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ひと口に香港といっても
ビクトリアハーバーという大きな運河を挟んで
独立した島である香港島と、中国大陸に連なる九龍島とに分かれている。
私たちが17日の夜に目指した「pasta marche」は、
九龍島にある地下鉄のチュンクワンオウ線・終点駅にあった。
言ってみればかなりの郊外。
「そんなとこにあるメトロシティプラザって、どんなプラザなんだろう」と思って足を踏み入れてみると、
「なんじゃ、こりゃ〜」というほど広い。
日本に数か所あるららぽーとよりも、さらに巨大なイメージのショッピングモール。
その1階にある「pasta marche」をやっと探し当てた時点で、
「う〜ん、ショッピングモール内にあるカジュアルダイニングね〜」
とタカをくくった私たちはほんとに恥ずかしい。
夫の知人である永井シェフにご挨拶したあと、
コース料理を頼んで待つ私たちの前に運ばれてくる一品一品の
なんと美しく、味のランクが高かったことか。
実は永井シェフ、表参道ヒルズにある「やさい家めい」の出身で、
夫は「やさい家めい」に何度も通ううち永井シェフと親しくなったのだった。
「やさい家めい」のウリは新鮮な野菜と食材なので、
香港のイタリアンにスカウトされた永井シェフは、
ここでもわざわざ日本から新鮮野菜や食材を空輸で仕入れ、
すばらしいお料理の数々をプロドュースしているようだ。
最初に運ばれてきた、旬の菜の花やズッキーニなどのバーニャカウダで
私たちはまず打ちのめされた。
メインのパスタも、
静岡県由比町から届いたばかりという生の桜エビを使ったものと、
北海道の大地で育ったほくほくの坊っちゃんかぼちゃを大胆にあしらったプレートの2種。
ひと口食べたときのイッケイさんの驚きようったら…!
イッケイさんはイタリアのミラノでも仕事をしていて、
アントニオという本場イタリアンのシェフの腕を買っている。
アントニオは、ミラノだけじゃなく香港島にも店を構えているらしく、
イッケイさんは香港滞在中はよく香港島にあるアントニオの店に食べに行くのだそうだ。
そんな彼女が
「これは、アントニオはこの店に修行にこなきゃダメだ」
なんてことを言うものだから、
私たちはますます目の前の一品一品を深くかみしめるのだった。
(すっかりコーフンしてワインを飲み過ぎた私は、
その夜、永井さんのすばらしい作品をオールリバース…。ああ、情けない。)
翌日は帰国日だったので、
気を取り直して、朝はイッケイさんのマンションのプールで泳ぐことにした。
が、プールは午後1時までクリーニングに入るという。
それじゃあ午前中を有効に使おうと、
私たちは香港最大の寺院、黄大仙(ウォンタイシン)参拝に予定を変更。
イッケイさんは、今のところ商売が順調にいっていることに感謝し、
定期的に黄大仙(ウォンタイシン)にお礼の参拝を続けているのだそうだ。
神社やお寺にお参りするたび、
家族の健康や自分の夢が叶うことをお願いしてきた私だったが、
そんなイッケイさんを見習って、
この日から私も神様に、今こうしてあることのしあわせを
お礼申し上げることにした。
謙虚に、感謝して生きる……今回の香港は、
そんな基本姿勢を身にしみて感じた旅でもあった。
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海外編〜2013香港
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今回の香港は、
旅の感触がいつもとだいぶ違った。
まずは、夫と私の知り合いの家に滞在したこと。
そして、1日前に香港入りした私の友人と合流していっしょに回ったこと。
さらには、夫の知り合いのシェフが1年前から香港のレストランにスカウトされ、
その店を訪ねて行ったこと。
