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〜セグロベニトゲアシガの生活史(ゴイシシジミのライバル)〜
以前、当ブログの 〜チョウにもいた!!肉食系 男子&女子 その名はゴイシシジミ〜で紹介したように、私は、ゴイシシジミを観察する過程で、セグロベニトゲアシガが、ササコナフキツノアブラムシを補食して成長することを知りました。
このことは、石井実教授が会長であった南大阪昆虫同好会の会誌の中で、『心に残る昆虫 (6) 〜ササコナフキツノアブラムシーゴイシシジミの食餌虫〜』において、2005年に記載しました。
セグロベニトゲアシガの生活史については、あまり知られていなようなので、私の観察事例を、本種に焦点をあててご紹介いたします。
私は、2005年8月21日に、大阪府和泉市槙尾山の槙尾川上流沿いに生い茂るササ原で、ゴイシシジミを観察しました。
ゴイシシジミがアブラムシを補食することを知っていたことから、ゴイシシジミの見え隠れする場所を脅かさないよう近寄って見たところ、ササコナフキツノアブラムシのコロニーにとまった多数のゴイシシジミを発見し、その様子を撮影しました(写真は〜チョウにもいた!!肉食系 男子&女子 その名はゴイシシジミ〜を参照)。
その後もゴイシシジミを観察した場所に9月10日にも訪れ、ゴイシシジミを観察しましたが、 その際、ササコナフキツノアブラムシのコロニーの中に小さな鱗翅目の幼虫がいることに気づき、その場で比較的大きな幼虫と、弱齢の幼虫を撮影した後、ササの葉を数枚持ち帰りました。 これを中の様子が目視できる透明な蓋のケースに保管していたところ、入れた覚えのない数匹の蛾類が発生。
当時は蛾には興味がなかったことから、その生きた姿を撮影しませんでしたが、その後の調べで、それがセグロベニトゲアシガであることをつきとめ、残る営巣から繭と蛹も撮影しましたので画像を紹介します。
セグロベニトゲアシガの成虫が発生していたことで、「それならまだ蛹も探せばあるどろう。」と、ケースの中のササの葉の裏を1枚づつ見みると、一見するとドーム状にも見えない程 薄い円形の糸の膜があり、当初は「なんだろう?これが営巣?」と思いつつ、糸の膜を取り除くと、中にはこれまた糸にくるまった繭があり、周りの糸を破り、取り除くと葉巻状のセグロベニトゲアシガの蛹が入っていたのです。
セグロベニトゲアシガの弱齢幼虫
この個体が捕食したらしいササコナフキツノアブラムシの死骸が散在
セグロベニトゲアシガの終齢幼虫
セグロベニトゲアシガの繭
繭の画像を無くしてしまいましたので、当時の会報をコピーしました。
セグロベニトゲアシガの蛹 飼育器内で発生したセグロベニトゲアシガの死骸 |
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石井実教授が会長であった南大阪昆虫同好会の会誌の中で、『心に残る昆虫 (6) 〜ササコナフキツノアブラムシーゴイシシジミの食餌虫〜』において、2005年に記載した私の記事は、結構大発見だと思うのですが、今に至るまでゴイシシミには勝てないようですね。
昆虫の面白さは生存競争そのものなのに。
2016/5/10(火) 午後 3:25 [ 上から目線 ]