村田基の逆転日記

科学的倫理学=進化倫理学の威力を試すブログ

北朝鮮の意外な自信の背景

このごろテレビのワイドショーは北朝鮮情勢のことばかりですが、見ていると、コメンテーターはトランプ政権になにか戦略があるという前提で、トランプ大統領や政府高官の言葉をいちいち真に受けたり、その意図を“忖度”したりしています。
しかし、トランプ大統領がカール・ビンソン空母打撃群を朝鮮半島近海に派遣すると表明し、シリアのアサド政権軍をトマホークで攻撃した直後だっただけに世界に緊張が走りましたが、実際はカール・ビンソンはインド洋に行って演習をしていたことが判明し、世界中があきれました。このことはホワイトハウスの報道官も把握していなくて、トランプ政権の内情がいかにひどいかがわかります(トランプ大統領と軍や共和党主流派との対立があると想像されます)
 
トランプ大統領やペンス副大統領は「すべての選択肢がテーブルの上にある」と繰り返していますが、これは「なにも決まっていない」という意味です。
ということは、戦争はないということでもあります。戦争をするには準備が必要だからです。
 
しかし、日本人はアメリカとかトランプ大統領を高く評価しているので、トランプ政権になんの戦略もないということが理解できていないようです。
 
 
一方、北朝鮮は日本人と対照的に、アメリカをあなどったかのような激しい言葉を連発しています。
私はこれを単なる強がりと思っていましたが、最近考えが変わってきました。北朝鮮はアメリカと戦争しても負けないという自信を持っているのかもしれません。
 
故金日成主席の誕生日を記念して行われた公演において、北朝鮮のICBMがアメリカに落下し都市が炎に包まれるという動画が公開され、それを見た金正恩氏や軍関係者や観衆が喜んでいる様子が北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)で放映されました。

 


 
これを見ると、対外的に強がっているわけではなく、ほんとうにアメリカとの戦争に自信を持っているのではないかという気がします。
 
北朝鮮軍は戦車も戦闘機もまともに機能していないということが言われていましたが、それは昔のことのようです。朝日新聞によると、「選択と集中」が行われています。
 
 
北朝鮮は経済が崩壊した1990年代から、航空機や戦車などの通常兵器の整備を事実上、断念。商業施設など警備が手薄な「ソフトターゲット」を標的にするなど、圧倒的な戦力を誇る敵の防御の弱い部分などを狙う「非対称戦」の準備に力を注いできた。
 
具体的になにをしているかというと、核兵器と生物化学兵器、ミサイル、長距離砲、特殊部隊に力を集中しているのです。
また、軍の迎撃体制も「全土を細分化し、それぞれに通信や食糧、医療、戦闘など最低限の機能を持たせ、国土が寸断されても独自に抗戦できるシステムを作り上げている」ということです。
 
これではアメリカに戦争という選択肢はないのではないかと思われます。
 
また、北朝鮮には朝鮮戦争のときにアメリカ軍の進撃を阻止したという実績があります(中国軍の力もありましたが)。これが現在の自信につながっているのではないかと思われます。
 
一方、日本はアメリカに屈しました。以来、アメリカに頭が上がりません。
そのため、日本と北朝鮮ではアメリカに対する態度がまったく違ってしまい、日本人は北朝鮮のアメリカに対する態度が理解できないのではないかと思われます。
 
 
日本人の中には、アメリカに負けたトラウマから逃れるために戦前の日本に回帰しようという人たちがいて、憲法改正や教育勅語復活を画策していますが、アメリカに対してはなにも言えません。
敗戦の体験はいまだに日本人の心を支配しているようです。
日本人は北朝鮮からアメリカに対する態度を学んだほうがいいかもしれません。

その他の最新記事

すべて表示

トランプはヒトラーになれない

2017/2/21(火) 午前 3:34

トランプ政権が発足して2月 20 日でちょうど1か月ですが、トランプ大統領は大統領令に署名するパフォーマンスをするだけで、まったく実行力がないということが見えてきました。 なにもかもがうまくいっていませんが、いちばんの問題は、メキシコ国境の壁の建設費をメキシコが払いそうにないことです。アメリカ国民の税金で建設費を払うのなら、トランプ支持者もがっかりでし ...すべて表示すべて表示

トランプ政権にものを言う方法

2017/2/15(水) 午前 6:11

トランプ大統領は選挙中に「安倍は頭が切れる。キャロライン・ケネディは安倍に飲まされ食わされ、日本が望むことを何でもするようになった」と語っていました。 これはかなり悪意のある言葉です。 安倍首相はトランプ大統領に夕食をごちそうになるとき、「まさか私がケネディ大使にしたのと同じことをするつもりじゃないでしょうね」くらいの皮肉を言うべきですが、安倍首 ...すべて表示すべて表示

ドーベルマンVSポチだった

2017/2/12(日) 午前 4:09

訪米した安倍首相は、トランプ大統領との会談のあとゴルフをして、親密さを演出する作戦です。 イギリスのメイ首相も、1月 27 日にホワイトハウスでトランプ大統領と会談したときは、手をつないで歩くなどして親密さを演出しました。しかし、帰国すると「トランプのプードル」と批判され、メイ首相自身もトランプ大統領のイスラム圏7カ国からの入国禁止政策を批判 ...すべて表示すべて表示



.


みんなの更新記事