって眺めているとドイツ人女性と店員の会話はこの国における店員の語学力に話が及んだ。思わず耳をダンボにして聞き入ると、どうやらこの国では話せる言語が多いとそれが給料に直結するらしい。なるほど、フィンランド1つとってもフィンランド語、スウェーデン語、サーメ語があるわけでね、その他英語は必須だし、話せる言語が多いほど特にヘルシンキでは給料が良くなるのは当然でしょう。この店員もフィンランド語、スウェーデン語、英語が話せるとのことでした。人の会話に妙に納得して何も買わずに店を出た。

【バスに乗るのも一苦労】
ようやく一軒のカフェを発見して中へ入ってみる。サンドウィッチとコーヒーを注文するも、コーヒーはセルフサービスなので自分でやれ、とのこと。ところがコーヒーカップが見つからない。探していると店員が気付いて「それよ!」と指を指した。えっ?コーヒーカップなんてどこにもないよ?と困惑すると見かねた店員がズンズン歩いてきて目の前にあった巨大グラスをハイと手渡した。いくら耐熱とはいえ、この国はグラスでコーヒーを飲むのか?!恐るべしフィンランド。グラスを始め、サンドウィッチの皿や灰皿まで全部ガラス製。食後の一服をするときなんか、間違ってサンドウィッチの皿に灰を落としちゃった。見つかったら怒られると思って隠れて灰皿にちゃんと移しておいたけど。

帰りの飛行機は16:00過ぎ。まだ時間があるので、この際ちょっと遠いけどシベリウス公園まで行ってみましょう。幸いこのカフェはバスターミナルの目の前。早速目的のシベリウス公園行きのバスを見つけて乗り込むも出発時間までまだ時間があるので運転手がいなくて切符が買えない。こんなときはターミナルにあるキオスクで切符を買うんだよね〜と店に向かうと番をしていたのはおばあさん。このおばあさん、フィンランドにきて初めて会った英語の通じない人であった。よってここで私は初めて「ガイドブック片手に『ここに行きたい!』をジェスチャーする人」をやることに。なんとか通じて無事切符は買えたから良かったけど…今思い返してもああゆうボディランゲージトークはあのときだけだわ。
切符を買えたら今度はこのチケットをバスにある乗車時間を打刻する機械に通すのね…ところがいくらチケットを機械に突っ込んでも打刻されない。一人でガシガシやってると見かねた他の乗客(子連れのお母さん)がやってきて「貸してごらんなさい。…あらやだ、これ本当にダメだわ」といいながら何度もトライしてくれた。この打刻が無いとチケットとして成立しないそうで、場合によっては通常料金の何倍も取られることがあるそうだから客は必死なのです。お母さんのおかげでなんとか時間の打刻に成功したところにタイミング良く(悪く?)運転手が登場。早速ガイドブックのシベリウス公園のページを片手に「ここに行きたいんだけど、バス停が分からないから着いたら教えてくれ!」と迫るも運転手の返事は無し。うなずいたようにも見えたけど何しろ返事が無いので本当に伝わっているのかは疑問。返事くらいしろよ…まったく。ちなみに私がガイドブック片手に迫った理由は「シベリウス公園」を英語でなんと言うか分からなかったから。ガイドブックにあるのは「シベリウス公園」という日本語表記とフィンランド語での表記のみ。日本語が通じるわけないし、フィンランド語は読めない。ほとんど英語が通じる国なんだから、有名な観光地には英語名の表記があるとガイドブックとしては親切だと思いますです。

バスが出発して15分くらい経った頃、運転手はしきりに私のほうを振り向いてバスの左手を指差した。見ると木々が立ち並ぶ公園。あ、コレかぁ。おじちゃん、私の言うことを分かっていたのね。バス停で停まってくれて、本当は前乗り後降車のフィンランドバスのルールをとっぱらって私に一番近い扉を開けてくれた。「キートス!(フィンランド語で「ありがとう」)と言って降りると運転手はニッコリ笑ったけれど、結局一言も発しなかったところをみると英語を理解はするけど、話すことは出来ないタイプだったのかもしれないな。