そのどれもが刺激的で面白かった。
さて、そんな香港3日目。
前日のハードスケジュールが堪え、
3日目はスロースタートにすることにした。
といっても、イッケイさんのマンションにはジムやプールがあり、
ウェア持参だったので、まずはジムで汗を流すことに。
仕事に生きるイッケイさんは、毎朝ジムで体を動かし、
サウナに入ったあとシャワーをして職場に向かうのだそうだ。
そんなことをいうと、すごいキャリアウーマンを想像してしまうかもしれないけど、
当のイッケイさんは、身長150センチもないくらい小柄で、
体重も、へたすると自動ドアが開かないくらい華奢。
さらに、傲慢なところは微塵もなく、常に感謝を忘れない姿勢など
ほんとにこちらが恥ずかしくなるほどだ。
このジムを利用するには、
IDカードのある人は10香港ドル、ビジターは20香港ドル。
つまり、ビジターでも240円程度でジムの利用が可能というわけだ。
私はランニングマシンで25分ほど走り、
マシンで腹筋や背筋を鍛えてサウナに入った頃には、
昨日の疲れなど嘘のように吹っ飛んだ。
この日も友人とはペニンシュラホテルのロビーで待ち合わせ。
買い物をした後、お昼はイッケイさんの案内で「竹園海鮮飯店」へ。
700円前後でランチコースが食べられ、しかも味は五ツ星。
「誰を連れてきてもおいしいと言ってくれる」というけど、ほんとに、野菜炒めも飲茶も炒飯も、「これは!」というほどおいしかった。
すっかり気をよくし、コースのあと、蒸しあわびもパクリ。
世界各国の主要都市にはJCBプラザがある。
ここ香港は、広東ロード周辺にJCBプラザとJCBプラザラウンジが。
JCB会員なら誰でも使え、旅行中の様々な相談に応じてくれる
ありがたい機能だ。
私たちは、翌日のエアポートエクスプレスが安く手に入ると聞き、
年中無休のJCBプラザラウンジ香港を訪れた。
結局、ここではチケットは買えず、近くの別の場所を紹介されたが、
ラウンジには休憩コーナーがあり、コーヒーも自由。
私たちはちゃっかり食後のコーヒーをいただいたあと、
私の携帯のバッテリーが怪しかったので充電させてもらい、
その間に、同じビルにあるマーサージ店で、
足裏と背中のマッサージをしてもらうことにした。
イッケイさんは香港に滞在中、2日に1回はマッサージを受けるのだそうだ。
私を担当したのは、いかにも力のありそうな男性マッサージ師。
ツボをぐいぐい突いてくるので、ときどき悲鳴を上げたくなる。
片言の日本語で「痛気持ちいい?」などと聞いてくるのがおかしい。
私の場合、ふくらはぎが特に痛く、「歩き過ぎ」と言われた。
前日相当歩いたからね〜
全員並んでマッサージを終えた頃には、携帯の充電もバッチリ。
この日は、友人がホテルをキャンセルしてイッケイさん宅に泊まることになり、
いったん友人のスーツケースを置きにマンションへ。
私とタマッキー(夫)は部屋でゆっくりすることにしたけれど、
友人はイッケイさんに連れられて、マンション内の施設巡り。
「プールの高級感がハンパない」と、友人は興奮して帰ってきた。
そうこうするうちに日も暮れ、
いよいよ、本日のメインイベント、
タマッキーの知り合いが腕をふるうイタリアンの店に突撃だ。
その上に立つメトロシティプラザは、
香港最大級のショッピングモール。
大人でも迷子になるほどの広さで、
その1階の一角に、「パスタ マルシェ」はあった。
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中環(セントラル)〜ハリウッド・ロード(骨董品街)はけっこう歩きでがある。
だから、途中、世界最長(800m)のヒルサイド・エスカレーターに乗るもよし、
1945年創業の老舗ベーカリー、「泰昌餅家(タイチョンベンガー)」に立ち寄るもよし。
ここは文武両道、つまり学問と武術をつかさどる神様が祀られていて、欲張りな私にはピッタリ!
