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サモアの川は、河というほど大きな川ではなく、殆どが小川といった感じの小さな川が多く見られる。リバーよりもストリームと言った方が適切な場合もある。雨季に雨が降ると増水するが、乾季に雨が降らないと渇水し、全く枯渇する場合がある。
サモアは溶岩台地が発達しているので、川の水が地中に浸透し、途中で川がなくなってしまうことが良くある。地図をよく見てみると、川筋が途中で消えてしまう河川もある。これは伏流水といって、川の水が地下に入って地表面に出てこない現象である。
ウポル島における比較的大きなサラニ川の流域面積または集水面積は37.6平方キロメートルである。これは、日本の四万十川の流域面積2,270平方キロメートルと比較して極めて小さい川である。川の流量は時々刻々変化するが、一年のうちに発生した最高水位及び2、3番目の出水時の流量を「高水量」、一年のうち185日以上発生する流量を「平水量」、一年のうち355日以上発生する流量を「渇水量」という。
100平方キロメートル当たりの流量を「比流量」といい、洪水時の比流量の大きな河川は治水が困難であり、渇水時の比流量の大きな河川は保水性能が大きい。高水量を渇水量で除した値を「河状係数」といい、この値が大きいと河川管理が困難である。
ちなみに、サラニ川の高水量は毎秒122.5立方メートル、平水量は毎秒1.785立方メートル、渇水量は毎秒0.081立方メートルである。平水量に対する比水量は100平方キロメートル当たり毎秒4.747立方メートルである。
河状係数は1,513であり、日本の天竜川の河状係数1,010より大きく、河川管理が極めて困難な川である。水力発電計画を立てる上で、日本と比較して極めて劣悪な立地条件である。
川の流量観測状況
河川の最大洪水流量を予測するには、洪水到達時間内の平均雨量強度に流域面積と流出係数を乗じて算出することができる。流出係数は山地では0.7を一般に使用するが、サモアでは、透水性の玄武岩で構成されているために、かなりの降水量が地中に浸透し、ある現場では流出係数がかなり低下する。とくに、川を横断する橋梁やボックスカルバートという箱形の暗渠を設計するときに気を付けるべきである。
実際に河川の流量を観測するには、通常2次曲線で示される水位流量曲線を作成する必要がある。連続した流量値は、この水位流量曲線を用いて、水位の連続測定値から求めることができる。
水位の計測には、自記水位計または水位標が使用される。水位標を用いる場合、毎日6時と18時に観測しなければならない。流量の計測は、浮子による水面流速方法または流速計によっている。流速計による精密測定法は、各流速測線ごとの平均流速とその測線を含む部分断面積との積をすべて合計して求める。
この全流量の算定法は、同一の測定現場で、垂直流速曲線を得るのに、深さ方向に3点または2点法で計測するために、総計測回数は50点以上となる。
写真は、この精密法によって川の流量観測をしている風景を示したものである。
川の流量観測は、毎月3回以上実施する必要がある。しかし、過去10年間に河床変動がないと認められる場合、月1回の観測でよいとされている。
また、計測期間は2年以上と定められている。観測の結果は、流況曲線図として表現され、その川の高水量、平水量、渇水量が決定される。
我々の所属する公社では、水力発電建設用の基礎データを得るために、片道40分のブッシュウォークを必要とするティアベア川とタフィトアラ川に、それぞれ毎月1回、3名のスタッフとともに流量観測を行った。
自記記録式流速計
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