【至上最大のデスマスク】
バス停から公園内部に続く小道を進むと途中保育所みたいなところがあった。保母さんがいて子供が山盛り。柵の中には一通りの遊具があったけれど建物はなかった。保育所というより公園内に設置された保育所専用の遊び場?確かにこの公園に子供を放したらどこに行くかわからないからね。便利なことをしてくれるんですね。

フと左を見ると向こう側に銀色に輝くものを発見!あれがこの公園のシンボル、パイプオルガンですね。近寄って見ると確かにデカイ。でももっと大きいものを想像していたので正直ちょっとだけガッカリ。(^^; そのかわりパイプオルガンの側にあるシベリウスのモニュメントは期待通りの恐ろしさで良かった。確かにこの国におけるシベリウスって有名だろうし、仮にもっとすごくて英雄視してるところがあったとしても…なんで公園にコレを置くかな?どう見ても“至上最大のデスマスク”ですものねぇ…。

デスマスクを堪能した後はガイドブックにもある湖(海?)へ行ってみることに。途中の小道で出会ったのはベンチに腰掛けた障害者の団体。そうか、この国は福祉国家としても有名でしたね。ちゃんと介護の人が人数分ついていてみんなで日向ぼっこをしているようだった。…その分税金高いんだよね。(^^;

ようやく湖に出るとボートが沢山あった。岸辺に行くと…なんか足場がヘン。岩場…というのが基本形なんだろうけど、その岩が埃のようなものに覆われていてよく見えないのだ。だから足場は相当に怪しい。気をつけないとズボッと足が埋まってそのままズルズルと水際に引き寄せられてしまうのだ。なんとか罠にはまらず水際に辿りつき、試しに手を入れてみる。つめた〜い!!さすが北欧。水の冷たさはアラン島以上。でもここにもアホがいるのです。遠くのほうで観光客と思しき男性グループがジーンズの裾を膝までまくって水の中に入っている。でもこの水の冷たさなのでやっぱり「ぎゃぁぁぁぁ〜っ!」という奇声が私のところまで聞こえてきた。…そこまでして入らないといけないんですか?(^^; しばらく岸辺を散策したところで公園内部に戻った。

うっそうと茂る林の中、人一人いない小道を歩く。まだ紅葉していない緑の葉の間から差す日差しはまぶしい。でも葉を通過して地上に注ぐ陽光は柔らかい。こういうところが都心からほんの15分しかかからないところにあるというのは良いもんです。良く考えたらヘルシンキの町ってすごく小さい。同じ首都でも東京はやっぱり大きいです。山手線圏内だけを「都心」と見たってデカイわ。中には日比谷公園や御苑のようなところもあるけれど、市街地に対する緑地の面積比でいえばヘルシンキは圧倒的に多い。でもここまで多いのものどか過ぎちゃってどうかと思うところもあるから、ダブリンってそういう意味では丁度良いバランスを保っている町なのかもしれない。ロンドンもゴミゴミしてる割に公園の数は多いですからね。そんなことを考えながら歩いていると1本のヘンな木を発見。あ“〜っ!!これって、ハッキネンが座っていた木だ!

【ハッキネンのファンじゃないんだけど…】
旅行前、帝国ホテル内にあるフィンランド政府観光庁を訪れたときのこと。置かれている様々なガイド本の中に混じって日本のF1雑誌が数誌おかれていたのです。つい眺めてみると確かにその号にはフィンランドが誇るF1ドライバー、ミカ・ハッキネンのインタビュー記事が。最近のものは持っているので置いといて、古いものを中心に見てみると中にハッキネンが出身地ヘルシンキを案内するという企画が。その中にもちろんこのシベリウス公園が登場していて、ここで撮ったハッキネンの写真が大写しに掲載されていたのです。その写真というのが、幹の根元からグニョ〜っと伸びる太い枝のある木、その横たわる枝に腰掛け微笑むハッキネンというもので、妙に印象に残っていたんですね。まさにその写真にあるような木が目の前に登場したわけです。

