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今朝の新聞によると、インドが、日本の新幹線技術の導入を決めたようだ。
インドは、アジアでも最も親交を深めたい国の一つである。日本政府も、我が国が誇る新幹線技術の、車両や運航技術を一括して提供する、「パッケージ型インフラ輸出」で提供する考えだという。5月に、インドのシン首相が来日する予定なので、そこで正式に合意されると思われる。 偶然なのだが、会社にあるミニ図書館で、麻生太郎氏の「とてつもない日本」という著書を見つけたので、借りて読んでみた。 初版は2007年6月だが、私が借りたのは、2009年5月の20刷版であった。 すると、冒頭に、こんな話が書かれていた。 麻生氏は、外務大臣であった2005年暮れ、ニューデリーに、日本のODAで作られた地下鉄の視察に訪れた。
建設費の70%が日本の資金援助であることが一目でわかる表示にしておいてくれたことに対し、インドの地下鉄公団の総裁に礼を言うと、総裁から以下の話をされ、あらためて感謝された、という。
以下、転記する。
「自分(総裁本人)は技術屋のトップだが、最初の現場説明の際、集合時間の8時少し前に行ったところ、日本から派遣された技術者はすでに全員作業服を着て並んでいた。我々インドの技術者は、全員揃うのにそれから10分以上かかった。日本の技術者は誰一人文句も言わず、きちんと立っていた。自分が全員そろったと報告すると、
『8時集合ということは、8時から作業ができるというようにするのが当たり前だ』
と言われた。
悔しいので翌日7時45分に行ったら、日本人はもう全員揃っていた。以後このプロジェクトが終わるまで、日本人が常に言っていたのが『納期』という言葉だった。決められた工程通り終えられるよう、一日も遅れてはならない、と徹底的に説明された。
いつの間にか我々も『ノーキ』という言葉を使うようになった。これだけ大きいプロジェクトが予定より2か月半も早く完成した。もちろん、そんなことはインドで初めてのことだ。翌日からは、今度は運行担当の人がやってきた。彼らが手にしていたのはストップウオッチ。これで地下鉄を時間通りに運行するように言われた。秒単位まで意識して運行するために、徹底して毎日訓練を受けた。その結果、数時間遅れも日常茶飯事であるインドの交通機関の中で、地下鉄だけが数分の誤差で正確に運行されている。
我々がこのプロジェクトを通して日本から得たものは、資金援助や技術援助だけはない。むしろ最も影響を受けたのは、働くことについての価値観、労働の美徳だ。労働に対する自分たちの価値観が根底から覆された。日本の文化そのものが最大のプレゼントだった。今インドではこの地下鉄を『ベスト・アンバサダー』と呼んでいる」
実にいい話ではないか。
インドでは、電車が半日遅れても普通だとか言われている。
しかし、上記の話を読むと、インドには、時間通りにことが進まないことも、納期を守らないことも、とりたててどうという概念がなく、守れなくても悪いとは思う習慣がなかったらしい。
それが恥で悪だとみなす几帳面な風習の日本人が、インド人をここまで鍛えなおした好例である。これまで、インド人にこうしてきちんと教えてやる人が、この地下鉄建設まで誰もいなかったらしい。
ODAというものに、ずーっとうさんくささを感じていた私だが、こうやって、日本の労働文化や、几帳面さを教えて残していかれるなら、ただ金やモノやハコを置いてくるのとは比べ物にならないほどの貢献をしていることが、この例では見て取れて、うれしかった。日本人と日本文化、すばらしいではないか。インドの新幹線着工はまだ数年先になるようだが、上記の例があれば、きっとうまくいく。日本には、外務省の外交官以上の外交官が、こんなふうにたくさんいるのだ。
しかし、余談だが、日本自体が破たんしそうなのに、いつまでODAをし続けなければならないのだろう?逆に、もういい加減に「くれ」というわけにはいかないのだろうか。
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すばらしいお話ですね。
嬉しくてうるうるしてしまいます。
外交官以上の外交官、ほんとうにたくさんいらっしゃいます。私は少しだけアフリカで暮らしましたが、一生懸命コメ作りを教える日本人に感動したものでした。
麻生さんのその本読んでみようと思います。
大好きなインド。強い絆がきっとうまれるでしょうね。
2013/3/10(日) 午後 10:08
ODAはそろそろ打ち切りしても文句言われないでしょう。
インドは悲惨なレイプ事件が続いてますが、もっと他の価値観も
日本に似てほしいもんですね。
2013/3/10(日) 午後 10:11
何の国家戦略もないODAは不要だと思います。
でも、戦略性のあるODAならアリかな?
