あと一歩上を目指す設計事務所所長の毎日

優しく穏やかな語り口で暴言を吐く。あっちのブログはその路線にします。

建築基準法改正

[ リスト | 詳細 ]

今頃になって、経済アナリストとかいう人達が、不況になるとか騒いでいますが、当ブログでは7/6の時点で「国交省の政策ミスによる不況が起こる!」という予言をしていました(笑)設計屋なら誰でも分かってた事ですけど。
記事検索
検索

全4ページ

[1] [2] [3] [4]

[ 前のページ | 次のページ ]

昨年出来たばかりの検査機関ですが、都心にあった本社から撤退し、町田支店(町田駅から10分)に統合だそうです。

どことは書きませんが

<旧本社>     東京都中央区八重洲一丁目6番2号 八重洲一丁目ビル5F
<新本社>     東京都町田市中町一丁目28番1号 菊正ビル201号


今回の被害のせいで日本の法人税収は、相当落ち込む筈です。所得税収も。


そのお金があれば、薬害事件の被害者を救済するお金とかも出ると思う。自殺しないといけなくなる経営者も減らせると思う。
そういった意味で、今回、自らの利益を追求するために無謀な政策を作った官僚達は、経済的に国民を追い詰めただけではなく、生命の安全も奪っていると思う。
官僚達の中にも、優秀な若い人達はいる筈。立ち上がって欲しいなあ、と思う。


ちなみに、大分前になりますが、高級官僚と呼ばれる職に就く友人から聞いた話。彼がまだ新人だった頃の話です。
「民間企業に打合わせに行ったら12時を回ってしまった。民間企業から食事が出されたが、それは、とても豪勢な物だった。自分達は、一回1500円以上の食事をご馳走になる時には、事前に申請しないといけないのに、予定外の事なので、当然、申請をしていなかった。自分は規則を破る事が出来ず、食事に箸を付けなかったのだけど、一緒にいった10数人の仲間はみんな食べてた。俺、融通が聞かないのかな。」

その時私は、勿論、こう答えました。
「お前みたいな奴に日本を動かして欲しいよ、でも、そういう人間は出世しにくいんだろうな。」

予想に反して、昨年会った時、友人は30代とは思えない程の地位にまで出世してました。
変わってしまった様には見えなかったのですが、変わってしまったのか。それとも、省庁が少しは変わりつつあるのか・・・。

今日のニュースより

「11月の倒産件数、前年比20%増・改正建築基準法が影響」
だそうです。

国交省の大臣は、「法改正を温かい目で見守っていて欲しい」と言ったそうです。今、日経アーキテクチュアのコメント欄では非難の嵐が巻き起こっていますが、こんな事も、一般の方々にはきっと伝わっていない事なのだと思います。

去年と比べて、今月は150件くらい、倒産が増えた様です。
今月1ヶ月で、人災とも言える様な「不備だらけの法改正」のせいで、150件で働いていたであろう人1000人以上が職を失い、取引先数百社が不渡り手形をつかみ、連鎖倒産して行く所もあるでしょう。
確認申請が4ヶ月位ストップしましたから、4ヶ月程度、この状況が続くと思います。


相当数の家庭、国民が悲惨な目にあい、それらの人々の消費は極限まで落ち込む筈です。
それ以外にも、原油高などもあり、各種保険はどんどん新設されるは、増税されるは、消費税も上がるかもしれないという。


今、このタイミングで絶対にやってはならないのは、法律の運用ミスだったのだ、と、改めて思い知らされた建築基準法改正問題。

現在、国土交通省は、適合判定物件を見る人間を二人から一人に減らす、とか、骨抜き案を出し始めています。

適合判定員の試験をした時、構造を専門にしている設計者達が受けて、合格率は40%でした。本試験と同じ様な内容の再試験をして、能力の無い者を強引に追加合格させて、確保した適合判定員達。半分は、能力の無い人間がやっています。

それでも、適合判定員が二人でチェックすれば、一人は有能な人かもしれない。
それを一人のチェックで済ます様になってしまったら、何の意味も無くなってしまいます。偽装物件も2、3回申請し続ければいつか通ってしまうと思います。

国土交通省の役人が欲しかったのは、天下り先であって、その機関が国民の財産を守るために正しいチェックをするかどうかなんて、興味は無かったのですよ・・・。

日経アーキテクチュアより

「民間の指定確認検査機関のアテストアーキ(神戸市)は、11月末で確認検査業務を廃業すると決めた。」

だそうです。

どうして、検査機関は収入も無いのに営業を何ヶ月も続けていられるのだろう、と思っていましたが、倒産第一号が
出た様です。(正確には廃業なので、資本金で清算出来るのかも)

確認検査機関と設計事務所が、最初にダメージを受けました。

次は、工事業者、その次は販売業者に影響が出るはずです。

天下りが数人入っている様な、そこそこ大きいゼネコンが1社潰れてくれれば、国も反省してくれると思うので、
一刻も早くその日が来るのを望みます。

なんとか、1つ受け付けて貰えました。木造3階建て物件。8月の初めに預かって貰って約2ヶ月、長かった・・・。
共同住宅で、高低差と擁壁があって、道路は階段状で、それなのに、天空率で道路斜線2方向の緩和を受けている、という
「何故、一番厳しいこの時期に出した?!」と言われそうな物件。本当に「なんとか」受付までこぎつけました。

