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〜飛ばない鉄砲虫(セダカコブヤハズカミキリ)〜
カミキリムシを漢字で書くと髪切虫、この昆虫の鋭く大きな大顎は、単に堅いものを噛み切るだけではく、研ぎ澄まされた鋏でなければ切れない しなやかで強靱な髪ですら難なく噛み切ってしまいます。
この昆虫は、鉄砲虫や天牛とも呼ばれます。
鉄砲虫というのは、この昆虫の幼虫は、植物の幹の中を食い荒して成長し、成虫となって外へと出る(脱出抗)が、鉄砲の弾が当たって開いたような穴なので付けたれた呼び名です。
そして天牛とは、、カミキリムシの長い一対の触角を「牛の角」と連想した「天翔ける牛」の意から来ています。神の使いたる天馬(ペガサス)に比類する天牛。しかして神は人々に幸いのみをもたらすわけではありません。災いもまた、神のなせる業とするのが神話です。
天翔ける牛のごとく空を飛び、鋭く強力な大顎は、鉄砲の弾のごとく植物の堅い幹に穴を開けるだけでなく、強靭かつ極めた細い髪ですら切る。それがカミキリムシです。
ある日のことです、私は美しい体色のカミキリムシを採取しました。その名はルリボシカミキリ。
甲虫の中でもとりわけ人気の種ですが、これを生け捕りにして喜んでいた私を見た農家の方が、「天牛は首を引きちぎって捨てろ.」と言いました。
なぜか、農家の方が目の敵にするのは、およそゴマダラカミキリという種で、これはミカンの幹を食害します。彼らにしてみれば、ルリボシカミキリもまた、ゴマダラカミキリと同等の天牛=鉄砲虫なのです。
ゴマダラカミキリ(和歌山県橋本市)(体長 12-20mm)
天牛は、カミキリムシの総称ですが、農家の方は本種を指して言っていることが多い 2013年4月25日現在Yahooブログ内に 81,700件ヒット ルリボシカミキリ(和歌山県橋本市)(体長 12-20mm)
体色と斑紋は美しいですが、顔は怖いです 2013年4月25日現在Yahooブログ内に 46,400件ヒット そんな農家の方には嫌われ者のカミキリムシですが、チョウ・カブトムシ・クワガタなど、子供や一般の方々からも指示される甲虫に飽きた ちょっと通の甲虫マニアには、種数も多く、多様な姿のカミキリムシは、大人気です。
そしてそんなマニアの中でもコレクター的な方から特に好まれるのが今回紹介するセダカコブヤハズカミキリです。その魅力は美しい色彩でも、シャープな姿でもありません。
飛べもせず、地味な土色の体色と、無骨で小さな重戦車のようなズングリとした姿ながら、飛べないことに由来する地域亜種の多さであり、その上翅(鞘翅)のコブの形状の変化がマニアの心をとらえて離さないのです。
セダカコブヤハズカミキリ♀(大阪府 槙尾山産)(体長 12-20mm)
過去にヒメコブヤハズカミキリと呼ばれた種は、現在は本種と同種とされている
2013年4月25日現在Yahooブログ内に 3件ヒット セダカコブヤハズカミキリ♂背面(大阪府 和泉葛城山産) セダカコブヤハズカミキリ♂背面(大阪府 和泉葛城山産)
次回は、私がセダカコブヤハズカミキリについて記した記事を紹介します。 |
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コブヤハズ、いいカミキリですよねえ。
我が香川では徳島との県境付近の山まで行かないと採れないです。
ナイス。
2013/4/30(火) 午後 1:15
ガラパゴスさん
コメントありがとうございます。
あなたは甲虫派(カミキリ屋)さんですか?
カミキリ屋さんは物知りな方が多いですよね。
2013/4/30(火) 午後 10:42 [ 上から目線 ]