2013/3/11(月) 午前 7:05
反日国家には資金も技術も援助するな!
ナイス○です。
2013/3/11(月) 午前 8:12
お早うございます。
ないす!
転載させて頂きます。
2013/3/11(月) 午前 8:12
イイお話ですね。時間と労働の観念は、インド人にとってはカルチャーショックだったのだと思います。
その昔、インド旅行したことがありますが、カースト制度がハンパでなく驚きの連続でした。
食堂ではテーブルが汚れていてもウェーターは運ぶだけ、テーブルと床を片付ける専用掃除人がいました。
切符売り場では、何人並ぼうが、時間がくると締切。列車は網棚に人が寝てました(笑)野良犬ならぬ野良牛は沢山います。(悪さするので、けっこう皆は邪険に扱ってます。神聖さは皆無)
ODAは、談合温床の請け負いから脱しつつありますが、もうビジネスモデルとして懐疑的に成らざるを得ない、時代遅れの感もありますね。
2013/3/11(月) 午前 8:40 [ トモモ ]
戦略的ODAは、相互にメリットがある場合が多い
ですので、是非続けるべきです。
ま、簡単に言えばシナの分だけ最低限にすれば
全く問題なしだと思います。(^^ゞ
この場合、無くすのではなく減らすのがポイントですね。
2013/3/11(月) 午前 10:00
自分の記事でも書いたことがあるのですが、「7時到着って書いてあるのに」と言ったら
ガイドさんが「午前7時とは書いていないでしょ」と言いました。
よく見たらちゃんと24時間表記でしたが、本当に着いたのは19時台でした。
時間通りにきたと思ったら24時間遅れの昨日の列車だったりするそうです。
もちろんインド人は全く気にしていません。
2013/3/11(月) 午前 10:08
カマちゃんさん、外務省には「チャイナスクール」という派閥が存在すると聞いていますが、第二次世界大戦中の賠償金のような名目で、しかし、はっきり賠償金と呼ぶのは到底はばかられるため、こっそり、こっそり大金を送っているようですね。賠償金と銘打ってしまうのが政治的にまずいのは誰でもわかりますが、賠償金でもない高額な金を税金からこっそり送り続ける問題点は、安倍政権でも問題にされないのでしょうか。支那へのODAは確か経済成長に鑑み「卒業」にするのではなかったでしたっけ?そうしたら支那が「卒業とは我が国をバカにしている」と怒ったと思います。話はそれますが、民主党が韓国債を購入する前に政権交代して良かったですね。
2013/3/11(月) 午後 1:39 [ 桃実 (Momomi) ]
マンマさん、いい話でしょう!マンマさんアフリカで少し暮らしたとはすごいご経験ですね。日本の海外協力隊などは、本当に真面目に海外の人らに技術を教えてくる、ひょっとしたら職業外交官に勝るとも劣らない最高の外交官かもしれません。日本人の真面目さ、勤勉さと言う性質は、大いに輸出する価値のあるものです。そして減りません。
2013/3/11(月) 午後 1:41 [ 桃実 (Momomi) ]
サムさん、この麻生さんの本には、「ODAには批判も多いが、外務省のホームページを見て、その内容を見て欲しい」といったことが書かれていました。国際貢献もいいですが、いろんな問題もありますし、日本にはもうその金銭的な力はないのですが、このインドの地下鉄の例のように、真面目さ勤勉さ、納期を死んでも守る仕事ぶりなど、日本人の「ソフト」を輸出するのは大賛成です。我々日本人には当たり前のことでも、海外の人らにはカルチャーギャップですらあるのです。
女性の地位がまだまだ低い、激しい気候、根深いカースト制度、さまざまな因習など日本からは想像もつかない複雑な国柄と思いますが、逆に、カーストに定められていない、近代的な仕事(ITなど)は自由にできるそうです。
