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 今日は波田の喫茶店&ギャラリー「プレイエル」に行って、
20世紀初頭のプレイエルとエラールを弾かせていただきました。
プレイエルはとても音が柔らかく、豊かな響きで往年の音楽を彷彿とさせてくれます。
残響が長いので、だんだんテンポが遅くなり、なんだかゆったりした気持ちにさせてくれます。
これがショパンの愛したピアノなのですね。
エラールの外枠には美しい象嵌が施されています。残響が短く、歯切れの良い曲に適しています。
エラールは交差弦ではなく、平行弦なので透明感のあるシンプルな響きです。
写真の手前の色が薄い方がエラールで、奥の黒っぽい方がプレイエルです。
100年ぐらい経つピアノなのに、とても保存状態が良く、音がきれいに揃っています。
やはり波田の気候に合っているのかもしれません。
エラールは1909年製。
プレイエルは1923年製です。

ショパンは「気分がすぐれない時には(すでに完成された音を持つ)エラールを弾き、
気分が良い時は(求める音、表現を得る心身の力がある時は)プレイエルを弾く」と言っています。
1777年創業のエラールは、すでに1830年代にダブルエスケープメントアクションを発明し、音の切れが良い鍵盤で、早いパッセージや早い同音連打を可能にしました。
リストが好んで超絶技巧的な曲を演奏したのは、このエラールです。
エラールはマリー・アントワネットに多くのピアノを贈っていますが、後にスタインウェイに影響を与えたことも知られています。

プレイエルはシングルエスケープメントアクションなので、速いパッセージの演奏には向いていませんが、繊細な音色を持っているので、歌うような音色を求めていたショパンにとっては不可欠なピアノとなりました。

プレイエルとエラールは、フランスの代表的メーカーですが、2度の世界大戦により打撃を受け、その後、他社と合併したり倒産したりという運命を辿り、
現在、プレイエルは存続しているものの、エラールは消滅してしまいました。

カフェ「プレイエル」を訪ねた後、しばし波田を散策し、それから竜島温泉に入りました。
とても楽しい春の一日でした。
どうぞカフェ「プレイエル」を訪れて、この100年前のピアノに耳を傾けてみませんか?
きっと19世紀の雰囲気を味わうことができることでしょう。


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