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川柳集 「テレピン油」
その1 テレピン油 アトリエは二階テレピン油の匂い
三が日駅伝見たり見なんだり こたつから玄関までの遠いこと 血圧に悪いとすぐに蓋をされ 庖丁を研げとトマトがやわらかい まねしたら骨がぼきっと言いました 用もなく寄れば実家はまだこたつ 父ちゃんと約束がある釣り道具
肩車父も祭りが好きだった 姉ちゃんに彼氏が出来た夏祭り 箸洗う音も家族はいいものだ しょうがない人ねここにもご飯粒 出がらしで充分誰かいませんか 大安はこの日と叔母はもうその気 花嫁の伯父遠来の黒田節 絶妙のバランスがある福笑い
その2 神話
神話は嘘だった原子力の恵み
どこが終了なのか名人戦終わる からすもホストもどこかへ消えて昼 散髪屋いつも新聞読んでいる うどん屋のおやじラーメン食べている
豆腐屋は手をエプロンで拭いてから 空き家札まだ朝顔が咲いている 風船を孫の数だけもらう人 鬼は外姑の豆嫁の豆 近所から豆飛んでくる鬼は外 娘から失敗作のチョコレート ポスターも蟹から梅へ駅通路
雪女近くで見れば雪男 物まねの森進一はこんな顔 激辛を注文したんあんたやで そんなもの見ないで空を見てごらん 方向オンチなんです空を見ています その3 落款印
酒は飲まぬ兄が親父のことを言う 銭湯で父が教えてくれたこと 父と子と何を話した訳でなし カニツアー関西人はよくしゃべる 何となく関西人の標準語 笑うとこなのにくしゃみが出てしまう 冗談はちゃんと楷書で書くように よその家のトイレの水の流し方 ただ歩くだけで夫婦が揉めている 信楽の狸まつ毛を盛り過ぎる えびは小さいし割り箸短いし 振ったとたん蓋がはずれたとんがらし 酔っ払いお巡りさんに用があり 首に足巻きつけヨガをやってます 直角に曲がるめんどうくさい人 一人旅何を探しに来たのやら 世の中はそうでないともそうだとも 最後の最後で落款印ゆがむ |
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