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この島にはマタイは3人、大家族6家族と、教会の牧師と家族を入れて、約80名が住んでいるという。訪問したマタイの家族では、子供が6人で男女3人づつ、40歳から16歳。男は漁師、長女は島の大工と結婚して、この家に一緒に暮らし、家事の手伝いをしている。
他の娘たちはNZで果物栽培の仕事を親戚と共にしている。この新しいファレは娘婿と他の大工が作ったと誇らしく語った。家を作る仕事は材料選びから仕事の分担、大工の寝食の世話からお祝いの儀式までサモアでは大変な仕事だ。
みたところ彼の生活は新しいファレも建ち、男子は漁師を継ぎ、娘はNZから仕送りをしてくれ、幸せな成功者だと見受けた。奥さんも元気でアピアやサバイィまで魚を売りに行くという。魚を売るのは女の仕事だ。
この家の周りにはこの他母屋、古いが寝室用大小のファレ、台所用ファレ2棟、シャワー室、トイレなど点在して持っている。古いファレの床は珊瑚のかけらが敷き詰めてある。屋根は椰子の葉で葺かれ、ファレは柱のみで、壁はなく、雨風のときはうえから草で編んだ折り畳み式戸が下りてくるしくみになっている。
女性はだれでもマットを編む。売る時もあるが大体は贈答用だ。ここの庭にもパンダナスの葉が陽の下に干してある。家族の収入は主に漁業だ。息子たちは夕方に漁に出て行った。一晩海で過ごし、主に珊瑚礁の周りにいる魚を銛や糸で釣り、朝方帰ってきて島外へ売りに行く。
夕餉のご馳走
家の裏側に灯台があり、長い細い階段を登ってみた。倒木や石、砂、岩が階段をさらに狭くしている。島の形は団子をつぶしたようなものだ。真中にきれいな教会が建つ。周りは小高い山々で、村中でプランテーションを営み、タロイモ、バナナ、ヤシの木が植わっている。農業は皆がして、自給自足の生活だ。
村のはずれにソーラーシステムのパネルが見える。2006年に国連とデンマークの援助で建てられたものだ。電力は13.5キロワット、各戸の電燈と村にある数台のテレビと2台の冷蔵庫に供給するので、今のところ十分間に合っているそうだ。水は雨水だ。各家屋の横に大きなタンクがあり、EUの文字が書かれている。孤島に降る雨は世界で一番きれいでおいしい水だという。
アポリマ島での夕方、客用ファレで家族の夕べの祈りが始まった。マタイの称号を持つご主人、奥さん、娘さんたちが集合。男たちは海へ漁に出かけていた。ご主人の祈りはサモア語で長く、荘重にひびく。やがて家族全員が賛美歌を美しいハーモニーで歌う。最後に7歳の孫娘がソロで歌った。私達はその清らかな声に心をうたれた。毎日の祈りがこの美しい歌声をつくりだすのだろう。
やがて夕食が始まった。ご主人と私達客人4人がファレの柱を背に床に座る。食べ物は一人一人にパンダナスの葉で編んだマットの上にバナナの葉を敷き、それを皿として盛りつける。
珊瑚礁の辺りにいる小振りの鯛のような魚を丸のまま蒸したもの、タロイモ、バナナの蒸した物と味付けようのパルサミ(ココナツクリームをタロイモの若葉で蒸したもの)、焼いた地鶏、更に私達が持参した冷凍チキンのフライなど食べきれない位並ぶ。
子供達が食べ物を運び、その後うちわで扇いだり、蠅を追ってくれる。時々目が合うとにっこり微笑んでくれる。食事が終わると、手を洗う水の入った器と手ふき用布巾を持ってきてくれて、至れりつくせりだ。
子供達は後から客や大人の残り物を食べるそうだ。20歳までのサモアの子供や青少年はほっそりとした、美しい体型をしているが、大人になった途端太り出す。子供のときの抑制が反対に働いているのだと納得した。
アカガ二(千々岩壬氏提供)
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