2013/3/11(月) 午後 1:48 [ 桃実 (Momomi) ]
こんのさん、そうしたいのですが、肝心の外務省に敵が多いようですね。日本の支那属国化を望む支那の走狗の丹羽なんか、支那にはまだまだODAが必要とほざいていましたよ。
2013/3/11(月) 午後 1:50 [ 桃実 (Momomi) ]
watchさん、ご転載をありがとうございました。
2013/3/11(月) 午後 1:50 [ 桃実 (Momomi) ]
トモモさん、ほんとうに良いお話です。日本人なら当然の勤務姿勢が、インド人にはひどいカルチャーショックだったのです。こういうマインドを輸出できる国は日本以外にそうありません。
インドって会社でも、コピーだけ取る人、○○だけする人、と細かく分かれているそうですね。カーストでそうなっているのなら、法律がどうあろうと何も手出しできないのですね。切符売り場の人にも日本人のトレーニングを受けさせたいというのはおせっかいでしょうか。そんなに時間を無駄にさせて、それでもあの国はやっていけてるのですね。たかが2〜3分電車が遅れただけで車掌が執拗に謝る我が国とのこの違いたるや。
2013/3/11(月) 午後 1:54 [ 桃実 (Momomi) ]
ますたぁさん、ODAといった「金を年度内に使い切る」ことに特化した仕事っていうのがどうも私は好きになれません(というと、役所の仕事が全部これに該当してしまいますが)。自分の国が破たんしそうなのに他国の面倒を見ているゆとりはないって言いきったら悪いのでしょうかね。先進国特有の交際費みたいなものですか。
2013/3/11(月) 午後 1:56 [ 桃実 (Momomi) ]
星月夜さん、あの国ではなんでそんなに時間を無駄にしても生活がやっていけるのか、さっぱりわかりません。旅行の日程なんて組めないではないですか。電車なんて「来たらラッキー」くらいなのでしょうか。
しかし、インドって行くと「はまる人」と「二度と行きたくない人」の2極に分かれるみたいですね。うちの旦那が昔出張で行ったときは、赤痢と肝炎の予防注射が必要で、しかも、帰国後、発熱と下痢で「やばい!」と思い、大病院に電話をしたら、大病院から露骨に来院をいやがられたことがありました。でも死にませんでしたけど。
2013/3/11(月) 午後 2:00 [ 桃実 (Momomi) ]
スズキのインド工場では暴動があったばかりだけど
インド人の操縦は難しい・・・
2013/3/11(月) 午後 9:33
七海丸さん、返コメの順番を飛ばしてしまってごめんなさい。
ODAって本当に現地でどう役に立っているのか、それとも単なる税金の浪費で終わっているのか、納税者の一人として非常に懐疑的です。麻生さんは外務省のHPで見てほしいとおっしゃっていますが、みんながみんな有効な使われ方をしているのかどうかまで検証できるものでしょうか。役人は税金を無駄遣いしても逮捕されませんし、支那なんてODAを山のようにもらっても反日ばかりしていますし。支那の例など戦略性も何もない税金の浪費にすぎません。あ〜腹が立つ。
2013/3/11(月) 午後 9:43 [ 桃実 (Momomi) ]
ナオミさん、あのときの暴動の原因は何だったのでしょうか。支那人を使うよりはまだ良いと思いますが、外国で操業するのは常に困難なものですよね。
2013/3/11(月) 午後 9:46 [ 桃実 (Momomi) ]
KABUさん、TBをありがとうございました。私はこの本を、出てから6年でやっと読みました。遅いですね。でも今読んでも少しも古くありません。お爺様の吉田茂氏のことも何回か触れられていますが、こんな偉大なお爺様を持つなんて、世襲にはかなわないなと思います。
2013/3/11(月) 午後 9:49 [ 桃実 (Momomi) ]