実際に見る木は思ったよりも高くて、一気にエイッと座れるようなものではない。ハッキネンくらいだと出きるのかもしれないけど、私には無理。せっかくだから私も座ってみようかなと思うも、ここへ来てまで木登りをするのもなぁ…そこまでするほどのファンじゃないから記念撮影くらいしておくかと写真に収める。するとこれまで誰も来なかった小道をベビーカーを押すお母さんが通りすぎようとするじゃないの。早速捕まえてシャッターを押してもらえるようお願いする。快く了承してくれたお母さんだけど、その顔には「なんでまたこんなところで…」というのがありありと浮かぶ。当然ですね、この木の意味を理解するのは日本人のしかも極僅かですから。(^^; ハッキネンファンに自慢して回るぞ〜。

そろそろ戻ろうとバス停に向かう途中で小道の脇から「グワッグワッ」という声が。覗いてみると池があって、鴨が沢山いた。そういえばこの公園で動物って見なかったわ…と道を反れて池へ行ってみる。私が近づくと鴨は益々大きな声で「グワッグワッ」。こっちも負けずに「グワッグワッ」と言ってやったら鴨は「グワッグワッ」といいながら近づいてきた。何か欲しいのかな?手持ちのお菓子を砕いて放ったら…食う食う。食うだけじゃなくて水面に浮いたかけらをつついて沈めて遊び始めた。試しに砕いた菓子を手に乗せてみると、1羽の雄鴨が水から上がって私の手から菓子を食べた。…慣れすぎじゃないの?大丈夫?(^^; 

鴨と別れてバス停に向かうと、バス停には地元の女の子とビジネスマンがバスを待っていた。5分後に遠くからバスが近づいてくるのが見えると…なんとこの2人、歩道の際に移動して身を乗り出して二人揃って手を挙げたのだ。行きのバスはターミナルから始発に乗ってしまったので分からなかったけど、この国ではバスに乗るときはバス停でただ待っているだけではダメらしい。「乗るよ〜!」と手を挙げて意思表示をしなくてはならないようだ。今度は切符の打刻もうまく行って一路市内へ。もう空港へいく時間だわ。

22/09/'98 HELSINKI

【早朝レッスン2】
今日も8:00起床。なんと健康的な生活!窓の外を見ると昨日とは打って変わった青空が広がっている。今日は温かいと良いな。早めに支度を済ませて昨晩文句タラタラ片付けた宿題片手に朝食のレストランへ。朝食メニューに変化は無く相変らずの寂しさ。そして肝心のあのエロ・ウェイターがいない。でもいないのはかえって好都合。いない間に朝食を済ませてしまえとばかりに簡素なメニューを片っ端からかっこんでいると…来たよ、エロ・ウェイター。うう〜む。こちらも覚悟を決めて宿題を渡そうと近づいて来た時に声をかけようとするも、なんと彼は思いきり私をシカトした。なんだと?!その態度はなんだ?!そっちがそーゆー態度ならこっちも気がね無く…と何事も無かったかのように食事を終え、宿題片手に部屋へ戻った。食後の一服を終えて、さぁチェックアウトする前に近所で買い物してこようかね、と思ったところで電話のベル。…ヤーな予感。日本からかかってくるわけはないし、このタイミングで電話をしてくるのなんかヤツしかおらん。宿題を預かっている以上無視するわけにもいかんかな、と仕方なく電話に出ると案の定「Hi !!」
さっきシカトしたヤツとは思えぬフレンドリーなエロ・ウェイターがご挨拶してきた。「これから宿題取りにそっちにいくから」というので慌てて断って私から出向くことに。本日二度目のレストランに到着すると満面の笑みを浮かべたヤツがお出迎えしてくれた。さっきのシカトの理由を問いただすと、なんでもあのとき私の後ろには彼のボスが座っていて朝食がてら彼らの仕事ぶりをチェックしていたとかで声はかけられなかったし、本当は私のためにエクストラ・メニューを用意していたけれどボスの手前出せなかった、とのこと。確かに偉そうな男性が一人座っていたのは覚えているけど…本当かね?エクストラ・メニューなんか結局出てこなかったんだし、今となってはいくらでも言えるだろ。胡散臭いなぁ。時間が無い事を説明して宿題のメモとペンを返すと「昨日見せてくれた本を見せてくれないかな?」。実は昨日面倒くさくなった私は持参していた日本語−英語の旅行用会話本を彼にちらっと見せて「こういう本をでかい本屋に行って探せ!」と言ったんだけど、そのときチラッとみたこの本が彼は気になっていたらしい。またしても部屋へ見に行くとか言い出すので断固拒否して本を取りに行く事に。嗚呼本日3度目のレストラン。これで最後にしてくれよ…本を片手にレストランに戻ると私の本を奪い取り彼はじっくり眺め始めた。あの…私冒頭に「時間が無い」と申し上げたはずですが…(^^; 「部屋にいく」という言葉をなかったことにしてやると、彼の日本語に対する熱意は本物のようにも思えたし、実際英語でもコミュニケート取りづらい日本人年輩者の団体を相手に毎朝トラブルを抱えているともなればある程度の日本語を知っていて損は無いだろうと思ったので、時間も時間だったし、私はこの会話本を彼にあげることにした。「この本にあるフレーズで日本語の発音の分からない部分はツアーガイドにでも聞いてくれ」と言うと彼はたいそう喜んでくれたが、ここで最後のリクエスト。「記念に本の後に何か一筆書いてくれ」。何を書けって?後日この本片手に言い寄られるであろうツアーガイドさんに注意を促す一言でも書いてやろうかと思ったけど、止めて無難に名前を書いてあげた。これでようやくエロ・ウェイターから開放。もう彼に会わずに済むということにこれだけホッするとは…よっぽど私にはイヤな体験だったのだなぁと実感。

