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川柳集 「左り馬」
その1 焼き芋 ケータイは見ないであなただけだから
おみくじを結ぶ彼女をそこで待ち ご友人のご祝辞耳がこそばゆい ねこじゃらしわたしの彼はくそまじめ 男子校学園祭に女子が来る 投手戦お尻が冷える外野席 背番号もらえず夕焼けがにじむ おばちゃんばっかりで義理チョコ禁止令 右の眉左の眉と顔が出来 合いの手はキヨシおばさまたち元気 何を食べたかかまきりが美しい エプロンを渡し夫に期待する タタタタがタンタンタンになる老化 やばいっすねと褒められる若作り 焼き芋は焦げたところのそのまわり 何もかもあるのに葱を買い忘れ その2 左り馬
院長の趣味ロビーにも五十号
凄いですなあと全く興味なし 箸持ったとこへ料理のご説明 価値観の相違トマトが甘過ぎる 酔っ払いですが昼間は凄い人 駅の前蛸が小さいたこ焼き屋 お歳暮のハム薄く切る娘婿 左り馬美人女将の小料理屋 かど掃いてぎっくり腰も治りかけ 雛の首アロンアルファを二三滴
あと一個僕のたこ焼きだったのに サンタからメール今夜はだめだって 十二月はサンタ二月は鬼になる 恵方向いて喉つまらせる丸かぶり いい質問ですが時間がありません まじめやねと言われ褒められたと思い こうやって転びましたとまた転び その3 いちまさん 嫁姑東京弁と京都弁
京の町塔を切り絵にして暮れる 出不精へ近くの公園の桜 事実であって真実でない魚拓 結果論ロングシュートは美しい
1+1かしこい人が間違える 蛾も蝶も毛虫の頃の懐かしさ 絶対に笑うな蛸が踊るから ぼんやりと灯れば歌は八代亜紀 髪の毛が夜中に伸びるいちまさん 誰かいる風もないのに灯が消える 夜目遠目白い着物に足がない 井戸の底何か数えるような声 念仏寺蝋燭の数石の数 ひと晩を巻き線香の灰の渦 遮断機が上がればやはり人違い |
川柳集「左り馬」
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