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認知症は「記銘力障害」と「記憶力障害」から始まる・・・ 歳をとれば大抵の人は「新しいことを覚えるのが苦手」(=記銘力の低下)になり「物忘れ(しっかり覚えていたはずのことが思い出せない)」(=記憶力の低下)が気になり出したりします。かく言う私も50代前半ですが、記銘力も記憶力も相当に衰えてきていることを実感します。 私が伺っている介護予防のための高齢者サロンのメンバーさんは、70歳代後半〜80歳代が多いのですが、皆さんたいへんお元気で好奇心旺盛!療法的音楽活動の他に、健康体操、絵手紙、手芸、踊りなどなど、毎週午前午後別メニューでカリキュラムが組まれ、さながら(言葉は悪いですが)老人学級のようです。 そんなお元気な皆さんでもやはり脳の老化現象は始まっており、そのことをたいへん気にしたメンバーのお一人が、巷で流行りの「脳トレーニング」の計算や音読などを持ってきて、講師のいない空き時間に皆さんでやっていた時期がありました。 しかしこれが思いのほか不評(高齢者は新しいものを受け入れるのが難しい)で、ある日何かよい方法はないか、、と相談されて手に入れたのがこれ↓「尋常小学校国語読本」。 昔を懐かしみながら、音読、速読、逆読、などの「海馬脳」に刺激を与えるトレーニングができる。新しいものに拒絶反応を示した数名の80歳代のメンバーさんが、最初の数ページをスラスラと暗記して、今まで聞いたこともないような大きな通るお声で、まるで競うように音読された様は、その瞬間に80年近い時空を超えて小学1年生に戻ってしまったかのようで、微笑ましいものがありました。 後日、特養のみなさんにもお見せしたのですが、認知症の初期状態のかたでも、やはり最初の数ページを暗記されていて、表紙をお見せしただけでスラスラと暗唱されてしまうのです。記憶障害が始まっても、古い記憶は残っている。その古い記憶を呼び覚ますことで、衰えた海馬脳が刺激され、脳が活性化する。そして、もっとも着目したい点は、それ(覚えていたこと)が自信となって、抑うつ状態が改善され、その後の活動への参加が積極的になったことでした。 80歳代後半に差し掛かったお年寄りが小学1年生のときの国語の教科書の文章を覚えている・・・情報量の少なかった時代だからこそ、初めて開いた国語の教科書が鮮明に記憶されているのか???なんとなく薄っすらとしか覚えていない私には、ちょっとした驚きでした。。 |
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