【森の妖精カバからお手紙着いた♪】
さっ、気持ちを切り替えてお買い物へ!まずはホテルの地下にあるスーパーを見学。水とガムとチョコレートを購入。チョコレートといえばベルギーと思っているブランド嗜好のあなた、やっぱりチョコレートは日本でしょと思っている味覚の正しいあなたっ!フィンランドのチョコレートは美味いのです。おみやげ物として有名な「ゲイシャ・チョコレート」(なんで芸者なのかは不明)は食べなかったので分かりませんが、このホテルに着いたときにテーブルに置かれていたウェルカム・チョコレートを食べたとき…私は本当に驚きました。Fazerのミルクチョコレートは海外チョコレートにありがちなどぎつい甘さやざらつく食感が皆無、ホドホドの甘さと滑らかな舌触りで日本のチョコレートを除けば私はこれが一番好きと断言できる味でした。

次に向かったのはホテルに隣接する郵便局へ。ここでの目的は「ムーミンから手紙を貰おう!」。ここでしか行われていないサービスだそうで、申込みをすると後日ムーミンからお手紙をもらえるらしいのだ。さすがムーミンを売りにしているだけあって、この郵便局の売店でもムーミングッズはみつけられたけど、品揃えはやっぱりタンペレの図書館には敵わない。一通り見てみたけどほしいものは無いし、肝心のムーミンからの手紙申込みカウンターも見つからない。仕方ないのでレジのお姉ちゃんに聞いてみると、なんと申込み用紙はレジの中にあった。聞かないと出てこないものらしい。なんでも聞いてみるもんですねぇ。申込み用紙に名前と住所を書いて30マルカ(当時のレートで約450円)を払うだけで終了。とりあえず申しこんだけど…これってもしかしてフィンランド語で届いちゃったりするのだろうか?(^^; ま、いっか。それも一つの記念よ。

部屋へ戻って最終パッキングを済ませてチェックアウト。荷物を預けて、市内観光だ!チェックアウトの時に道を教わっていたので早速ヘルシンキの銀座とも言うべきブランド店の建ち並ぶエスプラナーディ通りへ。途中でガイドブックにも載っている「3人の鍛冶屋」なる彫刻を発見。欧州の国ってなんてことない街中にいきなり彫刻が立ってますね。同じ街中に佇む彫刻でも日本の御地蔵さんとは立っている理由が違うだろうし、ちょっと不思議。この「3人の鍛冶屋」もその程度の感想だったんだけど、とりあえず写真をパチリ。なんてったって私は一生懸命「市内観光中」なのだから。(^^;

