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私は現役のころテレビ中継曲の仕事をしていた関係もあり地方に出かけることがちょくちょくありました。その時の楽しみの一つに食べたり飲んだりすることがありました。
わたしはその土地の食べ物を、その土地の酒でいただくのが最もおいしいと思っておりましたので土地土地の食べ物を頂きました。北海道のとれたてアスパラガスとビール、秋田のきりたんぽ、仙台や広島のかき、静岡のさくらえびやしらすと日本酒、熊本の馬刺しと球磨焼酎、鹿児島のさつまあげと芋焼酎、石垣島のパイナップルと泡盛。
土地によって多少たべかたに違いはあってもそんなに大きくは違いません。たとえばかきで言えば酢で食べる、フライにする、鍋にするといったところです。ところが鰻は大きく違います。蒲焼にするのに腹から割くか、背から割くかとか一旦蒸すか、白焼きにするかといった調理法の違いもそれぞれの地方であるようですが、蒲焼になったものの食べ方が三通りあるということです。
関東でも関西でもうな重やうな丼というのが一般的な食べ方のようですが、名古屋に行くと「ひつまむし」という食べ方があり、福岡へ行くと「せいろむし」という食べ方があります。
「ひつまむし」というのはおひつにほぐした蒲焼とごはんがまぜられて出てきて、わさび、ネギ、海苔が薬味として添えられ、それにたっぷりのお茶がはいったどびんとともに出てきます。はじめは鰻まぜご飯をちゃわんによそってそのまま食べ、次はネギ、のりの薬味をのせていただきます。3杯目ぐらいになると今度はお茶漬けにしてわさびを添えていただきます。この食べ方は薬味があること、お茶漬けにするという変化があることでとてもおいしくいただけます。お茶漬けに添えるわさびも乙なものです。
「せいろむし」は会社にいたころ柳川出身の人が柳川に行ったら是非「せいろむし」をとすすめてくれました。しらきの箱に、ごはん、蒲焼、ごはん、蒲焼、と四層になったものをせいろにいれて蒸してあるのです。ごはんにうなぎの味と香りがしっかりしみこんで、うな重に無い味わいです。柳川だけでなく筑後川周辺のうなぎやさんでもこれをやっているようです。わたしは筑後大堰のすぐ近くのうなぎやさんでいただきました。
名古屋や福岡へいかれる機会があれば是非お試し下さい。
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