この記事は、ザ・タイガース解散と同時に芸能界を引退したメンバーの瞳みのる(ピー)が、 1971(昭和46)年1月に芸能雑誌誌上で2ヶ月に亘り、衝撃の告白と題した手記を連載発表しました。 タイガース・ファンには懐かしいピーの手記を、当時の掲載そのままで数回に分けて再現いたします。 ヘドロのような芸能界のウミにつかりながら、それが一流人の行動と誤解していた・・・去年の暮れ、九州の巡業に出かけた時、僕は暇を見つけて一人で桜島へ遊びに行った。その帰りに乗ったバスが発車してまもなく、 一人のおばあちゃんがそのバスに乗ろうと、必死に駆けてくるのが見えた。 するとバスの運転手は停留所でもない所にわざわざバスをとめて、おばあちゃんを乗せてやった。 僕はそれを見ていて、すっかり感激してしまった。人の心の温かさに打たれたのだ。 でも、よく考えてみると、そんな事は当たり前の事で特に立派な行いというわけではない。 あの当たり前の事に改めて感動するほど自分の心が荒れてしまっていたのかと、僕は逆に今度はゾッとさせられたものだった。タレントの世界というのはそういうところだ。 デビューして間もなく、僕は人に連れられて六本木の高級レストラン“キャンティ”に出入りするようになった。 真っ赤な壁に囲まれたその店は、薄暗い中でロウソクのほのかなあかりが揺れて、高級なワインがぽんぽん抜かれるという、まるで夢の中にいるようなムードだった。 お客は、所謂上流社会人の人々と芸能人、一流モデルといった人たちが殆どだった。 最初のうちは、そんな中に入っておどおどしていた僕も、何回か通ううちにだんだん雰囲気にも慣れ、まるで自分も上流社会に入ったような錯覚に囚われていったのだ。 川添象多郎さんと知り合ったのもこの店だ。川添さんがクスリを吸っていることも間もなく知った。 でも、僕にはそれが悪い事だというより、上流社会の一種の儀式でもあるような気がして憧れに近い気持ちを抱いたものだった。 かつみがクスリの誘惑に負けてしまったのも、同じような憧れから始まったのだろうと思う。 僕にとっては、そんな世界そのものが麻薬のような働きをして、まともな神経を麻痺させる役割をしたのだ。 ほかの面での誘惑もいろいろあった。 ひとつはファンの女の子たちだ。タイガースのファンは、殆どが女子高校生だったが、その一部には常識はずれの行動をする人が少なくなかった。 僕のアパートの住所は秘密になっていたが、そんなものはたちまち見破られてファンが押しかけてきた。 朝7時ごろ、僕がまだ寝ているうちから部屋のドアを叩き、「ピー、ピー」と呼ぶコがいる。 鍵を開けさえすれば、そのまま飛び込んでくるだろう。そこにはベッドが置いてある。僕だって若い男だ、もしそのコに抱きついてこられでもしたら突っ放せるという自信はない。 欲望に負けそうになり鍵を外そうとした事が何回もある。 「これもファン・サービスのうち」という思い上がったスター意識で・・・ そんな風に、まるで自分のほうからカラダを投げ出してくるようなファンが随分ある。 楽屋に訪ねてきたファンから、電話番号を書いた紙切れをそっと渡された事も何度かある。 彼女たちは決まって「いつでも付き合うから、電話してね」と言うのだ。 それがみんな女子高校生で、駅の貸しロッカーで制服を私服に着替え、一晩中遊んだ挙句、またロッカーで制服に着替えて何食わぬ顔で学校へ出かけるのだそうだ。 仲間の名誉のために言っておくけれどタイガースのメンバーには、そうした連中とまちがいを犯した者は一人もいない。だが、タレント仲間では平気でそんな連中と遊んでいるのを随分見聞きした。 ファンの女の子に「いいレコード聞かせてやるから来いよ」と、アパートに連れ込み、メンバーみんなで乱暴したGSのグループもある。 地方などでは芸能人専門に相手をして、決して口外しないというプロの女性がいて、巡業の先々にそうした女を用意させているタレントも知っている。 女性のことだけでなく、例えばファンが折角くれたプレゼントを「なんだこんなもの」と、ゴミ箱へポイと捨ててしまう人なんてザラだ。 また、頼まれたサインをタレントに代わってボーヤ(付き人)が楽屋のスミでせっせと書いているなんて、GS界では常識だった。 そんな風に汚れたタレントの世界も一度中に入ってしまうと、みんな当たり前の事のように思わされてしまう。 その世界から離れようとしている今になって、僕には本当の事が少しずつ見えだしたような気もする。 自分の激しい気持ちを感情のままに吐き出すという罪の意識に苛まれつつ。(つづく) ■60〜80年代の歌謡曲をお探しの方はこちらをどうぞ⇒「懐メロ邦楽」 ■60〜80年代のポップスをお探しの方はこちらをどうぞ⇒「懐メロ洋楽」 ☆沢田研二☆ ☆昭和30年代☆ ☆昭和40年代☆ ☆昭和50年代☆
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finさんに同意します!うわべだけのきれいごとで繕って、それで満足なファンって本物のファンといえるのかな・・・。ピーの告白は初めて読んだけど、タイガースの歌が大好きなことに全然変わりなし!!