スウェーデン劇場を左に入ったところに伸びているのが目的のエスプラナーディ通り。なかなかの大通りで中央分離帯は公園にもなっていた。せっかくだからと緑の中を抜けていくことにすると、公園入り口に鎮座するはカメ。なんで亀?通りの両側を見ながら緑の中を歩いていくと確かにマリメッコなどのフィンランド有数のブランド店が軒を連ねる予想通りの「ヘルシンキ銀座」。ただ、このときは通り沿いの建物を全面的に改装工事中だったこともあり、看板がちょっと見えづらい。公園から出て通りを歩いてみると、遠くから見る以上に知っている店や高級ブランド店が軒を連ねていた。その中から目的のアラビアの店を見つけて入って見る。アラビアの店といってもいっしょにイーッタラのガラス製品も一緒に置いてあった。チラシで見たもの以外にもいろんなデザインや食器が所狭しと並んでいるんだけど、いわゆる「かわいい♪」というものは少ない。どちらかと言うと「質実剛健」な印象を受ける商品の数々だ。そんな中から1つ気に入った食器を見つけたんだけど、なにしろこの国は免税システムの使えない国。カードでの払い戻しがこのときは出来なかったのだ。市内で免税で購入したものについては空港で現金化、もしくは空港売店で商品をさらに購入したときにその分を差し引くことができる、という2タイプしかない。現金化には手数料がかかるし、ここで免税でガッコリ買い物しても最後また空港で何か買わないとならないのだったら、全部空港でハナから免税で買えば良いわけでね。同じ壊れ物を買うのなら少しでも移動距離は少ない方が安心、ということもあって、ここで買わずに空港で買うことを決めて店を後にした。

【野菜を食べる小魚?】
エスプラナーディ通りを抜けるとそこはもう港。マーケットが開いていて結構賑わっていた。いままで木々に囲まれていた分気付かなかったけど、今日は日差しが強い。サングラスを持っていて良かった。日差しは強いし、昨日より確かに少しは温かいんだけど、日陰は寒い。9月のフィンランドは厚手のセーター必須です。マーケットは2つ併設されている形になっていて、手前は花屋さん中心。奥はいわゆる「何でもアリ」のマーケットで野菜はもちろん、おみやげ物や、カフェもある。さすが寒い国だけあってこの国でもセーターがおみやげ物として人気らしく、おばちゃん達が並んで各自編物をしながらセーター屋の番をしていた。中にはムーミンを編みこんだものもあってなかなかかわいらしい。でも着れないだろ、コレは。買わないよ〜ん。「日本では湿度の関係で割れることもあるので注意」と言われているトナカイの角細工屋も発見。買わないよ〜ん。観光地でよくみるサンタの動くボールペンも発見したけど、昨日タンペレでムーミンの動くボールペン買ったし、買わないよ〜ん。このマーケットで私の心を思いきり揺さぶったのはマーケット奥にあった手作りジュエリー店。シルバーだとこの国の「質実剛健」がデザインによく合っていて素敵なんだけど、アイルランドと違ってこの国の人はみなさんスリムらしい。(^^;

一通りマーケットを歩いたところで港の向こう側に目をやるとシリヤラインが留まっていた。フィンランドとノルウェイを往復しているこの豪華客船を見ることができるとは思っていなかった。この船、ノルウェイのフィヨルドとか回ってくれるらしいんですよね。崖好きとしては一度フィヨルドを生で見てみたいところだ。船に吸い寄せられるように港の際まで歩いてきてしまったようだ。周りを見渡すと若い女性の2人組が港のヘリに腰を下ろして話しこんでいた。こういう姿が絵になるんだなぁ…と感心して遠くからパチリ。(この写真は翌年の年賀状を飾った)似合わないのは重々承知の上で私も近くに腰を下ろして一休み。海の水は良く見ると決して青くは無い。でも遠めで見ると確かに青くて、建ち並ぶ白壁の建物と良く合う。ヘルシンキが「北欧の女神」なんて言われる所以らしい。このキレイな光景をみるとなんとなく分かる気がするけど、でも欲を言うならやっぱりシリアラインで海からこの街を見た方がより分かるような気がする。港の端っこには市政450年の看板が立っていた。この土台がまたしてもカメ。この街のシンボル?でも亀ってもっと南の海の生き物なんじゃないのかなぁ…。

小腹が空いてきたのでマーケット内のカフェで食事でも…と戻ってみるとどこも満員御礼。観光客も多いけど、地元民と思われる人も多数いた。カフェを諦めてテイクアウトの屋台飯を狙って歩くと鮭の1/4切り身グリルなどが700円ほどで売られているけど、これはデカすぎて飽きそう。他には小魚の揚げ物なんてのも見つけたけど、よく考えたら私は水を持っていなかった(朝スーパーで買った水は飛行機用にホテルに置いてきていた)し、港に座っている人は多いけれどご飯を食べながらの人はいなかったので諦めた。再度港に腰をかけて水面に目をやると、とっても仲の良い鴨のつがいが泳いでいた。その下には…うわぁ〜っ!さっき揚がっていたような小魚がウヨウヨしている。誰かが落としたレタスに食いついて、あっという間に食べちゃった。小魚も数が集まると強力です。すごい。…こんな話、昔国語の教科書になかったっけ?

