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〜秋のトンボ?を見分ける:ホソミオツネントンボ( 山本哲夫 撮影・著)〜
まずは前回の〜オツネントンボとホソミオツネントンボを見分けられるかな?〜に対して
ガラパゴスさんより勇気あるご回答をいただき、しかも大正解でした。
ところで前回の記述の中で、『今回は上2枚と下2枚の画像で体色が全く異なりますね。そのおかげでこの問題に答えようとしたら、きっと多くの方が正解されるだろうと思います。
ですが 「その根拠を述べよ!」 という問題にしたなら、正解者が激減することでしょう。なぜなら、体色の違いだけでは両種の判別を誤る結果となるからです。』と記した理由を述べなければなりません。
くしくも問題画像 1及び 問題画像 2 は地味なわら色で、問題画像 3 及び 問題画像 4 は、いずれも鮮やかな青色の体色をした固体が写っていて、結果としては問題画像 1及び 問題画像 2 はオツネントンボで、問題画像 3 及び 問題画像 4 はホソミオツネントンボが正解だったわけですが、
ヤマケイポケットガイド⑱水辺の昆虫(今村光彦)には、青色ではなく ワラ色をしたホソミオツネントンボが紹介されていますのでご紹介しておきます。
越冬中のホソミオツネントンボ
ヤマケイポケットガイド⑱水辺の昆虫(今村光彦)より
このように、オツネントンボにも、ホソミオツネントンボにも、ワラ色の個体はいるので、体色で種を判断することが出来ないことはおわかりいただけるでしょう。 引用文献: 南大阪昆虫同好会会報の『南大阪の昆虫』の中の記載より
『イトトンボを見分ける(2)』(山本哲夫)
♂♀とも越冬色の状態ではオツネントンボに似るが、本種の場合、胸部前面の濃褐色部が大文字状にはりだすこと、前後の翅の縁紋が重なることなどで見分けられる。両者とも鳥のセキレイが尾を上下するように腹部をさかんに上下に動かす習性がある。
【ホソミオツネントンボのプロフィール】 引用文献:
①成虫発生期:成虫で越冬し、ほぼ1年中見られる。
6月末頃から出現して翌年の8月初めまでに姿を消す。水域での生殖活動は4月中旬から5月下旬 にかけてよく見られる。
②生息地:平地から山地の抽水植物が繁茂する池沼や湿地、河川の暖流部など。オツネントンボより広 範な水域に適応している。
③分布:岩手県・北海道から奄美大島までの日本全域に分布するが、東北日本では産地は少ない。
近畿地方では沿岸部から高標高地まで広く分布している。
④体長:約35〜42mm。未成熟個体はオツネントンボに似て、褐色の濃淡模様をしているが、翅を閉じ ると前翅と後翅の縁紋が重なる。越年した春には淡青色「に変化するが、一部の♀にはあまり変化し ない個体もある。
⑤越冬形態:成虫。
⑥産卵形態:産卵は普通、連結状態で水面から突き出た生きた植物に行うが、♀単独でも行う。
⑦生態:産卵期 8〜14日。幼虫期約50日。1年1世代型。
羽化は午前中に見られる。未成熟個体は周囲の草むらや林縁に移ってすごす。その後日当たり良 い
林縁部や斜面で越冬休眠するが、気温が上がると摂食などして活動する。春に体色が変化した後で
も気温が低いと青色が薄れ、褐色に戻る。成熟♂は水辺の草に止まって腹部をリズミカルに上下させ
たりしながら縄張りをもつ。
明日はオツネントンボをご紹介します。
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