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【毎日稽古】の2週目が終った。
と、言っても日月は休みだけど。
火曜〜金曜までの毎朝と、金・土の夜クラス。
2日間休んだあとの火曜の朝は、
体のいろいろな箇所の痛みが少し減っているぶん
動きも頭の回転もボーっと鈍くなっている
水・木・金とだんだん毎朝の動きと頭がシャープになるに従って
体はだんだんと疲れてくる
審査まであと3週。
金曜の朝は
フォームやなんとかよりも
スタミナ勝負の【始め稽古】がある。
その前後に腹筋60回があったりする。
「始め稽古」とみんなが呼んでるのは
一つの技を繰り返し繰り返し、とにかく早くやるもの。
「始め」の合図で技を始め、抑え(または投げ)まで終ると
全力で走ってもとの位置まで戻りまた「始め」の合図。
目が回り、息も苦しく
だんだん足よりも上半身の力だけでやろうとするので
技もかからなくなってくる
遅い、早く、もっと早く、Speed up! Cummon! That's it, 「始め!」
と煽られるので
受け身をとっている方も、抑えられ技が決まる前に焦ってマットを叩いていたりする
これを多分私たちは3〜5分間やるだけなんだけど
本部の専修生コースではなんと30分〜45分、真夏にやったりするらしい。
受けがつらいか、仕手がつらいかは技によって変わる。
私の最初の始め稽古は、マイケル先生で「片手持ち側面入り身投げ(一)」だった
これは受けがつらい。
後方受身を取り、元の位置まで走る距離が仕手よりも遠くなる。
先週ローランド先生の始め稽古は「正面打ち一か条押さえ(一)」
これは、仕手の方がつらかった。
移動距離が長くなる分、もとの位置に戻るまでに呼吸が整うどころかさらにゼーゼーしちゃうのだ。
しかしこの始め稽古。私は好き。
頭はとにかくからっぽになる。
とにかく早く動く。
力強く、正しく。と頭では思いながら体はもたつくが・・・
そして全速力で走り、また始める。
繰り返し、繰り返し
over and over
going on and on and on and on。。。
他のことは何も考えない
考える余裕もない
これが終ったあとは、40分の坐禅、50分のランニングと同じフィーリングが残る
「すっきり」するのだ、なぜか。きっと脳のナントカという神経と関係があるのだと思うが。
金曜の夜には、養神館本部で2人の先生と一緒に稽古をしていた今は国に帰って
独自の道場を開いているイスラエルの先生を迎えた
彼のフィロソフィーは「合気道はアートだ」というもの
彼は、養神館の真髄は「center adjustment」だという。
相手と自分がどの距離にあっても、どんな態勢でも、自分の重心を真ん中に持ってくる
そのために自分が動く、というもの。
ふだん養神館の動きでは、後ろ足はだいたい伸びていて前傾姿勢になることが多い。
彼の動きでは重心はいつでも真ん中。だから後ろ足も曲がるときもある。
早き動きの最中、空手の足のようにがにまたでバランスをとっているのが印象的だった。
対照的に土曜の夜に来た本部の専修生は
見るも華麗な前傾姿勢がまったく崩れない。
自由技の最中、どんなに早い動きでも誰に対してもとにかく同じ姿勢
背骨がまっすぐで一ミリもずれない
対照的にその足は左へ右へ前へ後ろへとよく動く
すり足を一度も崩さずに
大きくダイナミックな足の動き
それとシンクロする長い両手の大きな動き
まるでアイススケートリンクの上でダンスするフィギュアスケーターのようで
本当に美しかった
組んで教えてもらったときに
一番その人の力の入り具合や体のバランスを感じることができる
イスラエルの先生と本部の専修生に共通していたのは
「リラックス」
基本的に力はどこにも入っていなくて体はとてもリラックスしている
筋肉もとてもリラックスしている
動きを起こすとき
バランスとスピードと角度によって力強くパワーがブンと出る
そして気づくと自分はマットに膝を突いていたり
後方受身を取るしかなかったり
そうなっている
すると、白帯・茶帯のほかの生徒とやると違いがとてもよくわかる
ある人はずっとずっと体にものすごい力がはいっている
太くて硬くて重い
だから動かない
そしてこちらもムキになる
すべての動きや呼吸が乱れる
合気道をやってるのか岩を動かそうとする力比べ大会に出ているのかわからなくなる
自分のバランス感覚がいかに鈍いかが、徐々に
稽古をやればやるほどわかってくる
正しい合気道をやってきた有段者とやったときにほど如実に感じる
大切なのは「自分の構えを崩さないこと」だと教わったのはこの2週目。
疲れたときこそ、相手が自分よりも大きければ大きいほど
自分の構え、自分の形が崩れたらまったく技はきかない、かけられない。
力のある人は構えがどうでもある程度レベルが同等または低い相手ならば技がかかってしまう
投げれてしまう
押さえつけられてしまう
でも力も弱く背も低い自分は、姿勢がきちんとしていなければ絶対に相手を投げられない
技がかからない、相手は倒れてはくれない
のだと、私と同じくらいの背丈の女性の先輩が教えてくれた
だけど、構えや形をしっかりすれば、必ずかかるのだ、と
それを信じてやるしかないのだと、その先輩は教えてくれる
稽古したぶんだけ必ず良くなる
稽古の量は絶対に裏切らない
特に合気道は、いや、なんでもそうかもしれないけど
合気道は多分とくに、生まれつきの身体能力や力、体つきではなく
どれだけ真剣にたくさん稽古をしたかで必ず結果がついてくる
と、2週間後に初段の審査を受ける彼女はロッカールームで
道着をたたみながら笑顔で私に言った
私はまず、「自分の一番強い構え」「自分の一番強い形」を見出すところから始めなければいけない
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