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代理出産のニュースが最近二件ありました。臓器移植で自分の臓器を売ったニュースもありました。技術が進むとその技術に社会が振り回されてしまいます。そんな技術が無かったころはあきらめていたことが、できると聞いた以上なんとしてもと思うのが人情でしょう。子どもがない人がなんとしても子どもを欲しい。臓器移植をすれば助からないと思った命が助かる。わらをもすがる思いで最先端医療を試みることを非難することはできません。
ダイナマイトが発明されたときその破壊力から、戦争に用いられたときの惨禍を予測し、平和な用途に用いられるようノーベル賞が創設されましたが、いまだに解決していません。
核エネルギーは平和産業に用いられる以前に科学者が率先して兵器をつくり、戦争に用いました。そして不拡散体制と称して、核を持っている国が、持たない国に持つことを非難するというおかしなことが起きています。つまり既成事実でもってごり押しをするということの不合理さに地球上の誰もがさらされているということです。
代理出産でいえば、生まれてきた子どもには責任はありません。そのことの当否は、そこに子どもがいるという事実の前には、議論のしようもありません。厚生労働大臣が法整備をしなければならないと言い出しています。これは核保有の事実を持って自分の主張を通そうとすることと、やりかたにおいては変わらないのではないでしょうか。生命倫理については私にはどこまがよくてどこからが問題なのかよく分からないのですが、自然というのもにあまり手を加えては、後で取り返しがつかないことになりはせぬかと、漠然とした不安を覚えます。
最近二足歩行をはじめ各種のロボットが開発され、介護、危険作業、災害救助といろんな用途で期待されているというニュースを見ます。わたしは良い面だけが報道されていてその裏にある危うさが忘れられているような気がしてなりません。
たとえば人口知能を備えたロボットで軍隊を作ったらどういうことになるのでしょうか。自動車の生産ラインのようなラインで作ればあっという間に数十万のロボット軍が出来てしまいます。反撃してもロボットが壊れるだけです。いってみてば兵馬踊がいっせいに動き出すようなものです。
また災害救助ロボットも犯罪者の手に渡ればわずかなすきまから入り込んで、遠隔操作で破壊の限りを尽くすことになります。介護ロボットも知能が高度になればなるほど犯罪者の手に渡ったときは危険です。
便利なパソコンもあっという間にコンピュータウイルスに汚染され、ハッカーの意のままに操られたというのは既に経験済みです。ロボットの知能が犯罪者の都合のよいように書き換えられる可能性は十分あると見なければなりません。
ブルドーザやパワーショベルで銀行の自動支払い機を壊したり、持ち去ったりする事件がありましたが、ロボットが家庭に入り込んだ暁にはもっと危険なことになりはしないでしょうか。
むかし鉄腕アトムかなにかの漫画でロボットが自分たちの権利を人に対して主張するというのがありました。ロボットは人に従わなければならないというルールがあってことなきを得るというストーリでしたが、問題はどの人に従うかということです。これからますます知能は高度化し、力も強くなり、またエネルギー源も燃料電池などで強力になっていくことは間違いありません。
新しい技術が起こったとき、それをどう使いこなし、そのマイナス面を出来るだけ小さくするということを人類の英知で克服しなければなりません。既成事実でごり押しされないように、今からの備えが必要ではないでしょうか。
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