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遠縁の94歳になるおばさんはケアハウスに住んでいる。
おばさんといっても、夫の遠い親戚にあたるのだが子どもが居ないので、7年前新築オープンなったこのケアハウスに1番に入った。
南側の洋式ワンルームマンションといった風情の明るい部屋だ。エレベーター・事務所のスグ傍でおばさんはここの部屋をすっかり気に入っている。
全部で13室あり、同じ敷地内には特別養護老人ホームもある。
今日は久しぶりに訪ねた。夫が身元保証人・引受人になっているが、普段の用事は私が殆んど引き受けている。
94歳といっても、背筋がピンとしていて、最近物忘れは多くなったが全然ボケてはいないしっかり者。
私が行ってチャイムを鳴らすと同時に「どーぞ。」「どーぞ」と大歓迎、スリッパを履いている間も大声で「中へどーぞ」と熱烈歓迎だ。
おばさんは家の姑が大嫌いだ。60年前随分いじめられたらしい。2〜3年前入院した事はすっかり忘れているのに、いじめられた話は忘れられないらしく行く度にその話を何度も聞かされてきた。余程嫌な事があったらしい。姑は昔から意地悪だったんだぁ。私と同じ仲間が居たんだ。
偶然だがおばさんも台湾に住んで居たと言う事が分かり「私台北で生まれたんだよぉ。奇遇だねぇ、姑には未だにいじめられてるよぉ」と意気投合して、またまたおばさんの昔話に耳を傾ける私。
おばさんは子どもが居ない事をとても気にしていたが、ケアハウスの住人は子が居るか居ないかなど関係なく入っている人ばかりだ。計算された3度の食事は据え膳だし、大きなひのきの風呂もある。(部屋はバス・トイレ・キッチン付きだけどトイレ以外は必要ない)
介護1なのでヘルパーさんが週2で掃除・洗濯もしてくれるし、体調悪ければ往診や通院もケアハウスの事務の人がやってくれる。それでもダメな時は私の出番だ。
もう7年目になるおばさんは、口では「早くお迎え頼む」と言ってるが、部屋には栄養ドリンク・ボケ防止のチョコ等万全体制。「100歳目指してね」と老同志を励まして帰ってくる。
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