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柏崎刈羽原発の地震被害を心配して来日を取りやめたサッカーチームがあると聞きます。おそらくチェルノブイリ事故のような大被害が発生したものと、受け止めたのではないでしょうか。
正しい報道とは何を指すのでしょうか。チェルノブイリのときのように隠せというのではありません。全部真実をありのまま報道することも勿論必要です。起こったことを正確に伝えるということのなかには、ことの軽重を判断しそれにふさわしい重みを付けて報道することも含まれるのではないでしょうか。
原子炉の被害で最も恐れるのは、炉心溶融といた核反応が制御出来ない状態になって、放射線物質が大量に飛び散ることです。チェルノブイリはこれが起きたと思われます。この場合は広い範囲の避難も必要になり、全報道機関の協力も必要となります。今回電力会社や国の対策が後手にまわったといっていますが、そんなに後手とは思いません。報道機関が事の軽重を判断せずにからさわぎしたただけではありませんか。
一刻を争う事態であれば電力会社も国も即刻動いたことと思います。変圧器の火災の鎮火に2時間もかかって、その煙を見た住民が不安を覚えたということも、2時間も掛かったこと事態は良いことではありませんが、それはそれとして、報道機関としてして住民の不安をやわらげるために、本質的な放射能汚染とは関係のない火災であると伝えることが出来なかったのでしょうか。
被害を受け、直ちに全施設の状況をしらべ、その影響を評価し、必要な処置を決め、報告すべきところに報告する、そのことはかなりの大仕事だったと思います。通常の火災で放置していても消えると考えたなら、もっと緊急度の高い作業に人を割くのは、寧ろ当然のこととおもいます。
マスコミは発表が無かったといいますが、発表のないことは報道しないようなマスコミでしょうか。煙が上がっているのを見れば何が燃えているのか、それと放射能汚染とは関係があるのかないのか、なぜ聞かないのでしょうか。そして聞いた結果を報道すれば住民の不安はひとまず解消するのに、何故やらないのでしょうか。
新潟県知事がIAEAに事故評価を依頼するよう、政府に申し入れました。そして政府は共同で調査すると受け入れたようですが、なぜこんなことをするのでしょうか。自分の政府が信頼できなくてどうするのでしょう。ましてこれほどの地震国で沢山の原子力発電所を運転してきた国が他にあるとは思えません。政策の違いで政府を批判したり自分の意見を述べるのは自由ですが、政府が信頼できないから外国を頼むというのはどういうものでしょうか。むしろマスコミにあおられた住民を納得させるために外国のお墨付きが欲しいとしたら、情けないことです。
原子力発電所の耐震対策に必要な情報を国際的に共有するというのは、一見してよいことのように見えます。しかしこれこそ得がたいノウハウです。こんなことは実験しようとしてもできないことです。これから明らかになると思いますが、原子炉を停止させたプロセスがどのように動いたか、第一波で確実に停止させられたか、あるいはそうでなかったか、これらの設備がどれだけの衝撃にどれだけの時間持ちこたえどう作動したか、こういったことは今後設計基準をどうするかの際の貴重な資料になるはずです。
私たちが払った税金や電気代を負担して手にしたデータです。いわば日本人全体の貴重な固有財産です。これを只公開することになりはしませんか。きちんとまとめて必要なものだけを公開し国際的に共有すればよいのです。貴重なデータは今後の設計に役立て安全な原子力発電の構築に役立てるとともに、輸出を通じ私たちのエネルギーコストの低減に役立てて欲しいものです。
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