前回も行ったけど、イッケイさんも合流した友人も初めてというので、再度訪ねてまたまた欲張りなお願いをしてきた。
でも、前回のご利益もあったかどうか…。
最近、知力も体力も衰える一方だからなぁ。
さて、さて、やっとたどり着いたハリウッド・ロードだったが、
実は写真を一枚も撮っていなかったのが残念。
今回はシャッターが閉まることなく、どの店もオープンしていたけれど、
骨董はやはり目利きじゃないと、掘り出し物を見つけるのは難しい。
お目当ては、昨年亡くなった義父や、解体した実家から持ち帰った私の両親や姉の写真を飾る
すっきりした飾り棚だったのだけど、観光のついでに探すのはちょっと無理があったかも。
夕方になり、百万ドルの夜景をぜひという友人のために
私たちはビクトリア・ピークへと向かった。
ビクトリアピークへの行き方は何通りかある。
フェリーターミナル前のバス乗り場から直接バスで山頂へ行く方法。
同じ乗り場からオープントップ・バスでピーク・トラム山麓駅まで行って、
そこからピーク・トラムで山頂を目指す方法。
そして、タクシーをチャーターする方法もある。
私と夫は二度目ということもあり、
オープントップ・バス→ピーク・トラムを選択した。
が、山麓駅へ行ってみると、ピークトラム乗り場は超長蛇の列。
これじゃあ、何時間待つことになるかわからない。
そこで、夫がタクシーを捕まえ、4人を乗せて2000円くらいで山頂に行ってくれるように交渉した。
タクシー運転手はホクホク顔だったけど、
おかげで、相当時間は短縮できた。
前回の香港記事を読んでもらうとわかるのだが、ピーク・タワーの中に「天一酒家」というレストランがある。
そこからの眺めは最高で、今回もビール一杯でこの夜景を手に入れようと試みたのだが、あいにくこの日は夜景側の席は満席。
仕方ないので、ここではお茶休憩だけして、エスカレーターで有料の展望台に上った。
わずか20香港ドルで百万ドルの夜景が見られるのだから、安いといえば安い。
実は、1日中香港島を歩き回った私たちの疲れもまたピーク。
帰りは迷わずバスでフェリーターミナルへと向かい、
フェリーで九龍島へ渡った。
ビクトリア・ハーバーの真ん中まで来ると、
いままで過ごした香港島の夜景と、これから渡る九龍島の夜景の両方が見られる。
疲れた体に、ハーバーの風が心地よかった。
そこで、イッケイさんの勧めでスイーツの名店「糖朝」に行くことにした。
2009年に香港へ行ったときはカントン・ロード店しか知らなかったが、その後「糖朝」は九龍公園の近くにも新設。
夜12時過ぎまで営業しているのと、スイーツだけじゃなく、麺類や飲茶も注文できるとあって、利用客は非常に多く、しかもカジュアルな雰囲気。といっても、内装はとってもモダンだ。
私たちはお腹と相談し、麺類、飲茶、スイーツを程よく頼んでシェアすることにした。
ここのマンゴープリンは絶品! 日本にも何店か出店しているみたいなので、
マンゴープリンが食べたくなったら、日本の支店に行ってみようと思う。
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前回香港を訪れたとき、
行きたかったのに、行けなかった場所がある。
それは、レパルスベイと骨董通りだ。
仕事で何十回となく香港を訪問している編集者に、
おすすめスポットを聞いたときの回答が、
香港髄一のリゾート地・レパルスベイと、
掘り出し物が意外な価格で買えたりもするハリウッド・ロード(骨董品街)だった。
が前回は、レパルスベイは遠いからあきらめたのと、
ハリウッド・ロードはせっかく足を運んだのに、
たまたまなのか、ほとんどの店のシャッターが下りていた。
今回、ペニンシュラホテルで無事待ち合わせの友人と合流し、
いっしょにモーニングコーヒーを飲んだあと、
私たちは迷わず、バスでレパルスベイへと向かった。
レパルス・ベイ・マンション。
中央の穴は、山からの「気」を海に通すものらしく、風水に基づいた設計として有名だ。
名画『慕情』の舞台にもなったホテル。
この中庭は、当時の面影を残しているそうだ。
美しいビーチの背後には高級マンションが立ち並び、欧米人が多く住んでいる。
駐車場には高級外車もずら〜りで、
香港の違う一面をのぞいた感じだった。
帰りはなかなかバスが捕まらず、
4人でタクシーに乗って銅鑼灣(コーズウェイ・ベイ)に移動。
土曜日とあって街は人であふれかえり、
