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岩波ホールで上映された良質な映画は、
我が地元のミニシアターに遅れてやってくることが多い。
『12か月の未来図』もその一つだ。
「映画で英会話」で知り合った友人は、
私と映画や絵画の趣味がわりと似ていて、
この映画も誘い合って一緒に出かけた。
フランスの名門高校で教鞭をとっていた優秀な教師。
父親は有名な作家であり、
教師である息子は父親の出版記念会でたまたま政府関係者と遭遇し、
「郊外の荒れた中学を再建するには熱意ある優秀な教師を派遣すべき」
と発言したことから、図らずも自分がその命を受けてしまうことになる。
頭脳明晰で安定した家庭環境の子どもたちを厳しく教えていた高校教師は、
たとえ12ヶ月という限られた期間でも、
勉強に意欲を持たず、
家庭環境にも難ありと思われる移民の子どもたちが通う中学で、
どうやって指導すべきか完全に戸惑う。
多くはアフリカからの移民と思われる生徒たちは、
名前からして覚えるのが難しい。
教師はまず、顔と名前をしっかり覚えることから始めた。
そして、授業がまるで成り立たない動物園状態の教室で、
少しずつ、学ぶことの面白さに気づかせていくのだ。
四角四面と思われた教師にも、
人間として温かい血が流れている。
次第に生徒たちとの距離は縮まっていき、
まだまだ課題山積でも、一条の光が差していく。
婚約者のいる女性教師との淡い交流や、
生徒たちを引率して出かけたヴェルサイユ宮殿での事件、
その後の、生徒退学を食い止めるための必死の攻防。
映画は落ち着いたタッチで一人一人の心情を丁寧にあぶり出し、
なんとも温かい後味を残して幕を閉じた。
一緒に行った友人もとても満足気。
その後二人でお昼ご飯を食べながら、
今観た映画の話、今読んでいる本の話、
「映画で英会話」の授業について、
友人がホストとしてときどき受け入れている外国人留学生の話などを、
静かに語り合った。
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後味スッキリは良いですよね。現実は中々そう上手くはいかないことが多いので、映画くらいは…
2019/6/19(水) 午前 6:57
> アンダンテさん
映画は基本、夢の世界と思っているので、大スペクタクルや壮大なドラマ、衝撃的な結末もけっして嫌いではないけど、後味良く終わる映画が一番好きですね。
2019/6/19(水) 午前 9:15
まんちさんの「12カ月の未来図」のお話かと読み始めると映画のお話でしたね
このブログもそうですが 趣味のサークルに参加すると
いいお友達ができることがありますね
2019/6/19(水) 午前 9:34
> ぎっちゃんさん
失礼しました。『12か月の未来図』は映画のタイトルなんです。でも、かつてライタースクールで「3年後の私」「10年後の私」という宿題が出たことがあります。この年齢だと3年後、10年後は予測不能なところがありますが、12か月の未来図なら設計してそこに向かって進むことができそうですね。
ブログでも実世界でも、趣味が一緒だとすごく親しみを感じます♪
2019/6/19(水) 午前 9:54