21/09/'98 HELSINKI-TANPERE

【早朝レッスン】
8:00起床。ねむ〜い。でも腹が減っては寝てもいられず。4つ星ホテルの朝食とやらを試してみようじゃないの。ホテル最上階にあるレストランが朝食会場。…期待した私が悪かったよ。FINNAIRの食事の段階で諦めていたはずなのに。パン、ジュース、シリアル、青菜、人参、トマト、2種類のハム、チーズ、最後のコーヒー&紅茶。お見事なコンチネンタル。そしてどれも大して美味くない。特にトマトが異常にしょっぱい。人参なんかカッピカピだぁっ!レストランが10Fにあるので景色が良いのが唯一の救いで、窓際の席がキープできればヘルシンキの町を一望することが出来るのだ。これが無かったら泣きたいくらいの心境だった。

レストランに入ったときに「おはようございます」と日本語で声をかけてきたウェイターが食事中にまた話しかけてきた。曰く「このホテルには多いときで月に180人もの日本人がやって来ます。その多くは年輩の方で、何かトラブルが起こってもこちらが英語で話しかけても理解してもらえないし、彼らは日本語で捲くし立てるで、正直困っています。我々もプロとしてそういう状況にも対応すべく日本語を勉強したいと常々思っているのですが、ここ(フィンランド)ではそういう機関もありません。あなたは英語が出来るようですから、お時間があるようでしたら是非協力してもらえないでしょうか」どうやらパックツアーの常宿らしく、訪れる日本人とトラブルになっている点というのが「日本人はやたら早起きで決められた朝食の時間帯を守らない。まだ準備中だから待ってほしいのにズカズカ入って来る」というものなんだそうだ。う〜む、それは思いきり想像しやすい光景。(^^; 面白い機会だと思うし、やってみたいんだけど私も短い滞在なのでそんなに時間は無い、ということで「食事しながらで良いのなら」と条件付OKをだした。するとウェイターは仕事そっちのけで(いいのか?)早速目の前に座りこみ、いくつかの英語のフレーズを日本語に訳して欲しいとメモをとりだした。食事が終わったところでこの日のレッスンは終了。私も出かけなくてはならないし、彼も仕事に戻った。

部屋に戻ってすぐにドアベルが鳴った。お客が来るはずもなく、不思議に思いながら覗き窓を覗くと…げっ、あのウェイターだ。後をつけてきたのか?!仕方なくドアを開けると「仕事終わったからもっと教えてくれ。部屋に入れてくれ」とのこと。冗談じゃないっ!あんまりうるさいんで「覚えたいフレーズがあるなら、今ここで書きなさい。明日の朝食までに訳しておいてやるから。私は出かけたいんだ、帰れっ!!」と怒鳴って黙らし追い返した。レストランで聞いた話は真面目な話だったのに、従業員が部屋までつけてきたとあってはホテルの品位が問われるぞ。おまけに「部屋に入れてくれ」ってストレートに言ったくらいで、もう下心見え見え。4つ星ホテルの格式もここに崩壊。

思いのほか彼に時間を取られてしまい、予定より遅く駅に向かうと案の定タンペレ行きの電車は今まさにでたところだった。くそー。しかも次の電車は1時間後。くっそー。駅で待つのも手持ち無沙汰なので近所を見て回ってみようと駅を出る。まず銀行が目に入ったのでどうせ時間があるんだしと入ってみたら、えらい待たされることになった。窓口に一人しかいないおばちゃんの手際がエライ悪いのだ。もう朝からホントについてない。ここで30分もかかってしまった。銀行と同じビルの中にあるスーパーを覗くと、さすがキシリトールの国。歯磨き粉や歯ブラシはかなり安価です。やっぱ歯は大事にしてるのね。でも日本にある「旅行セット」のようなものは皆無だった。この国の皆さんはバラで持ち歩くのかな?とりあえずお土産用に歯磨き粉を大量購入し、一旦部屋に荷物を置いてから再度駅へ向かった。