2010/2/20(土) 午後 1:10 [ kazetohoshi ]
付け足し。
メンバーは、こういうことも全て乗り越えてますって。皆、大人で、その友情は揺るぎないものですよ、きっと。
2010/2/20(土) 午後 1:12 [ kazetohoshi ]
私からも。凜さん、アナログさんのこと、過去記事ももっと読まれ、どうか理解してください!
2010/2/20(土) 午後 2:32 [ 秀和 ]
natsunatsu102000さん/そう言っていただけるとありがたいです。しかしお若いのですねぇ〜驚きました。同窓会コンサートをした時もまだ生まれる前の出来事になるのですね。
やはりピーはカッコ良かったですからねぇ、あの当時では日本一人気のあったドラマーでもありました。
2010/2/20(土) 午後 5:54
fluffyさん/解散後の彼の行動には目を見張るものがあります。定時制高校へ編入学し、その後は慶応大学に。漢文や中国語の教師として活躍しました。彼はかなり努力をしたのでしょうね、立派なものです。
2010/2/20(土) 午後 6:16
凛さん/さて、これは手厳しいご意見をいただきましたが、お気持ちはよ〜く判ります。女性ファンと違い男性ファンは、ある面醒めた目の違う角度で見ていたところもあります。当時から熱烈な女性ファンを見てきましたので当然このような批判もあると予想しておりました。何故なら正直ワタクシも第1弾をアップした時から凛さんと同じような気持ちになったのも事実であります。
ワタクシもこの記事だけでは後味も悪いので、この記事が終わったあとはご存知の「日本の青春」の中にあるピーも含め蟠りもそれほど無くなった各メンバーが72年にインタビューに答えた記事や、その後の同窓会コンサート、そしてNHK「SONGS」出演によるピーへの友情の呼びかけと「Long Good-by」へと続き、トッポ以外のメンバーがピーとの再会を果たすまでを書けば、再結成への気運も高まるのではないかとも考えました。
しかし、凛さんのような気持ちのTGファンも多数いることでしょうから、それも辞めておくことにします。
2010/2/20(土) 午後 8:20
ただピーやTGのどのような記事でも楽しみにしているTGファンの方々もおられます。またワタクシも参加しているジュリーファンのコミュでも、もし可能ならもう一度この記事が見たいという当時からのファンの方々の強い希望もありました。そのようなファンも多く存在するということは認識していただきたいと思います。
その方たちには申し訳ないですが、ピーの告白記事も尻切れ蜻蛉に終わるのもナンですから、残り最後の第4弾はファン限定記事として書くことに致します。
お気に入り登録者様以外の人は記事を見る事が出来ない状態となり、楽しみにされていたTGファンの方々には申し訳ありませんが、これが最良の方法ではないかと思います。また記事を見ることが出来る登録者様の中には凛さんと同じような気持ちのファンの方もおられるかもしれませんが、その場合はお許し下さい。
憎しみにも似た憤りや同志に対する屈辱行為なる批判をされる凛さんも、これなら貴方の目に触れることも無いのですから納得してもらえるのではないですか。
2010/2/20(土) 午後 8:21
finさん/ヤフーのIDを取得されていないであろうfinさんには尻切れ蜻蛉の申し訳ない結果となりましたがお許し下さい。
ただ当時から熱烈なファンだった女性の方のTGを思う気持ちが、男性ファンだったワタクシにも大なり小なり有りますので、その複雑な気持ちも判るのです。そんな気持ちの中、敢えて記事アップしましたがfinさんたちのコメントには救われました、記事をアップした甲斐もあったと思いました。新しいファンや若いTGを知らない世代のファンの人たちにも本当の意味でタイガースの魅力というものを知れば、益々ファンは増え続けていくのではないかと思うのであります。
2010/2/20(土) 午後 8:59
kazetohoshiさん/お久しぶりです、お元気ですか。
タロー'sワイフ探しながら昔の雑誌類を弄っております(笑)。
ピーの告白記事は初めてでしたか。仰るように皆還暦も過ぎ、すべてを乗り越えていると思えます。ワタクシも還暦近くなると、何故か昔の友人たちと会う回数が増えるようになってきました。無意識に死というものを意識しだしているのかもしれませんね(苦笑)。
2010/2/20(土) 午後 9:16
私もバンドマンの端くれでありましたのでよく理解出来ますが正直言わせて頂ければファンとゆうのは物事を何でもきれい事として捉えるとゆう習性がありますからね。
私も3〜4つのバンドを渡り歩きましたがメンバー全員がとても仲良しなんて事はなくグループなので中がいいとゆう程度でありメンバー同士でも仲良し同士、ここまでではない者、気にしない者と様々でありますからね。
ファンが思っているようにメンバーはそれ程何とも思っていないもんなのでありますけどね〜
