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先週関東も入梅して、今日は朝から梅雨空です。この季節に歌いたい曲の筆頭にあげるのは、なんと言ってもこの曲《雨降りお月、雲の陰》です。 野口雨情(作詞)中山晋平(作曲)のコンビによる名曲中の名曲。野口雨情の生家は、私の生まれた日立市から車で1時間弱のところにあり、何度か訪れたことがあります。 さてこの曲、現在の1番と2番はじつは別々に作詞作曲されたものでした。 1番(とされている)部分は《雨降りお月》という題名で、1925年(T14)1月に発表されたのですが、作曲者である中山晋平氏の提案により、このとき曲の題名は《雨降りお月さん》と改名されました。つまり《雨降りお月さん》は、1番のみの曲だったわけです。以下に示すメロディー譜(著作権消滅)が《雨降りお月さん》です。(オリジナルキーはCですが、高齢者の音域に合わせてAに移調しております) ところが、この詩が大好評だったために、同じシリーズ(?)として同年3月に《雲の陰》という題名で続編を発表したのだそうです(この辺の経緯には色々説があるようですが)。こちらもさっそく中山晋平氏によってメロディーが作られたのですが、この時、前作の《雨降りお月さん》と《雲の陰》を合わせてしまおう、、ということになり、2つ合わせたほうの曲を《雨降りお月》として発表しました。以下に示すメロディー譜(著作権消滅)が《雲の陰》です。 私は、野口雨情さんのお孫さん(不二子さん)からお話を伺って、この事実を大切に後の人たちへ伝えて行きたいと思いました。老人ホームでも、高齢者サロンでも、病棟コンサートでも、この曲を演奏するときは、簡単にこの事実をお話させていただき、1番のメロディーだけを使用する際には《雨降りお月さん》と記述するようにして、ところによって「1番のみ」「1番2番を1番のメロディーで」使用します。そして《雨降りお月》または《雨降りお月、雲の陰》という題名で使用する場合は、2番(とされている)部分を、あとから作曲された《雲の陰》のメロディーで演奏します。 土地柄(野口雨情の生家が近い)の所為かもしれませんが、私が行っている老人ホームと高齢者サロンでは、毎年この1番《雨降りお月さん》と2番《雲の陰》を完全な形で歌っており、70歳後半以上にしっかり歌えるかたが多いのは、発表当時のメロディーが記憶に残っているからと思われます。 現在出版されている楽譜の多くが完全版ではないことは、とても残念なことだと思います。たった一曲の歌にも歴史がある。音楽療法でこの曲を使用される方は、ぜひとも完全版のほうも一度ご覧頂けることを願って已みません。 |

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