【電車でGO!】
電車を見ると…あれ?「ロバニエミ行き」って表示だ。これで良いのかな?駅員さんを捕まえて確認するとただ「OK! OK!」という言葉だけが返って来た。大丈夫?(^^; とりあえずここは信じることにして乗る車両を選び出す。基本的にどこに乗っても良いらしいんだけど、一部動物の同伴可能な車両というのもあるのだ。おかげでホームには盲導犬以外でも犬を連れた客が多く、また同伴可能な車両は混雑しているようなので人間様用の車両の中から比較的空いているところをに着席。フィンランドの電車は夏季はフィンランド語と英語のアナウンスがあるけど9月下旬にもなると英語アナウンスは無くなるとのことだったけど、このときは英語のアナウンスがまだあった。おかげで半信半疑で乗ったこの電車がタンペレ経由のロバニエミ行きということがはっきりしたので安心できた。車窓からの景色はのどか。同じのどかでもアイルランドと違うのは建物。都市の建物はどれも角張っているのだ。ビルが角張っているのは当然なんだけど、民家もなんだか四角形。それが整然と並んでいるので幾何学模様を見ているかのよう。ちょっと無機質な感じすらする。ロシアに治められていたというからこれが元共産圏らしいところなのかな?打って変わって田舎に来ると民家がかわいい。この辺はホッとするところかも。私の目の前に座った兄ちゃんはほとんど窓に目をやることも無く黙々と読書。何も持っていない私は手持ち無沙汰になって、試しに車内トイレを利用してみることに。結構キレイ。匂いもしない。でもどうやら線路に撒かれている雰囲気だ。フィンランドでは間違っても映画「STAND BY ME」をやっちゃいけない。冬にやると間違い無く死ぬし。(^^; 

ヘルシンキ中央駅を出発してから2時間後、電車はタンペレに到着した。ホームに降り立ったまでは良いけど、アイルランドや日本と違って標識に英語表記がないので、私には出口すら分からない。人の流れに沿って歩いてみるとなんとか駅を出ることが出来た。あとは地図が頼りだ。出口正面から伸びる一本道をひたすら歩く。しばらく行くと水路が見えた。周りは公園になっていて花壇には色とりどりの花が咲き誇っていた。でもなーんか無機質なんだよね。ハートウォーミングなガーデニングという意味ではやはりアイルランドの方が上。これが贔屓目ってヤツかな?そんなことを考えながらも先を急ぐ。人の数も減ってきてなんだか街のハズレに来たって感じ。道を間違ったか?と周囲を見回してみると教会が目に入った。おっ、あってるじゃん。すぐ横にあるのは最初の目的地、市立図書館だった。

ガイドブックには「図書館と言ってもキジをモデルとしたちょっと変わった建物」とかかれていたけど、実際見るとキジというよりデンデン虫の方がいくらか近いような。中に入ってみると図書館のくせして係員が4人も常駐する大きなインフォメーションがお出迎え。普通の市立図書館にはありえないでしょ。なんでこんなもんがあるのか、なんで私が図書館なんぞに行ったかというと、ここは「ムーミン博物館」を併設しているのだ。トゥルクのムーミンテーマパークが閉館している以上、ムーミンを見るにはここに来るしかなかったのだ。とりあえずインフォメーションに頼らず建物を見学…といってもインフォメーションがある以外はまったくフツーの図書館で、ムーミン博物館の場所がわからない。仕方なく戻って係員に場所を尋ねた。「ソコの隅の階段を降りてすぐです」と言われたとおり進むけど、この階段、真っ暗。明かりもないのだ。怖いよ…(注:「暗い」「狭い」「高い」の3項目の内、2項目該当すると私は動けなくなります)でもムーミンに会うためだけにわざわざこんなとこまで来たのだから、と頑張って進む。でも人はいない。そんなに流行ってないんですかね?もういい加減不安になったので、また戻って再度ムーミンについて聞いてみると「今日は月曜だから休館日なのよ」。がぁ〜んっ!!調べなかった私もいけないが、最初に聞いたときに教えてくれたっていいじゃん!!「でもお土産屋は開いているから興味があるならそっちに行くといいですよ」と土産屋の場所を教えてくれたので、行ってみることに。さすが閉館日だけあって客は私一人。でもここの品揃えは素晴らしいくタオルやネクタイ、靴下、おもちゃ…どれももちろんムーミンでとってもラブリー♪本は各国の言葉に訳されて同じ本の「○○語版」というのがずらりと取り揃えられていた。ここで笑っちゃったのは携帯電話ケース。日本語の本も見かけなかったというのにこの商品にだけは日本語で「どんなタイプの電話機にも使えます」というメモがついていたのだ。日本人と携帯電話のイメージって強いのかな?フィンランドといえばNOKIAでよっぽど日本なんかより進んだ携帯電話大国なのに。ここでごっそり買いこんで図書館を後にした。