ファンが勝手に色々な事を思ってしまう場合の方が断然多いですし、私なんか当時は同じ服を二日着て仕事場であるジャズ喫茶に行きましたら「○○さんは昨日は家に帰っていない!」とまで言われ悪者にされたくらいでありますからファンとゆうのはおもろい存在でもあるのですよ。
2010/2/20(土) 午後 9:23 [ - ]
秀和さん/これはどうも有難う御座います。秀和さんならこの雑誌記事はお持ちのことと思いますので、よく知っておられますよね。
スーパースターともいえるタレントに対する思い入れというものには、ファンが異性の男女別では見方や思いも変わり微妙な違いというものが生じますね。
2010/2/20(土) 午後 9:36
そうだったんですね。漢文や中国語の教師ですか?本当苦労されたんでしょうね。本当にいい人生を送っていらっしゃると思います。本当立派です。
私もこの記事の続きを拝見したいのですが、確かにセシモンさんのおっしゃる様にファンは全てを奇麗事としてと捉えたいという気持は強いでしょうね。多分今メンバーが全員集合されても(難しいでしょうが)同じ時代を生きて一緒に仕事をした仲間と言う意識の方が強いと思います。時は嫌な事もいつのまにかいい思い出に変えてくれますから、、、。
2010/2/20(土) 午後 9:54 [ fluffy ]
セシモンさん/なるほど〜(笑)。やはりあの当時に現役であったセシモンさんの言葉には説得力がありますね。男性ファンというものはセシモンさんと同じような目線でGSを見ていたものでしたから。
しかし熱心な女性ファンの気持ちも判らなくもないのでありますよね、これが。GSブームの頃、ワタクシの付き合っていた女性にはジュリーの熱烈なファンもいましたし、スパイダースの大ファンだったコなどはマチャアキに会うため何度も東京まで行ってましたからねぇ、驚かされますよ。GSの男性ファンは同性ですからマズそこまでしませんもの(笑)。
2010/2/20(土) 午後 10:07
fluffyさん/凄いことだと思いました。
あの当時、今さら大学なんか行って・・みたいな、ピーの悪口をいう奴がいて、頭にきたと語っていたメンバーの一人がいました。ピーのことを知らない人間がそういうことを言うのは許せないと。タイガースの仲間内で言うぶんにはいいと思う、そういうものでしょう?と語っていました。どんなことがあっても昔の仲間を他人からとやかく言われるのは我慢できないと解散後に語っていたのです。他人には判らない強い絆で結ばれたタイガースという友情を感じます。
そしてファンというのは、その当時に持っていた自分の気持ちや思いをいつまでも大切にしておきたいのではないでしょうか。そんな気がいたします。
2010/2/20(土) 午後 10:47
yahooだけではなく、これまでの経験から個人情報を無闇にネットに流すのは信用できない性格というか情けない小心者です。
そのネット・システムを有効に活用するしないかは個人の自由と選択であると考えますが、無数にあるサイトの中で嫌悪感を感じるサイトにクリックしてまで訪れる必要性などあるのか?と違和感も感じます。
次の記事を楽しみにしていただけに残念ですが、ブログ主さんの主旨には共感しています。今後もよろしくお願いします。
2010/2/23(火) 午前 3:50 [ fin ]
finさん/なるほど、確かにブロバイダにしろ信用性というものの担保もありませんし慎重にやらなくてはダメなのかもしれませんね。考えさせられます。確かにネットなど匿名性の自己満足の世界という側面もありますので、嫌なサイトなど見る必要性はないでしょうね。これも考えさせられます。こんなブログですが、こちらこそ宜しくお願い致します。
2010/2/23(火) 午後 3:11
なるほど・・・
>頼まれたサインをタレントに代わってボーヤ〜
ビ−トルズもそうでしたね。
確かに無茶をやろうと思えば出来る環境にあったと思います。
GSの中には、女の子にモテたいと言う動機から始めたバンドもあった
と思う。
タイガ−スは大きくなりすぎたから許されない部分もあったでしょうね。
あるバンドは、ジャズ喫茶で演奏中に警官が入ってきて・・・
なんてシャネルズ事件みたいな事があったみたいで・・・
2010/4/14(水) 午後 6:13 [ 徳川ひろみつ ]
ひろみつさん/サインの全部ではないでしょうがトップ歌手なら当たり前でしょうね、そんな時間など無いでありましょうから。
音楽も好き、女の子も好き、若い男性なら健全な証拠でありますね、ボルテージはやり過ぎました(笑)。
2010/4/15(木) 午前 10:57
記事を見たくない人は読まなければ良いだけのこと。管理人さんの行動には大拍手です!
2019/3/18(月) 午前 3:09 [ さぶろう ]
> さぶろうさん、
まぁ、そういうことです。どうもありがとう。
2019/3/25(月) 午後 6:37