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『パークランド──ケネディ暗殺、真実の4日間』予告編1 2014年7月7日鑑賞
歴史が変わる日に遭遇した人々
世界の歴史が変わった、四日間がある。1963年11月22日、ケネディ暗殺、そして狙撃犯とされるオズワルドの射殺である。超大国アメリカ合衆国の大統領が狙撃され、そしてその犯人までもが射殺されてしまう。一体、この世界を揺るがす大事件はなぜ起きたのか? 犯人の動機は? その背景にあるのは何か? 未だにこの事件は謎が多すぎる。そして真相は深い闇の中にある。
本作は、この事件が起きた日から四日間だけに的を絞った映画である。その日、大統領一行は専用機でダラスに到着。朝からテレビは、大統領の遊説のニュースで持ち切りだ。一般の市民達も、若き、はつらつとした合衆国のニューリーダーに熱狂。ファーストレディーであるジャッキーの人気もあって、大統領夫妻はアメリカ国民のアイドル的存在だ。街中が沸き返るような興奮の中、田舎町、ダラスのパークランド病院では、当直の医師(ザック・エフロン)が眠そうな眼をこすりながら起きてくる。
仮眠ではなかなか体の疲れはとれない。医者も大変な職業である。
さて、今日も、ルーティンワークの患者達を看るとするか……。
一方、大統領のパレードが行われる沿道では、みんないい場所で観ようと朝から場所取りである。そんな中、8ミリキャメラが趣味の男性、エイブラハム・ザブルーダー(ポール・ジアマッティ)がいた。
この8ミリでバッチリ、ケネディ大統領夫妻を写すんだ。彼はわくわくしている。
さあ、パレードが始まった。ザブルーダーはキャメラを回し始めた。来る来る!! 目の前に、大統領を乗せたオープンカーが迫ってくる。サブルーダーは、8ミリキャメラを興奮しながら回し続ける。
しかし、その直後
「Oh!! マイガー!!」
彼は世界の歴史が変わる、まさにその一瞬をキャメラに収めてしまったのだ……。
冒頭から、緊迫感溢れる描写が続く。
作品全編にわたって、ドキュメンタリータッチを貫き通した事は大正解だと思う。大統領が狙撃された後、搬送されるパークランド病院。慌ただしく行われる救命救急措置。医師、看護師の白衣もシークレットサービスの白いシャツも、大統領の血で真っ赤に染まっている。そして手術室の片隅でおびえ、震える大統領婦人ジャッキー。彼女の手は血まみれだ。大事そうに両手で何かを包み込んでいる。それは吹き飛ばされた夫、ケネディ大統領の頭の一部なのだ。
この事件で多くの人の人生が、変わってしまった。大統領婦人のジャッキーはもちろん、歴史的瞬間をキャメラに収めてしまったザブルーダー。犯人とされるオズワルドの兄と母親。シークレットサービスたち。そしてアメリカ合衆国は若く希望に満ちた大統領を失ってしまった。
本作では、よく取りざたされる、数々の陰謀説、そういったものにはあえて一切語られていない。ただ、事件が起きた四日間を、まるで観客自身がレポーターになったかのような、客観的な眼で事実を捉えようとする。
そこには、いままで一般人が知り得なかった、事件当日から四日間のリアルな真実が提示される。それはあくまでも事件を構成する材料なのだ。観客はその材料から何を感じるか?
この事件を巡る謎はいつの日か解明されると信じたい。
なお、ケネディ暗殺をさらに突っ込んだ視点で描いた作品には、ケヴィン・コスナー主演の「JFK」がある。こちらもあわせて鑑賞したい。
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天見谷行人の独断と偏見による評価(各項目☆5点満点です)
物語 ☆☆☆☆
配役 ☆☆☆☆
演出 ☆☆☆☆
美術 ☆☆☆
音楽 ☆☆☆☆
総合評価 ☆☆☆☆
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作品データ
監督 ピーター・ランデズマン
主演 ジェームズ・バッジ・デール、ザック・エフロン
製作 2013年 アメリカ
上映時間 93分
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当時私はインドに文通友達がいました。すぐ手紙を書き世界をリードできる若きリーダーの死について意見交換した記憶があります。ショックでした。それ以上は記憶にないのですが。こういうことがあっても銃の規制が自己責任になっている国・・自由と責任について考えますね。
面白そうな映画です。
ごしょうかいありがとう。
ないす
2014/7/9(水) 午後 6:36
みっちゃんさん、ケネディが、キング牧師が、ガンディーが暗殺されなかったら、この世界はどう変わっていたのでしょうか。そんな事をふと思います。
2014/7/9(水) 午後 6:59
ケネディ暗殺の真相はミステリーですね!
ケネディとオズワルドが同じ病院に運ばれたとか、州法の対立とか知らなかったことを知ることができて見ごたえありました。
TBお願いします!
2014/10/8(水) 午前 7:05
かずさん、コメントありがとうございます。本作は緊迫感溢れるドキュメンタリータッチで、いい作品でしたね。僕は大変情けない事に、トラックバックを何回やってもうまくいかないのです。ご了承くださいませ。今後ともよろしくお付き合いください。
2014/10/11(土) 午後 1:29