【世界のキオスク】
図書館の目の前にはなんとアイリッシュパブがあった。アランセーターをもってしても寒く感じるくらいなのでここはパブで一息入れてから展望台まで行くかどうかを考えることにしよう。客もまばらな店内の表示は全てフィンランド語。バーテンを捕まえてギネスがあるかどうか聞いてみる。「すまんね、瓶しかないんだ」えええっ?アイリッシュパブにして瓶ギネスですか?落胆の色がモロにでちゃったのか、バーテンのおじさんは「このDublinersならドラフトだよ」と勧めてくれた。せっかくだからとそれとツマミにビスケットをもらうことに。地図をだし、展望台の位置を確認すると…相当かかりそうだ。行けないことも無いけれど、帰りの電車の時刻表を見ると19:00を過ぎると電車の本数が減って昨夜の彼のように寒空の中待たされる事になりそう。既に寒いのに遅くなれば益々寒くなる。おまけに元来の高所恐怖症…というわけで残念だけど展望台は諦めることにした。考えている内にフとカウンター内部を覗くとなんとマーフィーズの瓶が!展望台も諦めた事だしとマーフィーズももらうことに。Dublinersはスタウトといいながらもコクよりキレが売りの黒ビールだったのだ。17:30を回り、会社帰りの客が集まり始めた店内、みなさんが飲んでいるのはFoster。アイリッシュパブまで来てそれですか?勿体無いような…と思ったところで、私のほうがよっぽどもったいないことしているのに気付いた。フィンランドまで来ておきながらまだアイルランドにこだわっているのだから。

パブを出る頃にはお腹はタプタプ、足は千鳥足。すきっ腹に2杯飲んだのが意外と効いている。駅へ続く道にある店を眺めてみると実に多種多様。文房具屋でキレイなカエデ柄の便箋を見つけたり、マクドナルドになんだか心和んだり、ラーメン屋を発見して驚いたり。デパートを見つけたので中に入ってみると…日本ではフツー入り口にハンカチや傘なんかの小物が売られているでしょ。フィンランドのデパートの入り口にあるのはキオスクなのです。スナック菓子や雑誌類を置いている、あの駅のキオスクが規模を大きくして設置されているのです。便利なようなそうでないような…(^^; ここでF1 Racingのフィンランド語版を発見し、読めないけど記念に購入。その他駅前の両替屋で両替を済ませ(なにしろヘルシンキは時間がかかるのでね)、隣の本屋で偶然タンペレのポストカードを発見したので展望台に行けなかった代わりに購入。駅に着くも次の電車は30分後。仕方なく駅構内をブラブラ歩く。中央駅もそうだけど、この国の鉄道システムでは駅に改札はないので、乗客はノーチェックでホームまで行くことができる。(改札は車内で車掌が行う) その分駅のトイレを利用する際には防犯の意味と施設利用料の意味から料金を取るというシステムになっているのです。駅のキオスクにも立ち寄ってみる。品揃えはデパート・キオスクの方が当然上。でもここで一際目をひくのがガムスタンド。日本のロッテの棚の比ではないのだ。さすがキシリトールの国、ガムの種類は豊富。妙に納得しながら、キオスクを後にしてホームへ向かうと、電車が早め

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