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尼崎事故の調査報告書がでました。日勤教育や時間にゆとりの無いダイヤが原因だったといっているようです。また新型ATSの設置遅れがなければ、事故は起こらなかったとも言っているようです。
今後この報告が出たのを踏まえて、JR西日本は犠牲者の遺族に原因は何だったのかを説明するといっているようですが、どんなものになるのでしょうか。
これまでの報道から伝え聞くところでは、日勤教育、ダイヤ、ATSなどいずれも原因ではないとJR西日本では考えているようです。先日のダイヤ改正で元の余裕の無いダイヤに戻したということですし、ATSも速度超過でカーブにさしかかることは、想定外で事故の原因ではないといっているようです。
一人の運転手のたまたま犯した、個人ミスにすべてをかぶせる積りでしょうか。
平成3年の信楽高原鉄道での事故で、裁判の結果双方に過失があったと、判決があったにもかかわらず、いまだにJR西日本は被害者に対し責任を認めておらず、従って謝罪もしていないということが思い出されます。自分がかって運営していた鉄道を採算が取れないからと、小さな第三セクターに譲り渡し、そこに乗り入れているのです。技術力も、運営体制も大人と赤子ほども違う会社と分かって乗り入れながら、そこで起こったことを自分の責任と考えていないようです。
メーカーでも製品の一部や、ある工程を外注することがあります。そんなときメーカーは自分のノウハウを出して、外注先の品質が自社の品質レベルと同等になるように指導します。時には指導のため常駐さえします。そして顧客に対しては全責任を取ります。決して外注先が悪かったなどとは言いません。
鉄道会社間の責任の持ち方には契約で決めた責任範囲があるのは当然ですが、こと乗客に関してはすべてが切符を売って乗せているJR西日本にあるはずです。
信楽高原鉄道の事故後に現場を訪れた当時の社長をテレビが写していたのを、見ましたが、外套を着たままポケットに手を突っ込んで、うちはもらい事故だといわんばかりの態度だったことを思い出します。
乗り入れた先の会社が悪い、運転手の個人ミスだ、だけで片付けているのでは、また事故は起こるでしょう。日勤教育、余裕の無いダイヤ、ATSといった安全施設の遅れ、こういったことは、幹部の責任を外に求めることに結果として発生しているのではないでしょうか。そしてこれらが重なったときに事故が起きたのです。せめてメーカー並みの責任意識をもってもらいたいものです。
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