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サモア唯一のアドベンチャーポイントは何処かと尋ねられたなら、まず答えられるのはウポル島の南海岸に位置する「ト・スア・オーシャン・トレンチ」という海岸沿いにある大きなたて穴と洞窟である。
この「ト・スア海溝」は、火山活動によって海へ流れ出した非常に温度の高い溶岩が海水と接触したときに発生するいくつかの水蒸気爆発によって形成された、きわめて珍しい地形・地勢である。
12月中旬、総勢15名が3台の自家用車に分乗して午前10時に出発した。アピア市内から南方へクロスロードを経由して南海岸に達した後、東方へ左折し、サラニ川を横断してロトファガを超えたところにあり、所用時間1時間15分で到着した。入り口には椰子の木が聳えた天然の公園があり、色とりどりの花が満開であった。各自入園料20タラを支払って入場した。
まず目に入ったのは、深さ20メートル、直径10メートルと50メートルぐらいの大きな2つの穴であった。この2つの穴には海水が進入していて、地下の天然水路トンネルで外海と相互に連結していた。この洞窟の海水面まで25段の梯子が架けられており、12メートルほど降りていくと水面に達することができる。
我々一行は、海の見える丘に立てられたサモアンファレで休憩をした。ファレは風通しのよい高床式の小屋であり、広さは15人が一同に会することのできる程度の大きさであった。
椰子の葉っぱで葺いた屋根をささえる木の柱が数本あるだけの、まさに雨をしのげるだけの簡素な造りであった。ここで、まずは各自が持ち寄ったおにぎり弁当、寿司、色とりどりの料理、各種トロピカルフルーツからなる豪華な昼食を楽しんだ。
ト・スア海溝
我々の最初のアドベンチャーは、直径50メートルの洞穴に降りていくことであった。梯子の一段の長さは50センチメートルほどあり、慎重に踏み外さないようにして、つぎつぎと降りていった。先に降りていった連中は水面を泳ぎながら「キャーキャー」言っている。
何事かと思ったが、実は海水が相当な勢いで動いているではないか。どこから海水が入ってくるのか全く分からなかったが、どうやら洞穴の底部で外海と連結した洞窟があるようだ。この海流に流されまいと懸命に泳がなければ暗くて深い洞窟に吸い込まれてしまいそうだった。
あとで分かったが、この海流はおよそ10秒の周期で往復運動をしているので、中央部におればただ漂っているだけで十分安全であった。水底洞窟の大きさは、幅1.5メートル、深さ3メートル、奥行き5メートルであった。
この真っ暗な水中空間を通って外海に出るには相当勇気のいることであり、さすが、スノーケリングの得意な若いTさんは、優れた冒険家であった。海流の方向と流速の大きさを読み取り、5メートルの水底トンネルを、スイスイと通り抜けて外海に入っていった。
次のアドベンチャーは、近くの浜へ泳ぎに行くことであった。この浜はプライベートビーチと呼ばれるほど急峻な崖地に囲まれた狭隘な浜であるが、結構激しい波浪が押し寄せていた。潮流が激しく外洋へ泳ぎ出すことはできなかったが、楽しく波遊びができた。
最後のアドベンチャーは、波怒濤が激しく打ち寄せる岩場海岸の探検である。そこは極めて激しい地形であり、波浪がどの程度の規模で打ち寄せてくるのか皆目分からなかった。しばらく観測していると、岩場にある無数の洞窟にどのように海流が流れ込んでいるのか、また、周期的に打ち寄せる波のしぶきや吹き出してくる洞穴の位置などが分かってきた。
それでも、突如押し寄せる波のエネルギーを考えると、とっても近寄ることのできない箇所もあった。海流の移動が激しい入り江には、珊瑚礁や熱帯魚がおり、スノーケリングを楽しむことができた。
溶岩でできた岩盤の上に形成された水たまりは太陽熱のために熱せられ、丁度温泉につかっているようで、久しぶりの保養気分であった。その間、波浪の撮影に熱心なC氏は波をかぶって、大切なカメラをだめにしてしまった。崖プチで遊んでいたK嬢は大きな波をかぶって、びしょぬれになっていた。
打ち寄せる大きな砕波
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