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はからずも認知症になってしまった親族を抱える者にとって、
この映画は身につまされはしないか。
むしろ観ないでやり過ごした方がいいのでは?
と思いつつ、でも山崎努の演技が見てみたくて、
夫といっしょに観に行ってきた。
学校の校長まで務めたカタブツの父親。
退職してしばらくすると認知症の疑いが…。
一度にガクンとくるわけじゃなくて、
じわりじわりと自分を見失っていくのだ。
その姿を、やはり山崎努は実に自然体で演じる。
目一つとっても、焦点が合っているときと合っていないときを、
絶妙に使い分ける。
ほんとにスゴイ役者だ。
ウンチを漏らしてしまうシーンがあるのだが、
このときお留守番を頼まれて家にいたのは次女役の蒼井優。
お風呂場に連れて行ってパンツを降ろすと、あら、あら、あら。
この監督、そうしたシーンを観客の想像力に任せずに、
真っ向勝負でスクリーンに映し出す。
でも、ちっとも不快じゃないし、
あまりにも自然なので、あるあるな出来事として
こちらもすんなり受け入れてしまうのだ。
長女、竹内結子は夫の海外赴任でアメリカに住んでいるという設定。
異国の生活に余りなじめず、
研究職の夫とも夫婦仲はうまくいっていない。
そこへ、ちょっと天然でかわいらしい母親役の松原智恵子から
一時帰国するよう、たびたび電話がかかってくる。
父親が心配だし、アメリカの日常からちょっと逃げ出したいのもあって、
長女は何度か実家に帰ってくるのだが、
本題である父親の認知症と平行して、
長女家族の葛藤と再生も描かれ、これがまた涙を誘うのだ。
天然だけど、家族の絆を大切にしてきた母親。
一見仕事一徹そうに見えて、実は妻と子どもたちをとても大切にしてきた父親。
ちょっと目を離したすきに、
遊園地に行ってしまった認知症の父親が、
メリーゴーランドに乗って周る姿と、
それを見つけて手を振る母親と二人の娘たちがまたいい。
会場からは、何度もすすり泣く声が聞こえた。
私も、温かい涙が何度も頬を伝った。
ただ、
不登校だった長女の一人息子がアメリカの学校長とやりとりし、
廊下を歩いて帰る後ろ姿がラストシーンだったのは、
ワタシ的にはちょっと残念。
立ち直りそうな予感を、もう少し違う描き方をしてくれていたら、
ほぼ完璧といっていい映画だった。
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私も日曜に観ました。やはり身につまされるのでは無いかとの危惧はあったのですが、明るく乾いて描かれていたので安心して観られました。記事はとっくに書いたのですが、詰まっていて(笑)、公開は木曜の朝。その後トラバさせていただきますね。
2019/6/4(火) 午後 10:58
もう 観てこられたんですね。
私も これは観に行きたいと思っています。
が 最後 寂しいのか・・・・
ハッピーエンドで終わる映画が好きなので・・・
どうしようかな?
2019/6/4(火) 午後 11:43
> チャコティ副長さん
この映画、副長さんはどう観たのかなとチェックしに行ったら記事がありませんでした。そういうことだったんですね。
木曜日を楽しみにしております。
2019/6/5(水) 午前 0:20
> ぎっちゃんさん
最後は全然寂しくはありません。
役者さんと、その後ろ姿が好みではなかったというところかな。
でも全体的に愛が感じられ、温かい気持ちにさせてくれるとてもいい映画だと思います。ぜひ観てみてね♪
2019/6/5(水) 午前 0:23
きっといい映画だと思うけれど、もう思い出したくない。
2019/6/5(水) 午前 9:02
> catcatさん
私と夫は、自分たちが抱える現実と映画とは分けて鑑賞することができました。山崎努がとても自然体でかわいかったよ♪
松原智恵子もいい味出してました。
2019/6/5(水) 午前 10:03
たしかに、あの長男君の扱い方は残念だったかもしれませんね.
原作に従った…ということでしょうか.でも、彼の表情に清々しさが
あったのが救いかも.
トラバ返しさせて下さいね.
2019/6/6(木) 午前 6:34
> チャコティ副長さん
この先、あのアメリカの家族はどうにか絆を取り戻していく予感はしましたね。
でも、あの子どもの頃の男の子が思春期に豹変してしまったとしても、思春期のあの男の子はミスキャストだと思うなぁ。他が全部よかったから、最後も納得のキャスティングをしてほしかったです。
トラバありがとうございます♪
2019/6/6(木) 午前 10:27