これぞ「香港のエネルギー」と、こちらも徐々にテンションが上がってくる。
この店、上の写真の喧騒とはうらはらに、
とても静かで落ち着いた店。
ガイドブックには載っていない、知る人ぞ知る隠れ家レストランなのだそうだ。
平日はわずか60香港ドルでスープと3種のおかず、それに餃子がつく。
しかも、おかずも餃子もお代わり自由。
なので、平日はビジネスマンがよく利用するらしい。
この日は土曜日でランチはやっていないため、4人とも違うメニューを頼んでシェアすることにした。おいしかった〜
このあとは、トラムという路面電車に乗って中環(セントラル)へ。
そこから歩いて第二の目的地、ハリウッド・ロードへ向かう段取りだ。
ピンク、白、赤、緑と色もカラフル。
道路は人と車とバスとトラムとでイモ洗い状態だった。
2階建てトラムは、香港とイギリスのブラックプールにしか残っていないらしく、さすが以前はイギリス領だった香港、イギリスの名残りが街のいたるところに転がっている。
でもイッケイさんいわく、「植民地時代の方が異国情緒があってよかった」そうだ。
そういえば、駅名や地名には漢字のほかに英名があり、香港の人たちは英名で呼ぶらしい。
たとえば、尖沙咀はチムサアチョイ、銅鑼灣はコーズウェイ・ベイといった具合。
香港は、ビクトリアハーバーを挟んで九龍島と香港島に分かれている。
トラムは香港島のビクトリア・ハーバー側のメインストリートを東西に走る楽しい乗り物だ。
私たちはもちろん2階に陣取り、喧騒を縫って走るトラムから香港の活気を肌に感じつつ、中環(セントラル)へとコマを進めた。
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タマッキーとイッケイさんは
高校時代、信州の学生村で出会った。
タマッキーグループは東京から、
イッケイさんともう一人の女の子は大阪から、
受験勉強を目的に学生村にやってきたのだ。
お互いそこですっかり意気投合し、
勉強そっちのけで毎日いろんなゲームをして遊んだそうだ。
その後も交流は続き、
特にタマッキーとイッケイさんは家族ぐるみのお付き合いへと発展し、
私たちが結婚しても、その距離感はなんら変わらず、
とうとう今回は、イッケイさんが仕事をする香港にまで遊びに行くこととなった。
まるで宮殿だ。
15日の深夜、タクシーで乗りつけたとき、
まず、車寄せを見て私たちは悲鳴をあげた。
「うわ〜、ここはどこ?」
←これは5階の通路。
住居は8階〜63階となっていて、
エントランスを入った住人はみな、この通路を抜けてもう1つのエレベーターホールへ移動し、各住居へと吸い込まれていく。
このマンションの凄いところは、
作りもゴージャスだし、
公共のドアというドアに黒いスーツを着たドアボーイ(ほとんどがガール)がいるのもビックリだけど、
地下にはジムやサウナ、屋内プール、ビリヤード、卓球室などがあり、
館内には瀟洒な図書室まで設けてあるところだ。
4月以降は屋外プールも解禁となり、
泳ぎながら、ニョキニョキと立つマンション群と空を見上げると気持ちがいいそうだ。
香港は物価が安い。
でも、バブル期に入って地価が高騰し、
住居費はかなり高いという。
イッケイさんの部屋は2LDKで家賃14万5000円。
以前私たちは、横浜市の3DKで13万5000円というマンションに住んでいたことがあるが、
これだけの設備を考えれば、
14万5000円は納得の金額ではなかろうか。
到着した夜は2時過ぎまで話に花を咲かせ、
翌日は朝から尖沙咀(チムサアチョイ)に出かけた。
実は今回の旅行、私の友人が別便で1日早く香港入りしていて、
彼女は15日に一人マカオを観光したあと、
16日の10時に尖沙咀(チムサアチョイ)にあるペニンシュラホテルで待ち合わせることになっていたのだ。
私たちはイッケイさんが経営するお店を見せてもらうことにした。
店の名は「Champs
lys es 」。イッケイさんの仕事はブランド品の卸だけれど、
香港では小売りもしている。
お客は香港人や中国人ばかりで、
バブリーな中国の人たちは、
大人買いする人も多いそうだ。
そういえば、広東ロードに軒を連ねるプラダやヴィトンなどの路面店には、開店前から行列ができていて、中国のバブルは崩壊しかかっているとはいえ、まだまだ好景気が続いていることを如実に物語っていた。
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