でも、新法では、受付後に何かミスが見付かると、不許可で突き返されます。申請料7万円強は戻って来ません。
そんな訳で、今現在、人生で始めて「7万円もの掛け金でギャンブルをしている」状況です。賭けに勝って得られるものは、
通常業務がなんとか前に進むだけ。辛い、辛過ぎる・・・。


でも、ほぼ同時期に別の機関に出した、何も難しくもない木造3階建一戸建ての物件は、未だ、受付がされません。
その機関では、申請書を預かって見てくれて、訂正の指示をくれたのですが、訂正しても、その後、何も見てくれて
いない。おかしいので聞いてみると、「最初に見た担当者が異動になったので、担当者が変わりました。同じ様な物件が
20件以上あるので、順々に見ていますが、1日1件しか見る事が出来ません。」ということで、

預かって貰ってから、訂正の指摘が来るまで、1ヶ月!
指示された通りに訂正しても、その後、2週間位放置されています!

そして、その訂正内容というのが、国交省の緩和によって、今ではほとんど不要なものになっている!!!


担当者がこの時期に20以上もの物件を途中まで見て、異動するなんてあり得ない訳ですから、多分、辞めてしまったの
でしょう。今回の事件の責任は、全て国交省の役人のせいなのですが、でも、事情を知らない不動産会社からは確認検査
機関の担当者に向けて、相当な圧力があったと思われます。

今後、天下り予定の役人以外の全ての人間を不幸にした今回の事件。


ちなみに、難しい物件を受け付けてくれた検査機関の確認申請料は、まだ受付されていない検査機関の約3倍。
業務を真面目に行なう為の最低限の費用というものは、必要なんだ、と改めて思わされました。
確認検査機関の手数料も、これまで安過ぎましたからね。

設計も検査も妥当な報酬を頂いて、安全確実なものを提供出来る業界にならないといけないのですが、大手住宅メーカー
が「設計費無料」などという売り文句を使う限り、建築の正常化はまだまだ先です。

法改正の功罪?!

さて、そろそろ、建築基準法改正の良い所と悪い所が分かって来たので、まとめてみました。(法改正から3ヶ月も経ったというのにのんきな・・・)

良い所

1.国土交通省の役人の天下り先が増えた(新しい機関が出来た!)・・・って、これは私が喜ぶことじゃない。
2.概ね8階建〜15階建ての建物で、デタラメな構造計算書を作る設計者が多々いたが、これらの物件に対して
  外部の人間がチェックする機会が増えた。
3.図面の整合性のチェックに設計者が時間を掛ける様になり、確認申請後にミスを見付けて変更申請を出す、と
  いう事が無くなった。(これまでは、建築確認申請の段階でミスがあっても、施工者と設計者が打合わせを
  する時に間違いに気付いて、変更申請で直していたので、大抵は実害は無かった)

悪い所

1.確認申請の審査方法を決めずに、法を施行してしまった。施行後2ヶ月経っても、まだ、審査方法等のやり方が
  二転三転して公表されている。このため、設計も審査も出来ず、建築が数ヶ月止まってしまっている。
2.新法対応の構造計算ソフトを利用した物件に対しては、審査を省略出来る様にしてしまった。ソフトのバグを
  悪用すれば、これまで以上に偽装がやり易くなる可能性がある。ちなみに、新法対応ソフトはまだ1個も発売
  されておらず、この、バグの悪用の可能性が、ソフトを発売出来ない理由の一つである様だ。
3.アルミサッシ等、様々な製品について、それが本当に「防火設備」なのか、など、メーカーが大臣認定を受けた
  時の証明書類を全部付けさせる様に義務付けた。この事で、大量のコピー紙を消費する事になったが、これらは
  現場検査の際に、製品に付いているシールを検査すれば済む話。
4.確認申請後の図面訂正を認めなくなった。この事により、些細なミスであっても、不許可として申請をやり直し
  させられる事になってしまった。ジェット機よりも部品点数が多いとも言われる建築物において、構造耐力上、
  法規上、重要でない事までミスなく作図する事は極めて難しく、現実的ではない。
5.プレハブ住宅メーカーは大臣認定を取っているため、確認申請の内容はほとんどノーチェックで下りるのに対し、
  注文住宅や建売住宅の審査だけが厳しくなってしまった。そのため、大手住宅メーカーの受ける被害が軽微なのに
  対し、中小の地場工務店、地場ゼネコンの被害が大きい。

全ての資料が揃ってからの改正であれば、まあ、良い法律だったと思います。
国土交通省も、自分達が何をしてしまったか、最近、ようやく分かって来た様です。若干、厳しさが緩和されつつ
あります。おそらく、建設業界の被る被害額は、3ヶ月分程度、となりそうです。この3ヶ月が景気の悪循環の
引き金にならなければ良いと思っていますが、ある程度は淘汰がありそうです。
工事業者の方は、これから悲惨な状況が来ます。今すぐ、金融機関等に3ヶ月程度の運転資金が借りれるかの打診を
お薦めします。

全4ページ

[1] [2] [3] [4]

[ 前のページ | 次のページ ]


.
mukaicom
mukaicom
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

最新の画像つき記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事