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〜アッパレなでしこ準優勝、今こそアメリカの戦略分析〜
サブタイトル:オヤジブログは自由だ!なでしこ編
今日私はパブリックビューイングに行って来ました。
と言うと、「大阪城横のNHK大阪ホールに行って来たのか?」と思う方がほとんどでしょう。
が、しかし、そうではありません。
私が行って来たのは堺市役所です。ここでもパブリックビューイングが行われていたのですよ。
こちらでの定員は100名でしたが、月曜の早朝ということもあって集まった観客は50人弱でした。
(一言:沢山の人が入場前に並んでいると思ったのですが・・・・・。)
それはともかく試合は、立ち上がりの前半2分、4分と立て続けにロイド選手がセットプレーからのゴールを決め、14分にはクリアが甘く、ホリデーがボレーシュート。さらに16分、又してもロイドがこんどは50メートルの超ロングシュートを決め、これで勝敗は決まってしまいました。
特に4点目のロングシュートに関しては私も度胆を抜かれました。「あの長さで決まるのか!」と。
最初の3失点の後にベンチへと下がった岩清水選手はその責任を感じ、涙しましたが、今回の敗因は岩清水選手によるミスではなく、明らかにアメリカの作戦勝ちだったと言えます。
しかも、対なでしこ戦だからこそ極めて有効な秘策でした。
なでしこの最大の弱点はなんと言っても小柄であるということです。
だからこそ守備においては、はるかに大柄な外国人選手との体格差を克服するためにこれまで用いた業、
それはボールを受けようとする相手選手に体をぶつけることで、ボール事態を阻止することはできなくとも、相手のバランスを崩して完全な体制でシュートなどを打たせないことでした。
それは逆に言えば、常に体格の小ささを意識していた=高さに対する意識が強すぎたのです。
アメリカはこれまで、そのなでしこの「体ぶっつけ作戦」に手を焼きながらも、明らかな体格差があるのだから、より高く、より強力にそのアドバンテージを生かして攻めれば、いずれなでしこを圧倒できるだろうと思っていたはずです。
ところが今回は試合開始早々から発想を180度転換した攻めをしかけてきたのです。
それこそが今回の対なでしこ用の秘策、つまり高さで挑むクロスではなく、グランダー(浮かせず転がして出すパス)のアーリークロスをゴール前に打ち、圧倒的なスピードを誇るロイド選手はそれを守備陣の背後から超俊足を生かして一気に駆け込み、シュートするということでした。
これなら高く上げたクロスを受ける選手が体を押されてバランスを崩すということもなく、高さに劣等感をもつなでしこ側は、完全に意表を突かれた攻撃となります。
【アーリークロスとは】
相手の守備が戻りきらないうちに、ディフェンスラインとゴールキーパーの間を狙って浅い位置から入れるセンタリング。ディフェンスラインの裏へセンタリングされた場合、相手ディフェンスは後ろへ下がりながら守ることになり、ボールとフォワードの選手を同時に捉えることが難しくなる。そのため、相手のマークを外したりディフェンスの裏へ飛び出すといったことが簡単に出来るようになるが、一方で斜め後ろからのボールとなるためシュートへ持ち込むのが難しい。
ちなみに今回のアメリカは、逆方向からロイド選手がアーリークロスに正面向かって走りこんだ。
恐らくなでしこ側としてはこの攻撃を全く想定していなかったのでしょうし、アメリカ側は試合前の公開練習を15分間しか見せなかったのは、この攻撃に磨きをかけていたからでしょう。
結論から言えば、立ち上がりの2失点で我(なでしこらしいサッカー)を見失い、浮き足立ってしまった。それが全てだったと言っていいでしょう。
それでも4点を失ってなお彼女たちは最後まであきらめなかった。それもまたなでしこらしいサッカーです。
ここまで、早く小刻みなパス回しと、攻撃陣のバリエーションを増やしたことで、少ないチャンスをモノにし、勝ち進んできたなでしこでしたが、今大会以後は、このアメリカの手法をどの国も なでしこ対策として使ってくることは目に見えています。
キャプテンの宮間選手は、今回何度となく「もう一度頂点に立ってからがスタートと思っていますから。」と公言していました。
しかし、新たなスタートは、ナンバー2でありながら、足元に奈落の底が見える更なる試練のスタートとなったのです。
さあ、どうする佐々木監督。
次のオリンピックまでになでしこの新たな進化を見せてくれるでしょうか?
いや、きっと見せてくれるはずです。今まで以上に長く険しい戦いを乗り越えて。
最後に私からのエールの言葉を送りたいと思います。
【エールの言葉】
全力で走り続けた彼女たちは、何もなし得なかった訳じゃない。
さりとて目標を成しえた訳でもない。
新たなる道には更なる試練が待ち受け、
物言わず語り続けたレジェンドの背中は、ピッチから消えようとしている。
ここからどんな伝説を、彼女たちは見せてくれるだろうか。
とにかく今はただ、歴戦の雄姿をたたえよう。
僕らには、そうする事しかできないのだから。
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